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2024川崎フロンターレU-18 全選手短評 後篇【MF・FW】

MF、FWの後編になります。前編はこちら

後編も目次を用意してますので、最初から読むも良し、気になる選手だけでも良し。皆様のスタイルに合うように読んでください。


【MF】

■6番齊名優太

フロンターレU-18切っての元気印、齊名くんは川崎そだちのだいちさんにお願いしました。Jスポーツでライターの土屋さんも齊名くんを大好きですね。


MF6 齊名優太

「今日も行こう!今日も行こう! タケシ、今日はワックスつけてません! 5!4!3!2!1!」

「今日も行こう!今日も行こう! 食って食って食い散らかそうぜ! 5!4!3!2!1!」

試合前のフロンターレU-18の写真撮影の際、声掛け役を担い続けた齊名優太。

首位を争っていたプレミアリーグEASTの前半戦。
悪天候に見舞われ続けた日本クラブユース選手権大会。
勝利から遠のいたプレミアリーグEASTの後半戦。

チームが良い時も、悪い時も、チームメートを勇気づけよう。緊張を和らげよう。そんな「フォア・ザ・チーム」の想いが、そこにはあったように思う。

プレミアリーグEASTでも日本クラブユース選手権でも出場したのは、多くは途中から。声を張り上げ、笑顔を見せ、手を叩き、時には出場するのがうれしくてたまらないという様子も見せながら、ピッチに入っていくその姿も、力を与えるものになっていたのではないだろうか。

柴田翔太郎や、矢越幹都といった名手がいるため、公式戦ではなかなか見せる機会はなかったが、齊名のプレースキックも、なかなかの精度だったことも記しておきたい。

9月8日に行われた大宮アルディージャU-18との練習試合、コーナーキックから、二つのゴールを演出したのは、圧巻だった。

U-10時代からフロンターレのアカデミーで磨き続けた技術は、確かなもの。そう感じさせられるものがあった。

大学でも、培ってきたものを、存分に発揮して、ピッチの上でもピッチ外でも、チームに力を与える存在になりますように。

活躍、とても楽しみにしています。


長橋監督が最も齊名くんに感謝してる気がする。チームにひとり、いたら絶対に嬉しい元気印、ムードメーカー齊名くんの声、ジェスチャーは辛いトレーニングすらも楽しくさせちゃったんではないかな。交代でピッチに入るときの笑顔が大好きでした。



■7番FW加治佐海

関くんに続きちろちゃんさんに海くんを書いて頂きました。


親でもないのに青森山田まで行きましたちろちゃんです。

今年も何故か任命されて加治佐海くんの担当させていただきます。

ここからは海くんで。
海くんの重心の低いドリブルからのパワー溢れるミドルはとても魅力的で、大きい相手にも当たり負けしない、簡単に倒れない体幹はAnkerフロンタウン生田での食事やトレーニングルームのおかげでさらに磨きがかかったように思います。

9月のU等々力の試合で松葉杖姿を見た時は驚きました。その後チームがなかなか勝てなかった時はその不在も影響あったりしたのかなとも思いました。

等々力での昌平高校での復活はらしいプレーも見られて嬉しかったですね。今後もっともっとそのプレーに磨きをかけて等々力のピッチに戻って来て欲しいです。これからの成長に期待大!


今季は土屋くんがトップに呼ばれたり誰かしらが代表や怪我してたりして、長橋監督は本当のベストメンバーを組めたことはなかったんじゃないのかな。その中でも海くんの怪我は痛すぎた。離脱以降の後半戦に勝点伸ばせなかったし、海くん不在の最適解を探るうちに日程が進んでいく。外から見てて、もどかしかったと思う。それでも最後は帰ってきてくれて連勝で終われたのは救い。プロでやるためのFWコンバート、トップ昇格には届かなかったけど、目論見は成功だったね。4年後、待ってます。


■8番MF知久陽輝

知久くんは、今季心身ともに最も成長した選手と言い切れる。18試合1095分というプレータイムは、シーズン通してアップダウンの激しい内容だった。開幕スタメンを射止めたものの、60分くらいまでに交代することが多く不完全燃焼のままピッチを去ってて。怪我なのかコンデション不良なのか競争なのかわからないけど、ベンチ外になったりもした。

