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【マイナビ】2023年度新卒採用就職戦線総括〜新卒採用を取り巻く環境〜
就活生のみなさん、就活お疲れ様です。
採用担当Aです。
ここ最近は売手市場や早期化が就活でのキーワードとなっております。
実際に、新卒採用を取り巻く環境はどうなっているのでしょうか。
株式会社マイナビの24年卒版調査である”2023年度新卒採用就職戦線総括”より新卒採用を取り巻く環境について見ていきましょう。
2023年度新卒採用就職戦線総括
新卒採用を取り巻く環境
24年卒の学生は大学入学当初からコロナ禍でした。
コロナの影響を受けつつも徐々に影響が緩和されました。
現在では5類に移行し、行動制限もなくなりました。
企業の人手不足は顕著となり、採用意欲が高まっています。
業況判断D.I
コロナ禍により対個人サービスと宿泊・飲食サービスは業況が低迷していたが、現在はプラスに転じている。
日銀短観の業況判断D.I.によれば、製造業ではやや厳しい状況が残るものの、非製造業を中心に業況はプラスに転じている。
特に対個人サービスと宿泊・飲食サービスは2023年に入ってからプラスに転じた。
正社員に限定した結果となるが、業界問わず「人材不足」が高まり、2023年にはコロナ禍前の状況を上回っている。
人材不足感は全業種で増加しており、特に「運輸業、郵便業」や「情報通信業」、さらに「宿泊業、飲食サービス業」において、人材不足感が高い傾向が見られる。
完全失業率
新型コロナウイルスの影響で若者世代(15〜24歳)の完全失業率は一時的に上昇した。
2023年5月時点では、若者世代の完全失業率は3.7%で、コロナ禍前の水準と同程度まで低下している。
まだ2018年の水準には達していないが、若者世代の人口減少から人材不足感が高まり、完全失業率が今後も低下する可能性が高い。
24年卒採用予定数
採用予定数について、前年から「前年並み」が最多で73.5%で、前年比で4.2ポイント増加している。
「増やした」比率は21.0%で、前年から1.1ポイント減少した。
2023年4月の新卒入社者との比較では、「増やした」比率が28.7%となり、前年比で1.2ポイント増加した。
2023年卒の採用充足率は81.3%で、前年比で2.3ポイント減少した。
採用意欲の高まりにより、2023年卒では予定通り採用できなかった可能性が高く、そのため、2024年卒の採用予定数を増やすことができなかったと推測される。
新卒を採用する理由
「組織の存続と強化」および「年齢など人員構成の適正化」が例年通り上位の理由となっている。
2024年卒の特徴としては、「経営状態の好転・既存事業の拡大」と「前年に新卒を採用できなかった」が上昇している。
新卒採用は数年後の組織形成を見越して実施されるもので、中途採用と比べて景気動向の影響を受けにくいが、2024年卒では景況感の回復を感じさせる結果となった。
人口の推移
労働力人口全体は微増傾向にあるが、「25~34歳」の年齢層は減少している。
45歳以上の年齢層は増加しており、中高年以降が労働力人口の増加を支えている。
少子高齢者社会の中で、若者世代の労働力人口は減少している。
大学進学率は上昇しているが、22歳人口そのものは減少傾向にある。
若者の人口割合が減少しており、新卒採用が難しくなる可能性が高い。
インターンシップ
2024年卒においては実施率が59.5%と前年比で7.4ポイント増加し、コロナ禍前を上回った。
学生のインターンシップ参加割合は8割を超え、高水準を維持している。
WEBを活用する理由
採用活動のフェーズによってWEBと対面を使い分ける傾向が見られる。初期段階ではWEBが利用され、志望度が高まるフェーズでは対面が重視される。
会社説明会や初期の選考段階ではWEBが手軽で、採用担当者の業務負担を軽減できるため、オンラインが利用されている。
インターンシップは内容的に対面で行われ、企業セミナーは半々またはWEB(録画)で実施される。
選考時の面接は本来対面が好ましいが、立地条件が不利なため、1次はオンラインで行われ、最終面接は対面で行われることが多い。
Z世代はWEB活動が可能であり、初期段階の選考に対面参加する理由が薄まっており、学生には受け入れにくい。
対面での面接を希望する学生も存在し、企業と学生の選考の進行に関する調整が必要。
22卒では全ての面接をWEBで実施した結果、全員が辞退したが、23卒では対面面接を実施して辞退率を低減したという企業も。
大学での授業や活動の変化
大学等の授業形式は、2022年後期には64.1%が「全面対面」と回答しており、対面形式での実施が増えている。
24年卒の学生は、2020年4月に入学した学部生が多いため、学年ごとに授業形式が変わってきていることが分かる。
コロナの感染対策として導入された「オンライン授業」が減少し、対面形式が増加している。
24年卒学生はコロナ禍初年度に入学し、通学機会が少なかったため、「サークル・部活動に所属している割合」が50.6%と最も低い割合になっている。
企業選択のポイント
「安定している会社」への志望がここ数年で上昇し、24年卒では48.8%がその会社を選択している。
「自分のやりたい仕事ができる会社」への志望は30.5%で2番目に高いが、やや減少傾向にある。
安定性を感じるポイント
企業に対して「安定性」を感じるポイントを調査した結果、「福利厚生が充実している」が最多で、58.8%の回答を得た。
前年1位だった「安心して働ける環境である」も引き続き上位にランキングされており、売上高や企業規模よりも働く環境の安心感が重要視されていることが示唆される。