終わりの時は私物語で
物語講座、今回で完結です。皆さま、本当にありがとうございましたm(__)m
最後は私物語の書き方です。以前、書き方は後日とお伝え致しました。
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私物語は、自分の人生を題材とした創作なのです。随想ではございません。ですから、事実と異なっても宜しいわけです。
私小説と違うの──わかりません。私小説は定義が曖昧ですから。抑々小説とは何か。色々な方が、定義づけていらっしゃる。
決めつけるのが嫌なんですね、私。自由で在りたい。詩、小説、随想、評論──既成分野を超えたいのかもしれません。
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それでまぁ、私物語の書き方を纏めようかと思ったら、的確なお手本に遭遇致しました。
麻千子さんは短歌を能くされる。身近で親しみやすい五七五が、心の襞を衝くのです。
その麻千子さんが、私の思想をご自分の創造へ落とし込み、軽妙洒脱な対話形式です。
コメント欄では、フジミドリのオマージュを書いて下さるマスターの金言が素晴らしい。
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心音さんの文体は嫋やか。心安らぐ包容力が明朝体と良く合うのです。鮮やかな色遣いと大胆な構図の絵画もお見事。
余りに華麗なので、私も明朝体に変えてみたのですが、わ、オレ似合わねぇと顔を顰め、慌てて元へ戻しましたとさ。
そんな心音さんが、ご自分の体験を書き換えて自己療養となさった旨のコメント。ほぉ。虚実相半ば。これはまた深いなぁ。
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ビスコさんの文体は小気味よい。曲の紹介や呟きも切れ味が光る。アパレルPRで磨いた生来の感性は、洗練されていらっしゃる。
クールな文体だから、虚実綯い交ぜ、実話っぽいけど、虚構でも許せてしまう。
コメント欄を覗くと、ビスコさんはマスターをアンクルと呼んでいらっしゃる。成る程。私たちはSNSの家族なのです。
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さて、お手本から、書き方の精髄を拾い上げ纏めて参りましょうか──
私物語は自分のために書きます。過去の後悔や未来への不安、今ある難事から解放され、心地よく在るために創ります。
小説評論随想など従来の形式は、読者のために書かれます。 商品作物と家庭菜園の違いといえば、私の意図が伝わるでしょうか。
noteという、謂わば共同菜園で繋がった私たちは、架空の家族です。何もかもは書かず、都合のよいことに絞って構いません。
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そこが従来の小説と違います。描写の代わりに、絵や写真を使ってよいのです。 他記事へリンクを貼るのも、また愉しからずや。
随想と違うのは、細部が事実と変わってよいことです。細部どころか、もう一つ別の人生を創り上げたって構いません。
小説っぽい形式の中へ、随想風の語りが割って入るのも、自由で宜しいかと思います。
評論は、出典や引用を明示しなければなりません。でも私物語なら、空想で拵えてしまうことさえあってよいのです。
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この世に生まれて体験した事実から、自由な物語を創造することで、人生をより深く理解する。それが私物語なのです。
想像するだけでも、違う角度から人生を眺めて、気づきを得ることができましょう。百円玉は長方形なのです。
変えられない人生も、俯瞰すれば別の可能性を見出せる。そのような在り方で──
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さて、如何でしたか。
2年に渡り、連載して参りました物語講座。お楽しみ頂けましたでしょうか。
振り返って、私自身が物語の理解を深められました。自己療養、中心の進化、次なる世界へ準備という可能性を感じております。
春には、自分の私物語を書き始められたら、とても嬉しく思うのです。
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私物語は自由にお試し下さい。説明が面倒なら、この記事にリンク貼るのもありです。
大丈夫です。私には迷惑など掛かりません。もし、何かあったとして、フジミドリが対応致します。リアルの私ではないのです。
さぁ今ここから
あなたも私物語作家です。