透析室でよく使われる専門用語・器具 トップ20
このブログ記事では、透析室に配属された新人看護師さんがよくつまずく専門用語や機器について解説しています。透析室という環境は初めての方にとって、難しそうで怖いというイメージを持たれがちです。多くの新人看護師さんが、「透析は専門的で難しい」「透析業務は大変だ」と感じるのは、実際に使われる用語や機器が複雑に思えるからです。しかし、基本的な用語や機器の使い方をしっかり理解することで、透析業務に対する不安や抵抗感を和らげることができます。
この記事の目的は、透析室に対する「怖い」「難しい」といった先入観を取り除き、日常の業務に自信を持って取り組めるようにサポートすることです。透析室で働くことで得られる患者さんとの信頼関係や、透析治療を通じての貢献感は、新人看護師さんにとって大きなやりがいとなります。専門用語に慣れてくると、透析室が決して難解な場所ではなく、自分のスキルを伸ばせる場だと感じてもらえるはずです。
ダイアライザー(Dialyzer)
血液と透析液を分け、不要な老廃物や余分な水分を除去するフィルター装置。いわゆる「人工腎臓」。透析液(Dialysate)
血液中の老廃物を除去し、電解質バランスを整えるための液体。血液ポンプ(Blood Pump)
血液を体外に取り出して、透析装置に送るポンプ。流量をコントロールする。ヘパリン(Heparin)
血液凝固を防ぐために透析中に使用される抗凝固薬。シャント(Shunt)
血液透析のために動脈と静脈を結合する血管アクセス。上腕や前腕に設置されることが多い。バイタルサイン(Vital Signs)
血圧、心拍数、体温、呼吸数など、透析中に重要な患者の生命兆候のモニタリング。除水量(Ultrafiltration Volume)
透析中に体から除去する水分の量。透析膜(Dialysis Membrane)
ダイアライザー内で血液と透析液を分けるために使われる膜。ポンプ速度(Blood Flow Rate, Qb)
血液ポンプで流れる血液の速度。通常、200~400mL/分。透析液流量(Dialysate Flow Rate, Qd)
透析液がダイアライザーを通る速度。通常500~800mL/分。返血(Return of Blood)
透析が終了した後、透析装置内に残った血液を患者に戻す操作。血漿交換(Plasma Exchange)
血液透析に似た手法で、血漿中の不要な成分を除去する治療。透析時間(Dialysis Time)
1回の透析に要する時間。通常は3~5時間程度。透析効率(Kt/V)
透析がどれだけ効果的に老廃物を除去したかを示す指標。高いほど効率的。濾過圧(Transmembrane Pressure, TMP)
透析膜を通して血液から水分を除去する際にかかる圧力。電解質(Electrolytes)
血液や透析液に含まれるナトリウム、カリウム、カルシウムなどの成分抗凝固薬(Anticoagulants)
血液が透析回路内で固まらないようにするための薬剤。ドライウェイト(Dry Weight)
透析後に余分な水分が除去された状態での患者の理想体重。返血ライン(Return Line)
処理された血液を患者に返すための透析回路の一部。