正しい運命学 五術(ごじゅつ)
※アメブロからの転載になります。
「運命学」のことを、一般には「占い」、「易」、「四柱推命」など色々な呼び方はありますが、これらの名称はあまり適切ではありません。「運命学」発祥の中国では、これを「五術(ごじゅつ)」と呼びます。日本では「運命学」限定的な意味で用いているため、占い、易、八卦などという言葉を当てはめて、単なる当て物、吉凶判断だけを意味しているように扱っています。
しかし、「正しい運命学」では、もっと広い意味を持っており、それを端的に言い表した物を中国で言う「五術」です。ここで使った運命学という言葉も、科学や医学などのように理論的に証明できる物とは異なるのですが、透派五術の張燿文氏や佐藤六龍氏は、あえて「学」という文字を使用しています。
「五術」とはそのまま「五つの術」という意味です。なぜ「運命学」がそう呼ばれるのかというと、「人間の運命のすべてを良くするためには、五つの技・方術が必要」と考えられたためです。
日本では運命を占うことが「運命学」と狭い意味で考えられましたが、中国では、人間を良くするための術という立場に立って「運命」を考え、「運命学」を研究しました。そして、その人間の運命の好転するために、必要な方術が五つある、と考えたのがこの「五術」です。
五つの方術は「命(めい)」「卜(ぼく)」「相(そう)」「医(い)」「山(ざん)」を言い、これを総称して、中国では「運命学」とされています。一方日本では、このうちの「命・卜・相」の三術だけが「運命学」として取り扱われ、「医」は「医学」、「山」は「仙道・宗教・武道」に振り分けられました。
「五術」それぞれの持つ意味は以下の通りです。
◎命(めい)⇒人間に主眼を置き、人間を理解する術法です。その人の運命を良くするためには、まずその人間の全てを理解する必要があります。その人の生年月日時から、性格・体質という基本的な事から、その才能の適正や運命を知ります。
◎卜(ぼく)⇒事柄に主眼を置いた術法です。事態の予測とその処置をします。生年月日からは測定されない事柄について、「事の発生した時間」あるいは「自己が占う時間」などによって、場合によっては「方位」を考えながら、事の成り行きを予測し、対処法を考えます。
「時間」と「方位」を主体にして用いる術法ですが、一方だけの場合もあります。
◎相(そう)⇒目に見える物体の観察に主眼を置いた術法です。「印相(印鑑)・名相(名前)・人相(顔)・家相(家)・墓相(墓)」の五種類に分けられ、それぞれの時間や作用範囲が区別されます。
◎医(い)⇒人間の肉体に主眼を置いた術法です。現在で言う「医学」「医術」のことです。人間の健康を守り、病気を治す術法を言います。現在の「医療」とは異なり、漢方医学や漢方治療を五術の「医」としました。この「医」の術法が、「方剤(ほうざい)・鍼灸(しんきゅう)」です。現在復活してきている漢方医学や鍼灸は、五術の「医」に当たります。
◎山(ざん)⇒肉体と精神の修練によって「こころ」と「からだ」を強め「人間の完成」を目指す術法です。昔は山に入って修行したために「山」と呼ばれました。この術法は日本でいう、「禅、ヨガ、仙道、その他の自然健康法」などの部類にあたります。しかし厳密に言うと本質的に違う物で、「禅、ヨガ、仙道」などの部分と、呼吸法や静座法、自然食餌法などを「五術」の目標に沿うよう活用する物です。中国の流派(門派)によっては、「武道」や「断食療法」なども入ります。
以下は透派による五術体系表です。