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ジビーフ次子物語②

ジビーフ「小五郎」と「次子」の屠畜が終わりました。ジビーフのような飼い方は日本では珍しいのですが、海外ではよく見る光景です。しかし、海外のそれとはまた違うのがジビーフです。

そのあたりのことを後世に残そうと昨年からカメラマン廣田比呂子さん(ぴろ子)にお願いして撮り続けているのですが、今回は屠畜の時間と場所が変更になって見ること叶わずでした。

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しかし、命を抜かれてすぐの次子と小五郎が皮を剥がされ、頭を落とされ、お腹を割かれて内臓を出され、2分割されて枝肉になるまでをぴろ子は直視できるのか。カメラを向けらるのか。

ぴろ子は次子の事を近くで何度も見ているし、フライパンで濃厚飼料をあげたり、名前も友人からとってるので、きっと想い入れが強かったと思うのです。

毎回ジビーフを屠畜する度に奈緒子さんと僕とやりとりがあり、その都度、僕は気持ちを整えて入荷の日を待つのですが、今回の次子は経済動物としては18年と長く生きました。

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屠畜して枝肉になった次子

枝肉になって初めて知ることがあります。健康だったのか、内臓を見ればわかります。怪我をしていれば肉にでます。かなり無理していたのもわかります。だからこのタイミングでの屠畜しかなかったのかなと。

そのあたりすべてひっくるめて、ここからが僕の仕事です。

世の中に流通している牛にも、きっとストーリーがあるはず。でも、それはだれにも知らされないことなのです。知ってどうするの、と思う方がほとんどでしょう。僕もそれを否定しません。焼肉屋に行って、出てきた肉のストーリー語られても困ります。

でも、ジビーフは知ってほしいかな。たくさんの方に知ってほしいとは思わないけど、和牛もおいしいけど、ジビーフもなかなかいけるやん、みたいな感じで。もちろんストーリーは良いけどおいしくないと言われたら元も子もないないですから、僕の仕事とシェフの仕事の合わせ技で唯一無二の牛肉として。


ありがとうございます!