栗あんパイと大きな栗の木がある家で育った思い出
冷凍庫を開けた。
特に意味はなかった。
買い出しの品物を冷蔵庫にしまったついでに開けただけだった。
そろそろ冷凍庫の整理をしよう。
今年のふるさと納税はいつもより計画的にしたい。
なんて、ぼんやり考えていた。
そこで目に止まったのが、栗とあんこ。
帰省したときに母が持たせてくれたもの。
実家に栗の木がある。
小さいときからあったから、ざっと30年以上。
遠くから見ても大きいのが分かるし、まぁまぁ長寿な栗の木だと思う。
栗の皮をむくのってすごく手が痛くなる。
専用の皮むきツールがあるのに、それでも一苦労。
文句言いながら母と姉と作業したものだ。
毎年栗ご飯は秋の食卓の定番だったし、おせちの栗きんとんは栗100%で作っていた。
今思えば、贅沢だ。
そして、母のあんこは抜群にうまい。
甘すぎず、小豆の味がする。
年末につきたてのおもちであんこもちを食べるのが毎年恒例だった。
そんな懐かしい思い出を頭に浮かべながら。
栗ご飯にするか、おしるこにするか。
色々思考を巡らせてたどり着いた。
よし、栗あんのパイを焼こう。
(パイシートを見つけた)
まず、栗を甘露煮に。
もともとゆでて冷凍してくれていたからすぐに柔らかくほろほろの甘露煮ができた。
ぼろぼろになった栗はヨーグルトに入れても実は美味しいのでおすすめ。
そして、冷凍のあんこを解凍して煮詰める。
栗の甘露煮と適当に混ぜる。
あったかくて柔らかすぎるから、少し冷蔵庫で休ませる。
残ったあんこは明日おしるこにしよう。
おもちも冷凍してるし。
おしるこたべたい?と聞いたら、夫が嬉しそうにしていた。
今年もやはり少年みを増してる。
栗あんを休ませてるあいだにパイシートを準備。
マックの三角チョコパイが脳裏に浮かび、三角パイにすることに。
餃子とか春巻きもそうなんだけど、我が家は中身をパンパンに詰める傾向がある。
本日の栗あんパイも例にならって。
無理矢理引き伸ばすから、少しパイシートがかわいそうな気もする。
最後に、卵黄。
丸々としてかわいかった。
あまりにかわいいフォルムに溶きたくなかったけど仕方ない。
コーヒーはブラック派。
グラニュー糖とか買ってないんだけど、たまたまマックのコーヒーについてきたグラニュー糖があったので、ありがたくパイに使わせていただいた。
バターのいい香りがしてきた。
何回か追加焼きをして焼き色をつけて。
うん、うまい。
よく母が栗パイやアップルパイを焼いてくれた。
いつか思い出のひとつになるようなおやつを作れる人になりたいものだ。
今日もいいおやつでした。