就職活動を行う高校生の皆さんへ。高校生のための業界研究ガイド④建設・不動産編
建設業は住宅やオフィスビル、道路、橋梁、ダム、空港などの建設・改修・維持管理を行う企業のことを指し、不動産業は不動産の開発、販売、仲介、賃貸管理などを行う企業のことを指します。
具体的には、建設業であれば建設会社、土木エンジニアリング会社、建設資材製造・販売会社、不動産業であれば不動産開発会社、不動産仲介会社、物件管理会社などが含まれており、建設と不動産で仕事の内容はそれぞれ異なります。
高校生の皆さんが卒業後に建設・不動産業界への就職を希望する際の、仕事内容、働くやりがいや注意点などを確認していきましょう。
建設業
主な仕事内容
施工管理や現場監督、現場作業員などが主な職種となります。施工管理では、建設プロジェクトの進行を管理し、安全管理、品質管理、スケジュール管理などを担当します。現場作業員は、実際に建設現場で物を作り上げる仕事で、基礎工事から上棟、内装工事まで幅広い作業を担当します。
働く魅力ややりがい
公共事業の仕事なども多く、自分の手で社会の基盤となるインフラを作り上げることは大きな達成感となります。また建築業では、さまざまな建設技術を学ぶことができ、これらは一生モノのスキルとなります。
働く上での注意点やリスク
特に現場作業においては体力を必要とし、長時間勤務や夜間勤務が必要なこともあります。また建設現場は事故が起きやすい場所であるため、安全管理に注意が必要です。
主な企業
大成建設、鹿島建設、清水建設などの大手ゼネコンを筆頭に、地域や業界ごとに大小さまざまな企業が存在します。
不動産業
主な仕事内容
不動産の営業や仲介、物件管理が主な職種となります。営業では、物件の売買や賃貸の仲介を行います。物件管理では、アパートやマンション、オフィスビルなどの運用・管理を担当します。
働く魅力ややりがい
人々の生活空間を提供する仕事です。家やオフィス、土地などの売買、賃貸の仲介、管理などを行います。個人にとっては一生に一度の買い物である住宅など高額な商材を扱うため待遇面が充実している企業も多く、知識や資格、お客様からの信頼を獲得することでキャリアをステップアップして長く活躍することが可能です。
また、不動産業は経済の動向と密接に関連しており、市場の動向などを学ぶことで経済や金融の知識を身に着けることもできます。
働く上での注意点やリスク
不動産市場は経済の動向に大きく左右されるため、市場環境の変化に対応する柔軟性が求められます。
また不動産の営業職は、フルコミッションといわれるような歩合制(インセンティブ)の比率の高い給与制度の企業もあり、営業成績を上げれば給与が高くなる企業も多くあります。過去には高いノルマや強引な営業手法を行う企業があったりしたことから「ブラック企業」のイメージがある業界ですが、多くの企業は離職率も低く働きやすい業界です。入社前に給与制度や社風などをよく確認しておくことが大切です。
主な企業
三菱地所、三井不動産、野村不動産など大手の不動産企業がありますが、地域に根差した不動産会社などが数多く存在します。
まとめ
一口に建築業、不動産業といっても内容も規模も様々です。応募時には給与や休日などの待遇面はもちろんのこと、会社の社風や経営者の考え方、一緒に働く人がどんな人たちなのかを職場見学などの際に確認するようにしましょう。