それでも日々のトレーニングは長橋監督の信頼を得る水準なのでしょう。試合に絡み続けた。2年生の台頭も最後はポジション取り返して、シーズン当初より明らか長いプレータイムでシーズンを、フロンターレアカデミーを締めくくった。

最後の5試合くらいは長橋監督に『俺を交代なんかさせない』と言わんばかりな気迫あるプレーを披露し、観てるこっちにも伝わるので嬉しくてね。

アウェイ流経大柏、押し込まれて苦悶の顔でプレスバックしてる姿が忘れられない。柴ちゃんと知久くんを苦しめた亀田歩夢選手はカターレ富山でプロになる。4年後、プロになってまた亀田くんと戦ってほしい。


■10番MF矢越幹都 

川崎そだちの写真班とめさんに去年に続いて書いていただきました。



選手に対しての予備知識を持たずに試合を見ていて、気になる選手というのは割と同じようなタイプになる、というのが私の場合はある。

背がまずまず高く、良い場所が見えていて、そこにパスが出せる選手というのを私は往々にして気に入りがちだ。

過去には仲川輝人と同じ世代であった、苅部 隆太郎、その後は板倉滉、そして現川崎U-18では矢越幹都君だ。

昨年の夏前にたまたま練習試合で目についた活躍をしたボランチが矢越君だった。

明らかにプロフィール(176cm)よりも大きく見える体躯で、ピッチを動き回り、高いテクニック、ターンでボールを保持し、得点につながる場面にも積極的に絡んでいく姿に私は板倉滉を思い出した。

今季は残念ながら、あまり試合を見られていないのだが、見ることができた試合ではプレーは安定していたし、夏にはクラブユースカップで決勝まで連れていってくれたのは、とても嬉しい出来事だった。

トップに直接上がれなかった現時点では、偉大なる先輩にまだ届いていないということだと思う。

が、ポテンシャルは間違いなくあるし、その評価が背番号10だと思うので、大学を経て、クラブに戻ってくることを私は強く願っているし、見守りたいと思う。


右足だけの異彩を放つプレーで見つけやすい矢越くんも成長を見届けられた選手のひとり。U-18ワーストの試合はきっと2年時のアウェイ昌平かと思う。前半で交代させられるのも仕方ないくらい不安げなプレーぶり。でもそのあとアウェイ柏レイソルU-18で2ゴールして殻を破った。秋以降は別人のような成長を見せ、3年時は堂々と『10』を背負いました。柴ちゃんが蹴るCK、溢れを狙える位置取りを毎回してましたね。矢越くんのペナ外から撃つ無回転ミドルのファンです。大学でその精度を磨き上げてね。ゴールを重ねた先にプロがある。大学1年時からリーグ戦に絡みそうな気がする矢越くんである。


■11番MF児玉昌太郎

『11』の先代・岡野一くんから次は児玉くんに背負ってほしいと言われ、今季フロンターレ左の翼として1年間、レギュラーを張り続けた。

シーズン序盤は、ペナ内に入っても足を振らず横にパスを出しちゃう消極的なプレーだった。そんなプレーが散見されてたアウェイ昌平戦の次、レイソルU-18戦では相手のミスを突いてゴール。

やっと『怖さ』を出せるようになったあとは関くんとの絶妙なコンビネーションで左サイドを制圧。

ホームでもアウェイでも観戦してるとき

児玉くんがライン際でパスを受ける度に

仕掛けろ!!

ってずっと心で呟いてました。ひとつ上の岡野一恭平も志村海里も、そこで受けたら仕掛けてたからね。

児玉くんの持つポテンシャル、2月のトップ沖縄キャンプに帯同したことからも明らか。じゃないと呼ばれない。他の選手が持ってない『観客をワクワクさせる』武器があるので、大学で磨き上げてね。



■14番MF八田秀斗

八田くんはU-12のFCパーシモン時代から見続けてる川崎そだちだいちさんに書いて頂きました。


MF14 八田秀斗

昨年から本格的に取り組んでいるボランチを主戦場に、全22試合に出場した八田秀斗。 プレミアリーグEASTの終盤3試合は、シーズン当初からダブルボランチを組み、FCパーシモン時代からのチームメートでもある矢越幹都とともに、攻守に戦う姿勢を体現。 中盤でセカンドボールを何度も回収、球際でも相手を上回ったことが、フロンターレU-18が、フロンターレらしさを取り戻し、3連勝を飾った大きな要因になったのではないか、と思う。

