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#今日の採用サイト_ピアスグループ美容職の採用サイト

珍しく美容系の会社の採用サイトを取り上げました。というのは、ファーストビューで「これは良い」という第一印象を受けたからだ。

それはなぜか。求職者による「ちょっと先にある自分が欲しい未来の姿」を写真とキャッチコピーで体現しているからである。
採用サイトの本質は読み手である求職者の不安を払拭し、入社後(というちょっと先)の未来の自分の姿に重ねたくなるようにすることなのだ。求職者が応募する会社を選ぶ時、ほぼ必ず複数の会社を探して比較検討をする。比較検討する要素は、最重要である募集要項に加え、社長および人事担当のメッセージや福利厚生、研修制度などだ。いずれも入社後、特に入社直後に自分自身が会社にフィットすることができるかどうかは大きな課題となるからだ。

しかしそれ以上に大事なことは「その会社で働いている・活躍できる未来の自分の姿がイメージできるか」なのだ。先ほど紹介した比較検討する要素はすべて論理に基づくものだが、個人としての判断は最後の最後はどうしても「感情」が先立ってしまう。その感情の琴線を見事に捉えたのが今回のピアスグループの採用サイトのファーストビューなのだ。

ファーストビューだけでなくスクロールしたセカンド、サードの順番で違う被写体の人の姿がある。これにより「この人だけじゃない、あの人も。であれば私も…」となる感情移入をさせているのは非常に上手いと思わず唸った。

コンテンツも端的ではあるがおおむね網羅している。なかでも福利厚生にて見事だと感じたのは先頭に「奨学金の80%を代理返済」を提示している点だ。あくまで推測だが、これまでの社員さんで奨学金返済で苦しんでいた人が多かったのではないだろうか。大卒なら私立大卒、専門学校の出身者が多いと思われる。これらは2年間通うとなると結構な金額であり、奨学金を利用した人も多かったのかもしれない。

となると、今後もこういった奨学金を利用して大学や専門学校に通ってきた学生が入社することは大いにあり得るわけで、その学生における喫緊たるニーズをキャッチしての先頭配置となるのでは、と思う。

福利厚生でよくある「社保完備」「産前産後・育児・介護休業」を先頭に配置しなかったのはそういった意図があるのではと考える。ここはまさにマーケティング的な考え方だ。

あわせて注目したいのはこの採用サイトが「採用広報メディア」の機能も押さえられていることだ。採用サイトを立ち上げたらあとは放置…というサイトが多い中、お知らせ機能だけでなく社員インタビューやブログも別軸で展開している。しかもカテゴリタグも配置してどのブランドに属する内容なのかも明確にしている。この業界であれば取り扱いブランドから知って入社を検討するケースも十分にありえることから、この展開手法はぜひ参考にしたいところだ。

美容系の会社は販売へのマーケティングは強いが、採用におけるマーケティングはもう少し…と思っていた(大変失礼)自分の考え方が一気に払拭されたピアスグループの採用サイト。素晴らしい採用サイトだ。


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