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【本会議】第3回後期定例

今期最後となる一般質問に登壇しました。
議会への傍聴、群馬テレビ・群馬県議会インターネット生中継での
ご視聴ありがとうございました。
群馬県議会インターネット中継では、録画映像をご覧いただけます。
ぜひ、ご視聴ください。


【2022年(令和4年)第3回後期定例会 11月30日 本会議(一般質問)】

本会議で一般質問しました。

1 物価高騰から暮らしと営業を守る取組について 

(1)女性の賃金格差解消に向けた取組について
(2)中小・小規模事業者への支援について  
(3)公契約条例について  

2 新型コロナウイルス感染症から命と暮らしを守る取組について 

(1)新型コロナの専用病床の確保について 
(2)健康フォローアップセンターの取組状況と保健所体制の強化について  

3 気候危機対策について 

(1)温室効果ガス排出削減について  
(2)広瀬川の関根発電所の停止について 

4 群馬の森の追悼碑について 

5 自衛隊の訓練に係る情報提供について 


★録画

群馬県議会インターネット中継より、録画映像をご覧いただけます。

1 物価高騰から暮らしと営業を守る取組について 約26分

(1)男女の賃金格差解消に向けた取組について

増える大企業の内部留保 減るばかりの実質賃金
上がらない女性の賃金 広がる男女格差
山形県の取組 賃金向上推進事業支援金

(2)中小・小規模事業者への支援について  
(3)公契約条例について  

2 新型コロナウイルス感染症から命と暮らしを守る取組について 約11分

(1)新型コロナの専用病床の確保について 
(2)健康フォローアップセンターの取組状況と保健所体制の強化につい

3 気候危機対策について 約13分

(1)温室効果ガス排出削減について  
(2)広瀬川の関根発電所の停止について 

4 群馬の森の追悼碑について 約11分

☆書き起こし

酒井議員 続きまして、知事お願いいたします。

議長 知事、答弁席へ。

酒井議員
 群馬の森の朝鮮人追悼碑についてお聞きいたします。この追悼碑「記憶、反省そして友好」は戦時中多くの朝鮮人が日本に連行され、過酷な労働を強制された歴史的事実を記憶、反省するとともに、犠牲者を悼み、平和と友好を願い、建立されたものであります。2001年6月に、県議会も全会一致で請願を趣旨採択した県民共有の財産にほかなりません。碑文には次のように書かれております。

「20世紀の一時期、わが国は朝鮮を植民地として支配した。また、先の大戦のさなか、政府の労務動員計画により、多くの朝鮮人が全国の鉱山や軍需工場に動員され、この群馬の地においても、事故や過労などで尊い命を失った人も少なくなかった。21世紀を迎えたいま、私たちは、かつてわが国が朝鮮人に対し、多大の損害と苦痛を与えた歴史の事実を深く記憶にとどめ、心から反省し、二度と過ちを繰り返さない決意を表明する。過去を忘れることなく、未来を見つめ、新しい相互の理解と友好を深めていきたいと考え、ここに労務動員による朝鮮人犠牲者を心から追悼するためにこの碑を建立する。この碑に込められた私たちのおもいを次の世代に引き継ぎ、さらなるアジアの平和と友好の発展を願うものである。」

こう碑文に書かれております。
初めて知る方、聞く方もいらっしゃるかと思い、あえて全文を紹介させていただきました。
過日の群馬の森追悼碑訴訟では、追悼式での「政治的」発言が問題とされましたが、この追悼碑の基本的性格、内容について否定したわけではありません。朝鮮人強制連行によって過酷な労働を強いた過去の事実、加害の歴史について知事の認識を伺いたいと思います。

山本知事 ご質問ありがとうございます。この追悼施設はですね。ちょうど知事になって、この訴訟の問題があったときに一度訪れました。春だったと思いますけれども。散歩している方とか、ジョギングをしている方がいてがいて、なかなかきれいな場所にあるなと思ったんですけれども。実は少し前にも、酒井議員がご質問されるということなので、二度目、もう一度実は見に行ってまいりました。夕方だったんですけれども、秋の紅葉の中にあって、群馬の森自体が本当にきれいな場所だなあと、いうふうに感じました。あの今、碑文の話もありましたけれども、碑文も今回もまたしっかりと読ませていただいたわけです。今県議の方から、「強制連行」という表現がありましたけれども、これは政府では、「朝鮮半島から内地に移入した人の、移入の経緯は様々であり、強制的に連行されたとひとくくりに表現することは適切ではない」と、政府の方ではそのようなことを言っています。
本件の追悼碑の内容については、設置にあたって私が知る限り、県が間に入ってですね、設置団体および外務省と協議をし、何度かの修正を経て、現在の内容に決定されたというふうに伺っています。碑文の中にあるこの「労務動員」という表現も、その過程で決まったもだというふうに認識をしています。
そのため、碑文の内容そのものについては、これまで県として何度もお答えしている通り、日韓・日朝の友好を目的としたものであり、それ自体は意義のあるものであったというふうに考えています。