特に第20節アウェイ青森山田戦では、こぼれ球に詰めて2ゴールを決め、フロンターレの3-0での勝利に大きく貢献。 昨年悔しい思いをした青森山田高校グラウンドで、相手の強みとしている部分でも上回り、勝利をつかみとったことは、後半戦なかなか勝てない試合の続いていたチームにとっての大きな自信にもなり、その後の2試合につながったのではないかと思う。

「ミキトとか自分が、『セカンドボールへの反応や球際というのが課題』とコーチの方々から言われていて」 「そこの部分でボランチ2人。全員含めてですけど。特にそこの2人がセカンドボールの反応で、負けなかったのが勝利につながったかなと思います」 青森山田戦後の取材で出たその言葉からは、自信と、U-18での最後の最後に、大きな成長を遂げているという、手ごたえをつかんでいることを感じさせられた。

川崎そだちに記事を書いているものとしては、八田と矢越が在籍したFCパーシモンと、川崎フロンターレU-12が、手に汗を握るような素晴らしい試合をしたことにも触れておきたい。 2017年の川崎市の8人制決勝トーナメント準決勝は3-3、PK戦までもつれこむ熱戦。

2018年の川崎市のU-12の大会、松村杯の決勝は2-1でフロンターレが勝利。

八田はいずれの試合も、背番号9をつけて出場。松村杯では先制ゴールを決めている。 そういったジュニア年代も含めて、記事を書くことができたことは、とても幸せなものがありました。 大学の舞台での活躍も、伝えることができれば。そう思います。


八田くんがいるとチームが上手く回るって思いながら観てました。気が利く、そこにいる、スペースが見えてる、ボールがこぼれそうなところにいる。きっと“眼”が良いんだろうな。大学でもその特長を周りに見せつけて、Aチームに1年から絡んでくれることを待ってます。


■20番MF藤井漣祐

2年生として11試合95分というプレータイムで1ゴール。その1点はホーム柏レイソルU-18でのゴラッソである。実は何が起きたか現地ではわかってなかった(笑)  いきなりゴールが決まったからね(笑) 

色んなポジションをやってるので器用な選手なんだと思う。本質的にはセンターハーフだと見込んでて、宮代大聖のような433のIHをやらせたいなぁとU-18式442にはないポジションに想いを馳せてしまう。サイドではなく真ん中のプレーヤーだとも睨んでるので442系ならツートップのFWかトップ下ぽいかな。

来季は新監督になるから、どんなフォーメーションをなるのか分からない。でも藤井くんならどこでも対応して見せることでしょう。来季がとても楽しみです。


■25番MF平内一聖

去年は江原くん、今季は平内くんを書かれたカバ子さんです。  いつもユースの写真をアップしてくれるので感謝してます。


平内くんを気にし始めたのは2023年の和倉ユースでした。仕事の合間に配信をチラ見していた時、ライン際でボールを奪い、チャンスを生み出そうとする姿を見て、「やっぱり1年生にも上手い子がいるんだな」と感心したのを覚えています。

その後じわじわと存在感を増していった平内くんを実際に見ることが出来たのは、2024年GWにあったアウェイレイソル戦です。途中出場はまだかまだかと待っていたところ、後半にサイドで出番があり、そして期待していたライン際の攻防を見せてくれました。

やっぱり上手い。

前を見てプレーする姿勢や、信頼されていると分かるボールの扱い方、そしてGW以降もはっきりと成長が感じられました。クラ戦GL鳥栖戦での平塚くんへのアシストは痺れましたね…!

来年は確実に主力として攻撃面を支えてくれるはずです。実力派揃いの現2年生たちで、奪還目指しましょう!


