見出し画像

#10.『わざと田んぼに落ちる』 ヘタレなオレのエピソード

noteを100日書き始めて10日目です。


このnoteは、自分のヘタレな部分や、カッコ悪い部分を率直に表現して、それを受け入れることができると、もっと生きやすくなるんじゃないかと思い、書いています。


今日のヘタレなオレのエピソードは、こちら↓↓


【わざと田んぼに落ちる】


中学生のとき、バスケ部に入っていた。


小学校の時点で、クラス内で1、2番にバスケができた。
体育のバスケの試合、放課後の友達同士のバスケの試合、
すごく活躍できて、みんなからチヤホヤされていた。


自分でもバスケが得意だと感じていたし、
バスケやっている自分をカッコいいと思っていた。


卒業文集には、将来の夢は『プロバスケ選手』と書いているくらいだった。


しかし、中学に入学しバスケ部に入ると、環境は一変。
2年生の先輩も、3年生の先輩もとても上手い。
そして、上手いだけでなく、すごく怖い。
3年生なんて、ほぼヤンキーの集まりのようだった。

コーチも、背が高くてゴツくて、すごく体育会系だ。


練習も厳しく、ランニングや筋トレ、パス練習やシュート練習、基礎練習がとても多かった。
チヤホヤされることなんてなく、過酷で大変だった。
怖い先輩たち、自分より上手な同級生、過酷と感じる練習。
徐々にバスケへの意欲を失っていった。


その結果、生徒会活動などの部活に行かないための言い訳をつくり、
部活から足が遠のいていった。


バスケだけでなく、スポーツの練習が大変なのは、当たり前だ。
『バスケのプロ選手になりたい』なんて書いているのに、
強豪校でもない、地区1回戦負けのような弱小チームの練習に、
全くついていけてない。ついていこうとしてない。


完全にヘタレだ。


それでも、怖い先輩たちが引退して、自分たちが最上級生になってから
また部活に参加するようになっていった。


そして、次の試合に出場することが決まった。


試合の日が近づくにつれ、練習にずっと参加していた同級生との差を強く感じるようになった。


そして、試合当日。
休日だったので、家族が家にいて、試合に出ることを伝えて家を出た。


自転車で会場の体育館に向かいながら、
試合に出るのが、だんだんと怖くなってきた。


練習もあまりしていない、こんな自分が試合に出ても、
上手くいくはずがない。ミスするのは目に見えている。

失敗して、怒られるかもしれない。
自分のせいで負けるかもしれない。
迷惑をかけて、責められるかもしれない。


いろんな思いで頭がいっぱいになり、自転車をこぐ足がすごく遅い。
まっすぐ会場には向かわず、ぐるぐる遠回りをしながら進んでいた。


だんだんと、どうにか試合に出ない方法はないかを考えだした。


体調不良にするにしても、すでに元気な状態で家を出ている。
顧問から家族に連絡がいけば、今日バレなくても、バレるリスクがある。


体調不良という手は使えない。


田んぼの近くを自転車で漕いでいたとき
すごくいいアイディアが浮かんだ。


田んぼに落ちればいいのでは。


田んぼに落ちたら、靴、ズボン、服が汚れる。
ドロドロになれば、その状態だと、試合どころではない。
持っているバスケットシューズも汚れて、それがなければ試合に出ることができない。


これなら、家族に対しても途中で戻ってきた言い訳になる。


これだ!と全ての辻褄が合った。


そうすると、だんだんと、どこから田んぼに落ちるかを
思考し始めた。


自転車で落ちることになるから、
結構なスピードと勢いがある。


落ちる場所を間違うと、コンクリートなどで怪我をしてしまう。


落ちる場所を探していると

怪我もしなそうで、
自転車で踏み外してもおかしくなさそうで、
しっかり汚れそうで、

ちょうどいい場所が見つかった。


見つけた!あそこだ!


そんな風に頭に浮かぶと、吸い込まれるように、その田んぼに自転車を漕いで行った。


見事に怪我をせず、汚れた。
これではさすがに試合には行けなそう。
そんな状況になった。


途中で引き返し、家に帰り、
田んぼに落ちてしまったと、家族に告げた。


そして、部活の顧問の先生に家から電話をして、
田んぼに落ちたこと、試合に行けなそうな旨を伝えた。


見事、逃げ切った。


あぁ、なんてヘタレだろう。



失敗したくない、自分の下手さがばれたくない
怒られたくない、自分のカッコ悪いところを見たくない

いろんな理由から、逃げるという選択をとった。


ホントにヘタレだ。


この傾向は、今でもある。

挑戦を避け、上手くいくことしかしない
カッコつけてしまう
やらない言い訳を山ほど思いつく
やらないためにあの手この手を使う


今でも、完全にヘタレだ。


けど、もしかしたら、見る視点を変えると

理由はどうあれ、その状況で最大限辻褄が合うように考えて、
自分の手にしたい願い(試合に出たくない)を叶えるために、
田んぼにわざと落ちるなんて、ある意味で行動力があるとも言える。


逃げたい気持ちを利用して最良の策を見つける能力は、一種の強みとも言えるのではないだろうか。


今でも、ヘタレの傾向は続いていると言ったが、

逃げるため、回避するために、高速で頭を使っている。
自分にとっての安全・安心をゲットするための
行動は自然としている。


もしかすると、これはある意味で強みなのかもしれない。
そんな風にも思えてきた。


ヘタレなのは認めつつ、
ヘタレと共にどう生きていくか、
ヘタレをどう活かしていくか

それを考えていくことなんじゃないか。


自分のやりたいことに、ヘタレを活かしていくことが、
自分の人生を生きるということなんじゃないか。

そんな風に、あまりにもヘタレなエピソードを振り返って、気づいてきた。



最後までお読みいただき、ありがとうございます。

残り90本、いろんなヘタレなエピソードを書いていこうと思います。

よかったら、また見てみてください🍀

SAKAMO / 坂本岳之

読んでいただきありがとうございます。もし心に残る言葉があれば、サポートしていただけると嬉しいです。今後も応援を励みに書いていきます。