酒井議員 碑文の内容については一致している、争いのないことが確認できたというふうに思います。最高裁判決が出ていると言いますけども、設置許可の更新を求める申請に対して、県が不許可処分を行った2014年当時と今とでは、だいぶ状況が変化してきていると考えております。2016年5月ヘイトスピーチ解消法が制定されて、ヘイトスピーチの定義や解釈指針を示し、国と地方公共団体に施策と予算措置義務を明記するなど、重要な意義を持つ立法がされました。その後、川崎市や大阪市などでヘイトスピーチ・デモ禁止の仮処分決定が出されたりしています。法律制定以降、外国籍の人々の排斥を街頭で叫ぶヘイトスピーチ・デモは減少傾向にあると言います。ヘイトスピーチやヘイトクライムは許されない、という風潮が強まってきていると考えております。県職員採用の国籍条項撤廃に知事が踏み切ったということは、見送ったということもありますけれども、知事がそこに踏み切ったということは大変評価したいと思いますし、多文化共生条例について共産党も賛成しています。こうした情勢の変化を受けて、追悼碑を撤去する前に、お互いが納得するまで、市民や「守る会」の人たちと話し合いを続けるべきと考えますが、いかがでしょうか?

山本知事 追悼碑については、もう酒井県議もご存知の通り、最高裁の決定により確定した東京高等裁判所の判例が示すように、「設置者が開催する追悼式等において、宗教的・政治的行事および管理を行わないものとするとの設置許可条件に反する行為が繰り返し行われた結果、公園施設として都市公園としての機能を全うする機能を喪失し、都市公園法における公園施設に該当しなくなった」ということです。これは、公園施設でなくなった追悼碑を都市公園に存置することは、公益に反すると思っておりますので、撤去・移設を進める方針にこれは変わりはないと申し上げたいと思っております。もう一度言いますが、これは最高裁の決定によって、法的に決着した問題だと思っておりまして、司法の判断に従って、設置者に自主的に撤去・移設していただくことが、この問題を解決する最善の方法だと考えております。現在設置者に対して、自主的な撤去・移設について理解していただけるよう、丁寧に説明するために、一定の期間を設けて話し合いの努力をさせていただいております。いずれにせよ、現在の追悼碑は、先ほど申し上げた通り、都市公園法における公園施設に該当しないものであり、公益に反するものである以上、これは設置者に自主的な撤去・移設に応じていただきたいと思いますし、いずれいせよ、そうでない場合もあるかもしれませんが、関係法令に従い我々は粛々とこの撤去・移設を進めていきたいとこのように考えております。

酒井議員 その上ですね。1995年の村山首相の談話をあえて述べさせていただきたいと思います。

「わが国は、遠くない過去の一時期、国策を誤り、戦争への道を歩んで国民を存亡の危機に陥れ、植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました。私は、未来に誤ち無からしめんとするが故に、疑うべくもないこの歴史の事実を謙虚に受け止め、ここにあらためて痛切な反省の意を表し、心からのお詫びの気持ちを表明いたします。また、この歴史がもたらした内外すべての犠牲者に深い哀悼の念を捧げます。」

このように村山談話、言っております。
この植民地支配による損害と苦痛の事実を認め、痛切に反省し、お詫びし、平和と友好を進めるという、この当時の日本政府の立場、これが群馬県では「記憶、反省そして友好」の追悼碑の形で具現化したということができるというふうに思います。追悼碑は、私はあの場所でいいと思いますけれども、双方が話し合いで別の場所に移す、となった場合でも、この碑の意義を損ねたり、否定するようなことがあってはならないというふうに考えます。この追悼碑を撤去したところで、過去の戦争の歴史、朝鮮人強制連行の事実はなかったことにはできないし、歴史を塗り替えることはできません。全国各地にある、いわゆる戦争碑は歴史の真実を知ることの大切さ、人の命の大切さ、戦争の悲惨さと平和の大切さ、こういったものを私たち、特に戦争体験のない世代にも静かに語りかけてくれる、教えてくれるものだというふうに思います。ぜひ知事として懸命な判断を下していただきますよう要望してこの質問は終わりたいと思います。
ありがとうございました。

