今日からマイガールになった



マジLOVEキングダムを見た。HE★VENSアンコール回から見始め、気づけば毎週劇場に足を運び今さっきで6回目の入国をしてきたところだ。

はじめはただ単にタイムラインで狂っていたオタクに軽く話を降ったらいつの間にか連れられ、ノリと勢いで入国しただけだったが、マジLOVEキングダムは誰の入国も咎めない。彼等はいつ、誰が、どんな状況であれ、私達を否定しないのだ。
そしてそんな「入りやすさ」より何より、ただ、ただ、マジLOVEキングダムは猛烈に良かった。だからまた行きたいと思った。本当にそれだけの感情で、回を重ねた。行っても2、3回かな。なんて思っていた当時の自分も、こうなることは薄々勘づいていたのかもしれない。

マジLOVEキングダムは見るたびに様相を変える。初見の感想も二回目の感想もみんな違うし、かと思えば毎度違うところで涙腺をやられ、絶叫を上げてしまう。ときにはこれまでの人生で出したこともないような女の声が出る。毎回理解できないところは理解できないのだが(そういう時はだいたい良すぎて記憶を失っている)、回を重ねるたび意識せずとも当たり前に口からコーレスが出てくるようになるし、煩わしいと思っていたキンブレのカラーチェンジも今では気づいたら色が変わっているようになる。すごいな、オタク。これ学習するオタクってやつだ。

さて、今回私がこのブログを書いたのは、きらめく18人のアイドルの中のひとり、QUARTET NIGHTの寿嶺二にハマってしまったからである。

今なお入国直後に自端末のメモに殴り打ちをしているのでまだ朦朧としているのだが、うっかりすると思い出して泣いてしまう。ギリギリの状態である。

ハマってしまった、と書いたのは、紛れもなく、初回入国時からなんとなく危険な香りがするな、と思っていたからである。以前からうたプリは知ってはいたが、それは近しいオタクが好きだったことや、一時期流行った空耳動画のせいである。おかげで一部のキャラクターの知識と、顔と名前の一致はしていた。あとは全く知らないHE★VENSさんとやらの顔と名前をおぼえるだけだったが、それも初回入国時、連れ立って入国してくれたオタクの日常ツイと事前講義により手取り足取りみっちりと叩き込まれていたので問題はなかった。
何よりの問題は、何色のライトを付けるべきか、というところである。声とキャラクターは違う。好きな声はあれど、好きな声が推しになるとは限らない。うたプリもそうだった。だから、はじめは見た目が好みというだけのキャラクターやなんとなく事前情報からテキトーに付けていた。ぶっちゃけ楽しめれば良かったので切り替えがしやすい範囲の色を主に付けていた。
けれど、入国を重ねるたびに入国した人間のツイートやずっと前からのうたプリファンの人のツイートを読み漁れば、偏りはあれど自然に各キャラクターの映画に描かれていない背景の知識もだんだん付いてくる。それで完全に知ったとは言いきれないし、今この状況はいわゆるあまりにも「にわか」だが、カラオケで合いの手の練習や布教、また映画にない彼等アイドルの曲を歌入りで歌詞を見ながら聞きつつなどしているうちに、気づけば自分は寿嶺二の「マイガール」になっていたのである。

キャラクターが好き、ユニット内のポジションが好き、言動が好き、挙げてみればキリがないが、いつの間にかQUARTET NIGHTのパートでは緑の光を灯していた。

それでも私は、ゲームもやっていないしアニメも見ていない、こんな自分が彼のファンを名乗るのは違うと思い、「QUARTET NIGHTの中なら、寿嶺二が好き」とかたくなに認めていなかった。
しかし今日、5回目の入国のあと入ったカラオケで、例のごとく「うた入り」の彼の曲を、歌を聴いた時、どうしてだか分からないが「あ、自分、思ってるよりずっと寿嶺二のことが好きだな」とストンと腑に落ちてしまったのだ。

彼の歌の言葉も、彼の言動も、趣味も、見た目も、生い立ちも、好きだ。けれど、そのどれも、由来も、詳しいことは何も知らない。
彼はQUARTET NIGHTのリーダーで、私の知らない「いままで」ついてきたファンに向けて、「これからも」と歌う。それだけで、なんかもう十分だった。

5回目も相当泣いていたけれど、寿嶺二が推しだと認め、緑の光をつけた瞬間からわりとうるっと来ていた。6回目の入国はとんでもない量の涙が出た。カラオケで飲んだ分より多分多い。ST☆RISHはかっこいい、だとか、HE★VENSの家族間がいい、だとか。そういう感情とは違う。確実に、この涙は推しの尊さに対する自分のキャパシティを超えた感情の具現だ。
今週はQUARTET NIGHTが前説を担当する。ライブの後も、前も。寿嶺二が、マジLOVEキングダムをつくる18人のプリンスたち、そして、QUARTET NIGHTの代表として、私たちに言葉を紡ぐ。
もう今日は前説の段階から駄目だった。言動がレトロってどこかの説明欄にあった気がするけれど、そこもなんかもう駄目だった。笑いどころで泣いたらもう相当ハマっているって事だ。今更すぎたけれど、仕方が無い。脳みそがまだ興奮でゆだっているので、もう寿嶺二という三文字だけでだいぶ涙腺やら脈拍やらが大変なことになるのだ。まだどこが好きすらもまともに言えない。彼は格好良くて、そんでもって私にとって最高のアイドルなのである。







この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?