平内くんといえばクラブユース準決勝、PK戦サドンデスの8人目で決めて耳に手を当てたシーンが忘れられません(ハイライト動画)  メンタル強強な平内くんに来季、度肝を抜くゴールを決めてもらいましょう。あと、フロンターレU-18の左SHは岡野一、志村、児玉と仕掛ける選手が続いてる。平内くんはJユースカップ準決勝で見せたゴールに繋がるドリブルを持っこてるし、持ったら仕掛ける怖い選手になってというリクエストしたい。


■26番MF新堀翔

2年の今季は4試合68分とプレータイムは伸ばしきらず。試合に出たときは張り切り過ぎちゃってたかなぁという印象。多分、普段のトレーニングのほうが良いプレーを出来てたんではないかと、長橋監督の選手選考から逆算するとそう推察してしまう。

新堀くんの良さをあんまり見れなかったなぁ

新堀くんはボールをいっぱい触りたいタイプかも。25シーズンは『これが新堀翔』ってプレーを見せつけてほしい。待ってるね。


■27番MFステンパールカ大翔

名前が長いのでピッチ上で呼ばれてる『ルカ』くんと呼ばせてもらうね。ルカくんは今季は夏の中断明けからチャンスを掴む。後半戦だけでスタメン2回、途中出場5回であった。MF登録だけど、実際はFWと言っていい。ゴリッゴリッと相手と競り、ボールをキープしていく。なんか、ついつい応援したくなるプレースタイル。

そのまま成長を重ねつつ、シュートは枠にお願いね。前ならどこでもできそうだから、来季は試合に絡み続けることでしょう。サッカーは取れば次も試合に出れるスポーツだから、ひたむきに自分のゴールを狙ってほしい。アシストに逃げるポジションじゃない。自分が決めよう。


■28番MF平塚隼人

平塚くんは川崎そだち代表のanzaiさんにお願いしました。


この選手、端的に言えば、天才です。超ド級の。ただし「未完」の。

こともなげにペナルティエリア内でのルーレットで相手をかわし、敵味方関係なく欺くワンタッチでのアウトサイドでのチップキックを繰り出す。

ちょうど1年ほど前の練習試合で見て面白い選手だと感じ、その後の県クラブユースでの無双っぷりから、今季プレミアリーグでどんな活躍をしてくれるか、すごく期待してきた。
結果は9試合(スタメン2試合)、ノーゴール。夏のクラブユース選手権ではゴールも決めたものの、高いレベルでの大活躍とはならなかった。

印象に残っているのは、1・2年生チームで臨んだJユースカップ準々決勝の前日に行われた県クラブユース。おそらく長橋監督は、(ちょうどバイウィークだった)プレミアリーグで優先度の高い選手を県クラブユースで起用したのだと思う。この試合、ベンチにはフィールドプレイヤーでは中学3年生3人と、平塚の4人。前半終了間際から、長橋監督は「後半、平塚いくぞ!」と発破を掛けた。豪雨と寒風でピッチコンディションも良くないなか、途中出場の平塚は1ゴールに絡む活躍。
ここで片鱗を見せた。

ペナルティエリア内の極小スペースや、トップスピードに乗ったときでも構わず繰り出されるテクニカルなプレー。いわゆるフロンターレっぽさではない、ボールの扱い。これが平塚の真骨頂。強いて言えば宇佐美貴史や香川真司、古くは藤田俊哉のような、天才。

この天才をどこまで完成に近づけられるか。最終学年、その左足から多くのゴールが生まれ、凄みを増したプレイヤーへと進化するさまを目に焼き付けたい。


U-18にも家長昭博がいるって試合中感じること多し。平塚くんは今季右SHが基本だったけど、トップの家長さんみたく左サイドまで顔を出して数的有利を作り局面を打開してた。セットプレーを蹴れるし、その左足は25シーズンのU-18に欠かせないものとなるでしょう。ただ、プレミアなので警戒された左足を切られてからが本番っても付け加えておく。プレータイムが伸び悩んだのは、何か壁があるからだろうけど、その壁を乗り越えた平塚くんを今から楽しみにしてます。



■34番MF小川尋斗

U-18の1年には小川くんはふたりいるので、尋斗くんと呼ばせてもらうね。尋斗くんの唯一の出場は日程が変更になったアウェイ大宮アルディージャ戦で矢越くんと代わったATだけ。それでも1年でベンチ入り、出場は層の厚いフロンターレU-18ではすごいこと。先輩方の多くは、1年では試合にでてない選手が多い。

