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#今日の採用サイト_宇佐美鉱油の高校生向け採用サイト

ガソリンスタンドの宇佐美鉱油の高校生向け採用サイト。
空前の人手不足から高校生向けの採用サイトが活発になりつつある。大卒の求人倍率が高騰し、中途も苦戦する昨今、高校生採用が活発化している。
高校生採用は学校推薦や一人一社制(地域による)が基本であるため大卒新卒や中途とは全く違うアプローチが求められる。その高校生向けに採用サイトはそのようなアプローチが必要なのか、宇佐美鉱油の高校生向け採用サイトには多くのヒントがあると考えた。

まずはメインビジュアル。仕事とその関わりがわかりやすく表現されているイラストが直感を重視する傾向が強い高校生に刺さるのではないかと考える。キャッチコピーの「エネルギーって、愛だ」は正直「?」になってしまう抽象的なコピーだが、直下にある高校生のみなさんへの欄で丁寧に説明されている。それも高校生にわかりやすいワード、文脈で展開されている。文章の温度感がこれがまた絶妙。

その直下の2番目に「宇佐美で働くメリット」を提示しているところは素晴らしい。求職者である高校生の視点から鑑みて、読み手の高校生がまず最初に知りたいのは「この会社で働いて何のメリットが有るのか」を知りたいのだ。しかもそれをできる限り早く、そして端的に。ここはタイパを重視する今の世代の傾向をキャッチして反映したもので、最初に近い位置に配置するのは潔くて◎だ。

ほかのページも総じて
・会社側はあなたに何を求めているか
・どんなことを行うかを端的なワードと写真で表現
・その結果、どうなる
の論理が非常にわかりやすく展開されているのだ。これはまさしく商品販売・購入の論理と同じではないだろうか。

商品購入の世界だと「理想の未来を買うために商品を買う」といったニュアンスがあるが、採用の世界では「理想の未来になるために会社で働く(=時間を投じる)」ということになる。
翻ってこのサイトの展開は、読み手の高校生にとって、理想の未来になるための道のりが見えやすい構成展開になっているのだ。
高校生は自分の未来をぼんやりではあるが、将来自分はどうなりたいか、どんな自分でありたいかを探している自分探しの意向が強い年代。そこにカチッと未来像ハマると非常に強い希望を持ってもらえるのではないかと考える。

このサイトで特筆したいことは、文章のメッセージが非常に丁寧に紡がれていることだ。全体は高校生向けであることから高校生視点でわかりやすい言葉・言葉のトーン・文脈になっている。ビジネスワードであったり、役所の文書のような表現にはなっていないのは読んでいてもわかる。
さらに、文章を読まない傾向が強い昨今、高校生向けの文章箇所は文章自体をできる限り少なめにして端的に表現するようにしている。さらに、文章箇所は行間を広めにして、太めの文字でハッキリみせることで、文章を読むストレスをできる限り払拭して、斜め読みでもスッと入ってくる表現にしているのだ。これはお見事!

これに対して、保護者・学校の先生へのページでは明確に変わる部分もある。高校卒業後すぐに預かる責任を明確に丁寧に語りかけるようメッセージしつつ、企業としての矜持は保ったトーンと表現(たとえば文章行間は大人がビジネスで読める行間にしている)をしているなど細部まで配慮された構成・表現に驚かされた。

そして最後の最後も抜かりがない。各ページ最下部に採用情報・求める人物像・募集要項・採用までのフロー・よくある質問のボタンが配置されていることだ。応募時や事前に最終確認しておきたいことがまとめられており、最後の最後までエントリーまでの道のりが整えられている。意外とこれができていない採用サイトが多くてもったいないケースも多く見られるなか、これはまさにお手本にしたい表現だ。

構成だけではなく、細部まで戦略も含めた上で整えられている素晴らしいサイトだ。これは制作者も素晴らしいと思うが、企業の採用担当の姿勢も素晴らしいと述べたい。
これは企業側に大きな覚悟を持って歓迎する姿勢がないと、ここまでの展開を世に出せないからだ。ましてや高校生向け。保護者の意向も強いなかでそうではないとここまでの表現はできないはずだからだ。

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