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「ウォーハンマー40,000」の10版のクルセイド・ルール簡易まとめ

 以下の文章は全て個人的な見解です。権利者の方々による指摘や、個人的な気付きによって、予告なく変更・削除する可能性があります。
 また、視界が狭い人間なので、色々とご指摘いただければ幸いです。



前言

 先日から、クルセイド・キャンペーンで遊ばせていただいている。

 また、数多くプレイできているわけではないが、その中でも、面白さの片鱗は十分に感じるし、これからも遊んでいきたいと思っている。

 しかし、クルセイド・ルールというものが厄介、というか、元々40k10版のルールは難しく、ここに追加ルールが乗っかるわけだから、わかりやすいわけがない。

 クルセイド・ルールというのは、本来、ナラティヴの側面を重視したり、クローズドなグループでカジュアルに遊ぶことに焦点が置かれているはずなのだが、ルールがわかりにくい、という理由で遊べないのは本末転倒だ。

 そこで、できる限りで良いので、概念などを簡単にまとめたいと思い、この記事を作成した。

 クルセイド・プレイを行う際にルールの理解の参考になり、クルセイドの盛り上がりに貢献できれば幸いだ。



ルール

 公式のルールは、以下のリンクでダウンロードできる。

https://www.warhammer-community.com/warhammer-40000-downloads/

 ただし、英語版のみとなり、日本語版のルールを読むためには、10版のローンチボックスの内容物である『リヴァイアサン』ルールブック(入手方法が限られるので、現在新たに取得することは難しいだろう)か、クルセイドのルールブックである『ティラニック・ウォー』か『パーリア星間結合』という本が必要になる。(2024年6月現在)

 クルセイド・ルールに関しては、どの本にも同じ内容が書かれており、その中のミッションや強化のデータなどに差がある、という感じだ。

 『リヴァイアサン』におけるクルセイドの内容を分離したのが、『ティラニック・ウォー』という形になっており、『パーリア星間結合』のみが別のデータ・ミッションを取り扱っている。

 すでにあるプレイグループに参加する場合は、どちらの本(ミッション)を使用しているのか、これから始める時は、どちら(『ティラン戦役』か『パーリア星間結合』か)を基準にするのか、ということを確認した方がよいだろう。



基本原則

  • 基本的には、コアルールに従う。
    その記述を補佐する形で、ルール・コメンタリーが存在する。
    そこに、クルセイドのためのルールとして、クルセイド・ルールが適用される。
    加えて、各ミッションやキャンペーンのルール(『ティラン戦役』や『パーリア星間結合』の内容)が追加されている。

  • リヴァイアサン・ルールや、リヴァイアサン・トーナメント・コンパニオンの内容は、クルセイド・ルールには、原則的には適用されない。
    (たとえば、リヴァイアサン・ゲームのルールにおいては、作戦目標マーカーの上で移動を終了することはできるのだが、コア・ルール、あるいはクルセイド・ルールにおいては移動を終了することはできない

  • 各プレイ・グループにローカル・ルールがある場合もあると思われる。
    特にキャンペーンに参加する場合など、不安な点は確認すべきだろう。



征戦軍(戦闘序列)

  • 征戦軍というのは、クルセイド・プレイに使用するすべての兵である。
    戦闘序列というのは、クルセイドで使用するすべてのユニットが記載されたものである。(征戦軍の内容を書いたものが戦闘序列であり、これらが意味する所はほぼ等しい)

  • 実際のバトルにおいては、この中から、ポイント内に収まるようにユニットを選択して、戦う、という形になる。
    フレーバーのイメージとしては、自分自身の艦隊、部隊、基地、ハイヴフリート、いくさ組、企業など、最大の括りという感じだ。
    自身が所有しているユニット>戦闘序列(征戦軍)>ロスター(各バトルで使用するユニット)という感じで、選手登録とか、そういう感じの概念だ。ここにいるユニットから、ロスターを組む、という感じ。

  • 各ユニットごとに、クルセイド・カードを記載する。
    ここには、そのユニットのクルセイドに関しての情報を記載する。
    クルセイド・ポイントというものが一つの指標となり、これは、端的に言えばどれぐらいクルセイドによって強化されているのか、という数値だ。
    後述するが、各バトルの際、これの比較により、低い方にハンデが付くことがある。

  • 補給限界という数値を持ち、すべてのユニットのポイントの合計がこの範囲に収まるようにしなければならない。

  • 補給限界は、初期値が1000ptで、追加する方法がある。

  • 補給ポイントというものが、初期値として5RPもらえ、これを使用して、後述する『補給』を行うことで、戦闘序列を変更できる。

  • 補給限界に余裕がある場合、任意のユニットをいつでも追加できる。

  • いつでも除外することもできるが、その時、ユニットが持っていた情報(戦闘の経験など)は失われる。

  • ユニットを追加する時に兵数・装備などを決定し、それは任意には変更することができない。

  • 各ユニットが、共通の陣営キーワードを持っている(=同じアーミーである)必要がない(!?)。
    つまり、インターセッサー(スペースマリーン)と、ターマガント(ティラニッド)を入れてもよい。
    ただし、後述するように、実際にバトルをする際に使用する場合は、一般的なゲームプレイと同じく、陣営キーワードを統一する必要がある。

