世界農業遺産
阿蘇地域が世界農業遺産に認定されてから10年が経った。その立役者は阿蘇の草原であり農業そのものであることは間違いないのだが、あか牛とともに歩み続けてきた、宮本シェフ(antica locanda MIYAMOTO)の存在は大きい。
南小国町の草原で放牧肥育した、あか牛の仕上がりがすばらしい。せっかくなので、イベント的なことができないかと宮本シェフ。僕が熊本へ行ける日で調整してもらったのだが、その日が世界農業遺産に認定されて10年目という記念すべき日だった。
参加者は、生産者や行政の方々、そしてデパートや飲食店の方々も。京都から緒方さん(洋食おがた)も駆けつけた。
この10年、何度も阿蘇へ出向き、あか牛と向き合ってきた。そして、前世はあか牛だったのではないかと、ほあは密かに思っている宮本シェフの存在は大きい。途中から緒方シェフも加わってくれた。さらに心強い。
みんなが生産者であり、料理人であり、そして消費者である。そんな気持ちで取り組んできた。
この10年で基盤を作れたので、僕としては、この取り組みに興味をもってくれる料理人に参加してほしい。特に熊本出身の。
食事の前に、東海大学の岡本先生が学術的なお話をされ、次いで服部先生が生産現場のお話しをされ、僕が肉屋の目線からの話をさせてもらった。
話の内容はさておき、生産者、肉屋、料理人がバトンをつなぎ、最後は誰に渡すのか。消費者ではあるが、その消費者を育てるのも我々の役割なのかと、そんなことを感じた食事会でもありました。
いきなり、わくわくする宮本シェフの料理は、このあと感動へとつながるのでした。
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