尋斗くんはどっしりしたボランチという印象である。中野島FCで三好康児の直系後輩。試合に出るようになったら地元同級生がいっぱい応援に来そうだね。

25シーズンのボランチ争いは激しそうなので、尋斗くんが台頭する余地は十分にある。DFラインの前に君臨する尋斗くんを楽しみにしてます。


■38番MF奥田悠真

自分の推しである奥田くんは5試合49分で終わった。とはいえベンチ入りしてる試合も多く、長橋監督からの期待は伺えるものであった。

MF登録だけどセカンドトップとしてゴール前でプレーしてほしい選手である。

U-15でゴールしまくってる時は『ゴールにパス』であった。ペナ内でも落ち着き払ってパスを繋ぐ姿は25シーズン攻撃の要に映る。恩田奥田ペアはプレミアEast屈指のツートップになると信じてる。来季は海くんみたくFW登録にならないかなぁ。攻撃にあれだけ尖った能力を持ってるんだから、ゴールに近いところにいてほしいのである。


【FW】

■9番FW香取武

香取くんはセイネンさんに書いて頂きました。


香取武くん

長橋監督が「タケシ~!」と試合中に呼ぶ。このチームの9番。シャドーストライカータイプ。桐蔭横浜大に進学した岡崎寅太郎くんに近い。
ハーフスペースを使いボールを受けては前を向き、周りと連動してゴールを奪うことができる選手。ゴール前に入ってくるタイミングは直近3年間のチームの中では随一。本人も目標とする選手は小林悠としているがまさにその動き。

今年の夏のクラブユース選手権決勝、惜しくも敗れてしまったが、一時逆転弾となった2点目はまさに小林悠でありあれが"タケシ"らしいゴール。

プレミアリーグEASTでは、22年1G、23年3G、24年5Gと直実に成長してきた。本人は数字には満足していないかもしれないが、プレッシング含めてチームへの貢献度は計り知れない。

ヤンフロのTM相手は今や大学生だが、その大学生相手にも何度もゴールを決めており、フィジカルとスピードに慣れてしまえば大学サッカーで点が取れる選手だと思う。

この先の4年間が非常に、非常に楽しみな選手。
ぜひ、ぜひこの先も追ってほしいし、自分は追います。タケシ、怪我に気を付けて!


大学サッカーも追いかけるセイネンさんから、進学後の活躍は聞けそう。ゴールを取りまくってね。



■13番FW増田陽太

U-18切ってのお祭り男、増田くんは東京正面同盟さんに書いていただきました。


ハイレベルな入団セレクションを勝ち抜いてきてもなお、試合出場のメンバーに入るためには更なる競争が待っている厳しい世界。

多くの選手がU-15やそれより前からフロンターレに所属する中にあって、FC多摩からU-18に飛び込んできたものの、1年次、2年次と試合出場メンバーに絡めていなかった増田陽太選手が今季はどのような活躍をするのか、果たしてプレミアリーグでメンバー入りするのか、どんなところで起用されるのかを楽しみにしていました(2年連続で13番の選手に注目していたことに気づきました)。

 フロンタウン生田でふてぶてしく歩く姿は目にするものの、残念ながらプレミアリーグ前半戦とともに、夏の王者を決める日本クラブユースサッカー選手権の登録メンバーに増田選手の名前を見ることはありませんでした。

神戸、秋田、鳥栖とのグループを信じられない展開で勝ち抜き、福岡との劇的なPK方式を制して進出した西が丘の決勝戦。局地的豪雨と落雷によりキックオフ時間が後ろ倒しになり変則的に45分のみで決着をつけることになったガンバ大阪戦、そのゴール裏に増田選手の姿を見かけました。

目の前のピッチに立てないその胸中を推し量ることは困難ですが、仲間を懸命に応援する姿とともに、メンバー入りしなかった後輩たちに熱く語りかけていた様子が深く印象に残りました。果たしてその思いが後輩たちに届いていたのかどうか。それも来季の楽しみにしたいと思います。

 閑話休題、クラブとして悔しい結果に終わったクラブユースから数日後、和倉ユースのメンバーに増田選手の名前を見つけました。能登半島地震による被災を乗り越え、無事開催された石川県サッカーフェスティバル関係者の尽力に感謝しつつ、リーグ戦メンバー入りに向けて活躍を期待していたところ、3位決定戦西武台戦で2ゴールを決めたとの報。後半戦のメンバー入りが現実味を帯びてきた感じがしました。

