行き場を失った牛たち
東海大学の服部先生から阿蘇の草原プロジェクトの橋村さん、そして、僕から京都・なかひがしさん、リストランテミヤモトの宮本シェフへとバトンが渡る、、、はずだった。
料理マスターズ倶楽部のイベント「シェフズキッチンin京都特別編」が4月27日に開催予定だった。しかし、昨今の事情で延期となってしまったのだ。なかひがしさんと宮本シェフのコラボレーションということもあり、席の大半はすでに埋まっていたそうだ。
なかひがしさんはジビーフを使い、宮本シェフは阿蘇のあか牛を使ってメニューを組み立てる。どちらの牛にも僕が関係しているということもあり、当日は僕も参加だった。なかひがしさんとはメニューの打ち合わせも試作も終わっていた。さらに、僕がいちばん残念なのは、このイベントのために、あか牛を屠畜していることだった。
いま、肉は僕の手元にある。しかし、行き先がない。本来ならイベントが中止になろうが延期になろうが、僕の取引先のシェフたちに事情を話せば使ってくれる。でも、ほとんどの飲食店が自粛しているため、あか牛の行き先がないのだ。どうしたものか・・・
写真からも繊維が詰まっているのがよくわかります。一産しているので肉質は硬く、柔らかくするために熟成しているのですが、食べ頃のタイミングをイベントに合わせているので、あと二週間もすれば仕上がってしまう。いつもなら待ち遠しいのだが、今回ばかりはどうしようもない。もちろん牛にはなんの罪もないので、コロナがどうこうではなく、僕の販売力の問題。どちらにしても、まずはおいしく仕上げてから考えます。
ありがとうございます!