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音声は「みなさんこんにちは」ではない(かもしれない)

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画像のこちら、不特定多数のSNSで呼びかけられても心に響かないですよね?(あ、別にnoteの例文機能をdisっているわけではありません)

こんにちは!音声コンテンツ発信のサポーター・ラジクリ!の堀内崇です。

響く発信・響かない発信

冒頭で、ちょっと強い言葉を投げかけました。
SNSで話題になったいわゆる「おはようおじさん」がよく朝にいろんな方のあらゆる投稿にコメントに投げかけていたワード。
おはようございます投稿のような投稿に対してのコメントならまだしも、ネガティブな投稿やあきらかに前日の夜の投稿とかにも「おはようございます。今日も良い一日を」なんて、(そんな意図がないかもしれないけど)正直心無い投稿だと思われることを投稿する…そういったワードなんですよね。
このワードに言及するのはここまでにしておいて。

要は、心に響かない言葉なので、そのコメント発信も相手の方の心に響かないんです。

逆に、真摯にコメントしてもらったり、悩んでいる人に対して、あたかも悩んでいる人と同じ気持ち・同じ目線で発信されると、受け取る人の心に響いてリアクションされるんですよね。

これ、音声発信も同じだと思うんです。

ネットとラジオの共通点・テレビやステージと決定的に違うところ

Himalayaさんの公式のnotoを拝読しました

「ラジオは、"2Wayコミュニケーション"、かつ "One to One コミュニケーション"のメディアである」
ラジオは、はるか昔から「一方的な発信ではなく、リスナーと相互のコミュニケーションを図るメディア」であり、かつ、「“みなさん”ではなく“あなた”に言葉を届けるメディア」だと、発信側が認識しているということです。
いわゆる「ラジオ文化」は、この前提のもとに形成されてきました。すなわち、番組は「ラジオの前のあなた」と一緒に作り上げていくものである、という文化です。

これらって、まさしく!だと思っていました。

僕がラジオのヘビーリスナーだった1996年〜1999年頃は、ラジオ全盛期。
テレビに負けまいと「ラジオ新時代」なんてキャンペーンもやっていました(なつかしい)
インターネットも一般的じゃなかったので、ラジオはポケットラジオを買ってまで、当時住んでいた福岡で聴いていました。

ラジオ特有としては、DJ・パーソナリティの方とコミュニケーションが取れることが面白いと思っていました。当時はハガキ、電話(テレフォンボード)、FAXだけ。僕の自宅ではFAXが無かったので(当時FAXにしてくれなかった親を恨んでました 笑)ハガキをせっせこせっせこ書いていました。

で、ハガキを読んでくれたり、リクエストに答えてもらえたのを聴いて、うれしくてうれしくて飛び上がるほど喜んでた記憶があります。

あの時はただただ自分のハガキを読んでもらえたらうれしいだけだったんですが、Himalayaさんのnoteを読んだら

「ハガキを読んでもらうラジオの時間を作っていた」

とも解釈できます。

1対1の2Wayコミュニケーションがとれた喜びはもとより、ハガキリクエストという発信のひとつひとつの積み重ねが当時はファンの数としての指標でもあり、リスナー数を測る指標でもあったんだろうなぁと今になって思います。

ネットのブログも同じですよね。アクセス数や滞在率、離脱率などアナリティクスで測ることができますし、コメント投稿はラジオでのハガキリクエストと同じ原理かと思います。

一方でテレビやステージではそれはほとんど見られません。(NHKとかではハガキ投稿やツイッターでの投稿など行っている番組はありますが)
テレビやステージはあくまでも「ショー(SHOW)」の色が強いからかと思います。

検索されないからこそのメリット・デメリット

ラジオにはショー的ではない、2wayコミュニケーションが主としている点で、すごく「プライベート感」が出るなぁと感じられます。

ラジオを聴いていた方はわかりますでしょうか〜?
ラジカセのスピーカーに耳を近づけて、「あ、あのアーティスト(DJ・芸能人とか)が私のすぐそばにいる」という感覚を感じた、あの感覚。

今やそれがスマホに変わったものの、スマホから、イヤホンからすぐそばで語ってくれるあのプライベート感は、ラジオにハマった20年前から全く変わらないなぁ・・・という思いがします。あくまで個人的な感覚ですけど。

このプライベート感を今、新鮮に受け取られているからネット・アプリでの音声コンテンツ配信がブームになっているのでは…と思います。


一方で音声コンテンツには決定的な弱点があります。
それは「検索されないこと」。

Googleなりインスタなり、いろいろな場面で「検索」することは当たり前になりました。何か情報を探すときに検索なしで探すことはもうありえないと言っても過言ではありません。

しかし、音声の中の言葉までは検索できません。
たとえば、himalayaで本田晃一さんが番組内で「お金に困らない生き方のコツ」とお話しされたとしても「お金に困らない生き方のコツ」を検索しようとしても一切引っかかりません。(もちろん、タイトルでテキストで明示されていたら引っかかる可能性はありますが)

これは音声発信の最大の弱点でもありますし、今のGoogle検索の「穴」ではないかと思います。
ただ、音声検索が出来ないことをビジネスチャンスとして感じて音声検索ができるシステムを開発している人達もいるでしょう。僕は遠からず音声検索ができる日が来ると思います。なにせ、音声入力がシステムが出来上がっているんですから。

音声検索システムが現れたときに、音声コンテンツは一気にブレイクするのでは…と予想しています。

受け取ってもらいたいのは誰かにフォーカスする


とはいえ、今は「誰かに探してもらって聴いてもらう」というメディアの側面もあるため、音声コンテンツは現状のプチブレイクはもうしばらく続くものの、YouTubeを始めとした動画コンテンツを凌ぐまでは行かないかと思います。

「誰かに探してもらって聴いてもらう」以上、マーカティング戦略が欠かせません。その「誰か」とは、何かの問題を抱えていて、その問題を解決したいということがほとんどです。

マーケティング戦略では大衆ではなく、あくまで「ひとりにフォーカス」が基本です。であれば二人称は「みなさん」ではなく、「聴いてくださるあなた」なんです。

そういった意味も含めて「みなさんこんにちは」ではない面が強いんです。
「(聴いてくださっているリスナーの)あなた、こんにちは」の面が強いのですね。

1対1の2wayコミュニケーションの特性が強いこそ「あなた、こんにちは」のほうがよろしいかと思います。

とはいえ、20年以上前に聴いていた赤坂泰彦さんの「ミリオンナイツ」(TOKYO FM)とかだと、いわゆる生放送の「DJショー」の立ち位置だったのでラジオの中で多用されていた「リスナーのみんなも〜」というのは間違っていないかもしれません。


「おい、結局どっちなんだよ!?」ってツッコミが来そうですが。。
なんか、とりとめないお話しですみません。。
結局、音声コンテンツは「あなた」「みなさん」どちらでも良いんですけど、投げかけたいテーマ・属性によって変えるものかと考えます。

聴いてもらいたい人にフォーカスして発信していくことで、聴いてもらいたい人に響くことには変わりませんから。


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