『スタンド・バイ・ミー』が進まない
ある程度予想はしていたが、予想通り過ぎてがっかりだ。まあ人間というのはそう変われないのだから仕方がない。
外国の小説を読むぞ、こんにちは海外文学、さようなら積読と言って表向きは意気揚々と始めてみたものの、結局腰は重いままで、新潮文庫のスティーブン・キング『スタンド・バイ・ミー』の「はじめに」を読んで、「スタンド・バイ・ミー」を読み始めて、まだ冒頭の部分なのに一旦閉じて、気がつけば私はカレー沢薫を読んでしまっていた。
それはスティーブン・キングよりもカレー沢薫の方が面白い、優れているということではなく、まったくの偶然で、今私がスティーブン・キングを読み始めたタイミングで「カレー沢薫読みたい脳」が活性化してしまったというだけなのだ。なんだそれ。
そもそも「蓄えた外国小説を読み尽くす」という壮大で果てしない計画の第一歩になぜスティーブン・キング『スタンド・バイ・ミー』を選んだのかというと、思わず手に取ってしまったから。長編でもなくザ・難解でもない。そして有名。映画にもなってるしその映画好き、最高だぜ。そんなつもりで手に取った、のだろうきっと(もう覚えていない)。どうせならバルザックとかガルシア=マルケスとかでもよかろうに。少しでも身の丈に合ったものを瞬間的に計算し選ぶあたりに人間性が出る。私だってできることなら「ピンチョン読破!神様ありがとうやればできる」とか言いたいけれど己に期待するのはもうやめだ。ちなみにピンチョンはもっていない。
で、『スタンド・バイ・ミー』だ。ちなみに現時点で第3章まで読んだ。行方不明の少年の話のところだ。
しかし、しばらく私の頭の中は「負ける技術」でいっぱいの状態であったので、取り急ぎ、カレー沢薫脳からスティーブン・キング脳に戻すために『スタンド・バイ・ミー』の映画を観ている。何度観ても最高だ。コーデッツでも聴きながら読書を再開しようと思う。
道のりは長い。