 そして8月27日、ついに登録メンバーに復帰、後半戦巻き返しの起爆剤になってほしいと願いましたが、流経大柏戦にベンチ入りするものの、横浜FC戦はベンチ外、尚志戦でついにリーグ初出場となるものの、鹿島戦はベンチ外、その間にチームは3連敗、優勝争いから残留争いへとチームの立ち位置が大きく変わっていってしまいました。

 そして運命のアウェイ青森山田戦。前年とても悔しい思いをした地でウォーミングアップ時から齊名選手とともに増田選手が仲間を盛り上げている声が聞こえたとき胸に来るものがありました。かの地では声出し応援禁止となっているものの、多くの学生でピッチを囲んだ独特の雰囲気に飲まれ本来の力を発揮できなかった過去もあり、今年は応援にフロサポも多く駆けつけフロンタウンのような雰囲気づくりで選手を後押ししました。

攻守で青森山田を圧倒し、57分に八田選手のゴールで3-0とリードを広げ、どのように試合をクローズするかという最終盤、ベンチ前に背番号13が立ちます。84分ついにプレミアリーグの舞台で増田選手がピッチイン。前線で激しくチェイシングし、相手の最終ラインにボールを閉じ込める動き、さらに貪欲にゴールを狙う姿勢。齊名選手に加えて増田選手がメンバーに入ることによる相乗効果で、相手の雰囲気に圧されることはなくなったように見えました。

 「最強の」クローザーは昌平戦、柏戦と続く3連勝締めに大きく貢献したと思います。等々力でも試合内外の躍動を見ることが出来ました。そのキャラクターが注目されがちですが、大久保嘉人のような重心の低いドリブルからのパンチ力あるシュート(ゴール)をもっと見たかったというのが率直な感想です。そして傍観者ながら3年間は長いようであっと言う間に過ぎ去ってしまうことを再認識しました。この後どのような道に進まれるかはわかりませんが、どうかケガに気をつけて活躍してほしいと願っています。
 楽しんで!楽しんで勝ちましょう!増田陽太がんばれ!


等々力での昌平戦後の挨拶で『自分はプレミアの順位表、そんな見てないんで、次勝てば優勝だと思ってます』は最高でした(笑)  スーパー増田くんチャントもね。そのキャラは絶対に重宝される。次の活躍を待ってます。

■17番FW恩田裕太郎

恩田くんも川崎そだち代表のanzaiさんにお願いしました。


強い・速い・上手い。
今季の恩田をこう例えても、誰も異論はないだろう。
昨季の5試合(すべて途中出場)から、今季は全試合出場、しかもその半分はスタメンである。
そして8ゴールはチーム得点王。申し分ない結果を残した。

プレミアリーグ序盤は途中出場が多かったものの、夏のクラブユース選手権では予選から全試合スタメンフル出場で得点王も獲得するなど、大車輪の活躍。
プレミアリーグ後半では香取との2トップが定着し、出場時間を大幅に伸ばした。

来季はいよいよ高校最終年。
これまで多くの素晴らしいクロスを供給してくれた柴田が卒業した。それでも、強く・速く・上手い、更にその上の、恐い選手になってほしいと願っています。


恩田くんの今季、チームを救ったゴールといえばクラブユース予選vs鳥栖U-18のAT4分の左足でしょう。あのゴールがなければ神戸U-18に捲くられてました。結果としてクラブユース準優勝とフロンターレU-18の歴史を塗り替えました。もう25シーズンは優勝するしかない。25シーズンのエースは恩田くん、クラブユースもプレミアEastも得点王を期待してます。


【最後に】

かつて中村憲剛が大島僚太に『怖い選手になれ』と言ったのが忘れられない。

元記事は下記リンクより

これはU-18を指導してる憲剛から、選手みんなは直接言われてるんではなかろうか。卒団する3年生は、大学で『怖さ』を追求してほしいし、トップに上がる土屋くんは先輩の持つ『怖さ』に潰されず慣れて自分も備えてほしい。CBは『顔』も大切。

2年1年は、『怖さ』を身に着けてプレミアEastとクラブユース優勝の2冠へ邁進してね。

来季こそプレミアファイナルにフロサポを連れて行って。


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