今年も開催できてよかったジビーフツアー
毎年開催しているジビーフツアー。僕は前乗りして3泊4日。シェフは1泊2日と2泊3日組に分かれての20名の旅となりました。岩手の旅も中途半端にまとめきれていないのに、ちょっと整理がつかない有様です。ジビーフツアーはジビーフだけを視察するのではなく、様々な十勝の生産者をめぐる旅でもあります。詳細は時間があるときにじっくり書くとして、まずは思いのままに。
そもそも黒毛和牛とジビーフを比べるものではない。品種も違えば育て方も違う。
いわゆる格付け。
いまや黒毛和牛のA5は珍しくなくなった。対局のC1こそ珍しい。威張れることではないけど、ジビーフはいつだってC1だ。黒毛和牛と違って格付けを重要視した育て方をしていないのでそこに価値を見出だすこともない。
一般的なことを言うと、ジビーフが黒毛和牛に勝てるはずがない。黒毛和牛はやっぱりうまい。環境だ有機だと言ったところで消費者がおいしくないと判断すればそれまで。放牧だから、自然だから、有機だからおいしいということにはならない。
ジビーフの価値とはなんなのか。他に類を見ない完全放牧なので背景を知ってもらうことも大事。でも、最終的には味でありおいしくないといけない。物語を売ってるわけではなく牛肉を売ってるので、牛は自然に任せて僕は肉を作る。
肉を作るにはジビーフを知る必要がある。毎年牧草は変わる。出荷の月齢も短い方がいいのか長い方がいいのか。いまだにチャレンジ中だ。10年経っても20年経っても試行錯誤が続く。
奈緒子さんにしか見えないものがある。僕にしか理解できないことがある。まとめてくれるのがシェフであり食べた方の感想が次へとつながる。
ジビーフは特別な牛でもなんでもない。舎飼いの牛から見たら特別かも知れない。ジビーフたちの暮らしに触れると舎飼いの牛が特別に見えたりもする。
ジビーフらしさをどのようなおいしさにつなげていくのか。まだまだ課題は山積みだが僕一人では何もできない。シェフの力をお借りしながら価値を見出せればと思っています。次回は2月、冬の厳しいときにまた行きます。
ありがとうございます!