業界の当たり前を変えていく。税理士業界ってもっとこうなっていいよね!!
8年間の税理士法人勤務を経て平成27年に独立。
ルート会計事務所を開設した代表の徳村拓希さん。
事務所開設から7年が経った今、一緒に働いてくれている仲間たちへの思いや経営者としての展望を語ってもらいました!
独立から一貫して目指しているものがあれば教えてください!
会計事務所は顧客企業様の役に立つことが第一義であるのはもちろんなのですが、一方で会計事務所自体も一企業であり従業員が働いている職場です。
従業員が不安を抱えていたり、労働環境に不満をもっていたりしていては、個々の能力を十分に発揮できないでしょう。そうなっては、せっかく高いノウハウやスキルを持っていても顧客企業様に提供しきれなくなります。
従業員が安心して働ける環境があってはじめて顧客企業様に満足していただける成果が提供できるものと考えています。
自分も会計事務所で働いていた経験がありますから考えるところは多々ありました。
ひと言で「働きやすい環境」といっても、アプローチのしかたはたくさんあるとは思います。
私はまず、従業員が心に余裕を持って働けることを最重要ポイントと位置づけました。
起業当初から『安心して働ける会計事務所』を経営の最重要指標として標榜していますが、これはとりもなおさず従業員がそれぞれの能力を存分に発揮して活躍できる場を提供したいという思いから出た考え方なのです。
顧客様から信頼される会計事務所の絶対条件だと信じています。
具体的にはどのような施策があるのでしょうか?
一番顕著なのは退職金制度です。
この業界で退職金制度がある事務所は多くはありません。
退職金がないのがなかば当たり前になっているのです。
私は常々この『業界の当たり前』を洗い直していきたいと考えてきました。
その一つの例が退職金制度です。
退職金は当然、誰でもうれしいでしょうし、あるとないとでは将来の安心感が違うでしょう。
安心して働ける職場は活気があるはずです。
会計事務所の仕事には緊張感も必要ですが、せっかく仕事をするなら楽しい雰囲気のほうが絶対にいいと思っています。
『業界の当たり前』がひとつのキーワードですね!
『当たり前』にあぐらをかいて、改善すべき点を見落としていては業界全体として有能な人材をみすみす失っているかもしれません。
大袈裟に言うと「夢が持てる仕事」でありたい。
就活者が志望先を決めるときには他業界の状況も目に入り耳に入るでしょう。そのとき、退職金の有無で残念な気持ちになってほしくないのです。
退職金は正社員が対象なのでしょうか?
当事務所では、一年以上働いてくれたパートさんやアルバイトさんも退職金の対象です。
もちろん、勤続期間の長さに応じて増額されていきます。
経営会議では大企業なみの退職金が出せるようがんばろう、という話題がちょくちょく出ます。
退職金が事務所全体のモチベーションにもなっているかなと思います。
福利厚生にも注力されているのですか?
特徴的なのは人間ドックでしょうか。
全員が無料で受診できるようになっています。
また人間ドックは業務の一貫として受診してもらっているので有給休暇を使う必要もありません。
『健康はなによりも大事』と考えています。
本人にとってばかりではなくご家族にとっても、もちろん一緒に働く仲間にとってもです。
やはり、何をするにも身体は資本です。基本的に会計事務所で働かれる方は責任感も強く、お客様のためにと思う方が多いので、自分を犠牲にしがちです。今後も健康に関わる制度を設けて、続けたいと思います。
くわえて、家族がその方の健康のことで悩まないように。安心して働ける職場作りの一環ですね!
ほかにはどんな制度があるのでしょうか?
自己研鑽のための研修費用も会社が負担しています。
これは正社員さんが年間15万、パートさんは年間3万円です。
『思い立ったが吉日』ではないのですが、何かにチャレンジするのには意外とタイミングが無視できないと思っています。
本人が『今やりたい』と思ったタイミングでその向上心をバックアップできる体制を整えたいと思いました。
頑張るのはもちろん本人ですが、金銭面は会社がサポートしてあげられたらチャレンジのハードルはグッと下がるのではないでしょうか?
働きやすさを最重点に置いた経営哲学と理解しました!
あとは、例えば残業についても従業員の負担を軽くする方法はあるはずです。
繁忙期がある程度決まっている業界ですから残念ながら、その時期は残業が増えがちです。とは言え、作業の効率化、生産性の向上を図ることで改善できるポイントも多いと感じています。
残業を極力減らすためのポイントは業務量と人員数のバランスだと思っています。
採用を積極的に行いながら、業務量が偏らないように配慮していけば格段に働きやすくなります。
自分の時間が確保できればリフレッシュにも活用できますね。
さらに浮いた時間は顧客への提案や支援に充てられます。
顧客とのコミュニケーションが深まれば親密性が増します。
より顧客に喜んでもらえる成果が上げられる。
それが仕事のやりがいにつながります。
好循環が期待できると思います。
残業対策をご紹介ください!
残業が発生する要因は、さっきお話した作業量の偏りもありますが、個々人のスキル、ノウハウにかかる部分も少なくありません。
仕事の能率化、生産性の向上については会社のシステム変更や環境整備で改善できることはどんどんやります。
同時に従業員それぞれが研修制度を積極的に活用してレベルを上げる。
この両輪をかみ合わせてうまく回転させるのが経営者の責任だと思っています。
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