「記憶 反省 そして友好」の追悼碑

☆碑文より

20世紀の一時期、わが国は朝鮮を植民地として支配した。また、先の大戦のさなか、政府の労務動員計画により、多くの朝鮮人が全国の鉱山や軍需工場に動員され、この群馬の地においても、事故や過労などで尊い命を失った人も少なくなかった。
21世紀を迎えたいま、私たちは、かつてわが国が朝鮮人に対し、多大の損害と苦痛を与えた歴史の事実を深く記憶にとどめ、心から反省し、二度と過ちを繰り返さない決意を表明する。過去を忘れることなく、未来を見つめ、新しい相互の理解と友好を深めていきたいと考え、ここに労務動員による朝鮮人犠牲者を心から追悼するためにこの碑を建立する。この碑に込められた私たちのおもいを次の世代に引き継ぎ、さらなるアジアの平和と友好の発展を願うものである。   
2004年4月24日 「記憶 反省 そして友好」の追悼碑を建てる会

「追悼碑建立にあたって」

☆村山談話より

 先の大戦が終わりを告げてから、50年の歳月が流れました。今、あらためて、あの戦争によって犠牲となられた内外の多くの人々に思いを馳せるとき、万感胸に迫るものがあります。
 敗戦後、日本は、あの焼け野原から、幾多の困難を乗りこえて、今日の平和と繁栄を築いてまいりました。このことは私たちの誇りであり、そのために注がれた国民の皆様1人1人の英知とたゆみない努力に、私は心から敬意の念を表わすものであります。ここに至るまで、米国をはじめ、世界の国々から寄せられた支援と協力に対し、あらためて深甚な謝意を表明いたします。また、アジア太平洋近隣諸国、米国、さらには欧州諸国との間に今日のような友好関係を築き上げるに至ったことを、心から喜びたいと思います。
 平和で豊かな日本となった今日、私たちはややもすればこの平和の尊さ、有難さを忘れがちになります。私たちは過去のあやまちを2度と繰り返すことのないよう、戦争の悲惨さを若い世代に語り伝えていかなければなりません。とくに近隣諸国の人々と手を携えて、アジア太平洋地域ひいては世界の平和を確かなものとしていくためには、なによりも、これらの諸国との間に深い理解と信頼にもとづいた関係を培っていくことが不可欠と考えます。政府は、この考えにもとづき、特に近現代における日本と近隣アジア諸国との関係にかかわる歴史研究を支援し、各国との交流の飛躍的な拡大をはかるために、この2つを柱とした平和友好交流事業を展開しております。また、現在取り組んでいる戦後処理問題についても、わが国とこれらの国々との信頼関係を一層強化するため、私は、ひき続き誠実に対応してまいります。
 いま、戦後50周年の節目に当たり、われわれが銘記すべきことは、来し方を訪ねて歴史の教訓に学び、未来を望んで、人類社会の平和と繁栄への道を誤らないことであります。
 わが国は、遠くない過去の一時期、国策を誤り、戦争への道を歩んで国民を存亡の危機に陥れ、植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました。私は、未来に誤ち無からしめんとするが故に、疑うべくもないこの歴史の事実を謙虚に受け止め、ここにあらためて痛切な反省の意を表し、心からのお詫びの気持ちを表明いたします。また、この歴史がもたらした内外すべての犠牲者に深い哀悼の念を捧げます。
 敗戦の日から50周年を迎えた今日、わが国は、深い反省に立ち、独善的なナショナリズムを排し、責任ある国際社会の一員として国際協調を促進し、それを通じて、平和の理念と民主主義とを押し広めていかなければなりません。同時に、わが国は、唯一の被爆国としての体験を踏まえて、核兵器の究極の廃絶を目指し、核不拡散体制の強化など、国際的な軍縮を積極的に推進していくことが肝要であります。これこそ、過去に対するつぐないとなり、犠牲となられた方々の御霊を鎮めるゆえんとなると、私は信じております。  
 「杖るは信に如くは莫し」と申します。この記念すべき時に当たり、信義を施政の根幹とすることを内外に表明し、私の誓いの言葉といたします。1995年8月15日 第81代内閣総理大臣 村山富市 

「戦後50周年の終戦記念日にあたって」


5 
自衛隊の訓練に係る情報提供について 約7分

☆ VIGILANT ISLES 22(ヴィジラント・アイルズ22)

2022年11月22日(火)~11月30日(水)に実施された、陸上自衛隊と英国陸軍との実動訓練。国内では今回が3回目で、群馬県(相馬原演習場)では初めて。


【関連リンク・群馬県議会】
令和4年第3回定例会について

【関連リンク・しんぶん赤旗】
2014.09.03 2014 とくほう・特報/群馬県立公園「群馬の森」 朝鮮人強制連行犠牲者追悼碑撤去の動き/歴史の真実否定するのか
2014.07.24 群馬県 朝鮮人追悼碑「更新せず」/市民団体「応じられない」

【関連ブログ】
2022.11.26 【お知らせ】2022年11月30日(水)県議会一般質問に登壇します
2017.06.23 「表現の自由奪う」と批判 朝鮮人追悼碑モチーフの作品撤去 群馬県立近代美術館(しんぶん赤旗2017.6.23)

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