なぜ「温泉むすめ」が批判の対象になったのか、について考えたこと。
少し前に「温泉むすめ」への批判を行って話題になった仁藤夢乃氏が、そう言えば「路上のX」の解説を書いていたなと思い出し読んでみた。
執筆するにあたって取材を受けたということもあるのかもしれないが、とても長い解説だ。
小説で書かれたひとつひとつのエピソードについて、自分が見てきた現実ではどうだったか注釈をつけている。
読んでいてちょっとしんどいな、と思ったのは、12ページにわたる解説から強い「怒り」が伝わってくるからだ。
12ページにわたって怒りを持続させるのは、けっこう大変だ。そうとうなエネルギーがないと書けない。
今までよく耳にした「なぜいわゆるオタクコンテンツが批判の対象となりやすいのか」という疑問について、この解説から感じたことと合わせて考えたことがあるので、それをまとめたい。
「温泉むすめ」は、女性が「弱者」に陥ったときの状態と重なりやすいのではないか。
まず話の前提として、下記の記事で書いた
同じように「社会的弱者」の立場に置かれたときでも、陥る状態が性別によって違うのではないか、だからいわゆる「無敵の人」には(その状態に陥るのは)男が多いのではないか、という考えがある。
同じように「弱者=関係性の貧困」に陥った時に、
男性は「周囲全ての人から存在を無視される状態」に陥りやすい。
女性は「性的基準でのみ存在をジャッジされる状態」に陥りやすい。
故に、「弱者」の状態に自分を置いたと思う対象(その概念を背負わす対象)が、
男の場合は「周囲全ての人」、
女性は「自分の女性としての(性的な)価値をジャッジする人間(主に男性)」
になるのではないか、という考えだ。
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