「2046」2回目。
2022年12月某日鑑賞
「2046」
監督:ウォン・カーウァイ
2004年 香港
10月に続き二度目の鑑賞。
WKW4K、北関東ではまだやっている映画館あるのです♩
関係ないけど、会員カード忘れて痛恨の定価で鑑賞。
なんでしょうね、この数百円の悔しさ(笑)
10月にこれ退屈だったと書いたけど、
あれから色々観直したり読んだりしてるうちに、
この時の王家衛がこれを並々ならぬ思いで作っていない訳がない、
という思いが、いや元々そうは思っていたつもりだけど強くなって、
また映画館で観たくなって。
(U-NEXTにあるけど家だと集中できないから…)
過去から解放されない #トニーレオン 演じるチャウの様に、
ウォン・カーウァイから解放されない、
遅れてやってきた観客のわたし(笑)
で、凄くしみじみと、よかった。
でも
#欲望の翼#恋する惑星#ブエノスアイレス#花様年華 と、
全部ハマってる人、と王家衛、には胸が苦しくなるツボが満載でも、
やっぱりサックリ初めて観に行った人に全然優しくない、という点においては大傑作とは言い難いかなと個人的には思いますが💦
でもこうやって何度も観に行けるような社会に貢献していない暇なクソババアには最高かな。
でも長いけど。それぞれのパートの回収が長いのよw
いや回収してくれて本当ありがとうなのだけどw
だからさ〜、この当時の #キムタク と #チャンツィー が
この段階の王家衛の世界観に入っちゃうとペラッペラなんだってば💧
でもそれが2004年の王家衛を取り巻いていた世界だったんだと思うと、
#トニーレオン の演じる諦めを背負ったチャウが王家衛にしか見えない。
あと前回観た時はイケメン #チャンチェン に気づいていなくて!
あとアンドロイドの #フェイウォン じゃない方の女性が #カリーナラウ だと気付いてなかった。
(チャイナ服のカリーナラウは勿論わかったけど)
(それ気付かないでよくもシャアシャアとレビュー書けたもんだけど、だってメイクがわかりにく過ぎよー🥲)
(あと登場人物多すぎなのよ!王家衛の気持ちが溢れ過ぎ🥲)
あと言語ですが、
前回は「北京語もいつもより多く聞こえた」かも?という感じがしたのだけど、
今回ハッキリ、チャンツィーが北京語だと感じた。
あのシャンシャンした発音は絶対大陸の女。感がすごい。
しかし普通に会話してるトニーレオンは広東語ではないの?
あと、住んでるアパートの新しい主人は北京語?
じゃあフェイウォンは?
耳の感覚でしかないのでぼんやりとしか分からない。
この辺りの言語の交通網は私ら外国人にとって興味深く、しかも大きな壁でもある。中華圏の文化や歴史が神秘的な所以でもあるわ。
若い時バイトしてた飲食店にいた2人の「中国人」はいつも日本語で会話していた。
ある時聞いたら「こっち北京語、あっち広東語、分からないのよ!」と言って2人でワッハッハと笑っていた!
あの時のビックリを忘れない🤭
無知だと驚きが多くて人生が楽しいw
しかしなんとも切ない映画だ。
こんな、分かる人にしか分かんなくていいみたいな作り方自体、
王家衛のこの時の心情をおもんぱかってしまう。
それこそ生きる為に何でも書くチャウ。
#マギーチャン の影を思いながら、欲望の翼の #レスリーチャン の様に誰も愛せなくなっているチャウ。
「北京生まれのチャンツィー」を見つめるチャウの乾いた眼差し。でもニタニタしながら夜遊びをし、女の身体だけを搾取する中年男のチャウ。
そう思うとチャンツィーの痛々しい涙も苦い…。
大陸に生まれて美しい事になんの罪もないのに…ディスってごめんチャンツィー。
キムタクも頑張ってたよ。でも手紙を読む時の「朗読感」は日本語話者の私としては許せんw
この、総集編的な2046。
60年代シリーズのまとめには、
67年の香港暴動(六七暴動)の映像も入れ、(花様年華の終盤と重なる)
これはただのSFファンタジーではなく、「香港の記憶」だという事を映画に焼き付ける。
2046に入居したかったチャウが、
結局2047に入ったまま46に戻れなかったのも皮肉。
最初と最後にしつこい位に大きな「木の穴」
口に出せない事が、この時の王家衛にどれだけ多くあったのか。
これ以降の王家衛作品もいずれ観たいのだけど、
暫くはここまでで、じっと胸の中で反芻していたい気分。
#2046#WKW4K
#ウォンカーウァイ#王家衛
#香港映画#香港#映画
#映画記録
(なにこの素敵なポスター。なにversion?)
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