    これは、いわゆる同盟のルールを広く受け入れるためだと思われる。

    また、たとえば、スペースマリーンとアデプタ・ソロリタスを含む大規模部隊や、ティラニッドと共存するオルクというような設定(前述のように各バトルではどちらを出すか選ぶ必要はある)を含む様々なナラティヴを許容するために、このような設計になっているのだろう。
    が、逆に言えば、一般的にはこの側面はあまり気にしなくてもよい。
    同盟が可能であるということを覚えておけば十分だろう。


補給

  • 簡単に言ってしまえば、補給ポイント(RP)を使用して、戦闘序列に対して行うアップグレードのようなもの。

  • 補給ポイントは各バトルごとに1RPがもらえる(勝敗は関係がない)。
    10RPが上限で、これを超えて保持することはできない。

  • 補給《補給限界増加》によって、上述の補給限界を増やすことができ、1000pt以上の戦闘ができるようになったり、各バトルに出すユニットを選べるようになったりする。(たとえば、1400ptの補給限界を持つ征戦軍で1000pt規模の戦闘を行う場合、400pt分はユニットを交換する余地がある、というようなイメージだ)

  • 補給《名高き英雄》によって、キャラクター・ユニットに(デタッチメント・ルールの)強化を獲得させることができる。
    この時、そのユニットが利用できる強化なら、デタッチメント・ルールがいずれかであることを問わず、任意のものを選択できる。
    (これは奇妙なことのように思えるが、征戦軍自体にデタッチメント・ルールが適用されないため、このような形になっている)
    競技的なバランスが求められるマッチ・プレイではできないことができるのだ(たとえば、アイアンストームの強化をグラディウスで使用するなど)。このような自由度の高さはクルセイドの魅力の一つだろう。



クルセイド・カード

  • 各ユニットの状況を記載するためのカードで、各ユニットごとに書いておく必要がある。装備やアップグレード、ポイントなどを記載する。

  • いくつかの要因によって、経験点を取得でき、経験点によって階級が上がることによって、様々なアップグレードにアクセスできる。

  • 伝説的英雄、防衛施設、スウォームは、経験点を持てない。
    クルセイドにおける様々なアップグレードやダウングレードを受けない。
    (クルセイド・カード自体は記載する)



階級

  • 経験点が一定以上になったユニットは、階級が上がっていく。
    ただし、キャラクター・ユニット以外のユニットには上限がある(この条件は補給《伝説の古参兵》で取り除くことができる)。

  • 階級が上がると、<戦いの栄誉>を得ることができる。
    これには、<戦闘特性><武器改造><征戦の至宝>のようにいくつかの種別があり、アップグレードの仕方が異なる。

  • 一般的なRPGで言えば、経験点は経験値で、階級はレベルであり、レベルアップと共にユニットが強化される、というようなイメージ。

  • <戦闘特性>は、各クルセイド本に、異なる内容が記載されている。

  • <武器改造>は、そのユニットの1体の兵の1つの武器に、2つの改造を施す形になる。

  • <征戦の至宝>は、キャラクター・兵のみが獲得でき、各クルセイド本に、異なる内容が記載されている。



戦闘不能

  • バトル終了時に全滅していた各ユニットは、戦闘不能テストを行う必要がある。

  • 戦闘不能テストで、出目1が出た場合のみ、<壊滅的打撃>か<戦いの傷跡>を得る。

  • <壊滅的打撃>は、<戦いの栄誉>を失うことである。
    (クルセイド・ポイントも下げる)

  • <戦いの傷跡>は、ダウングレードであり、欠点が追加される。
    (補給《補修と回復》で取り除くことができる)



クルセイド・アーミー

  • 征戦軍が、クルセイド全体で使用するすべてのユニットであるならば、クルセイド・アーミーは、今回のバトルで使用するユニットである。
    つまりは、征戦軍の中から組んだロスターだ。

  • バトルの規模に合わせて、ポイントが決定される。
    クルセイド本に記載されているのは、インカージョン(1000pt)、ストライクフォース(2000pt)、オンスロート(3000pt)で、オンスロートのみ戦場サイズやミッションの内容が異なる。

  • デタッチメント・ルールやウォーロードを決定するのは、これを組んだタイミングである。各デタッチメント・ルールにおける制限(あるなら)を守る必要があるので、注意する。

  • アーミー陣営の選択もここで、それに合わせて、征戦軍からユニットを選択する必要がある。

  • エージェント・オヴ・インペリウムや、ケイオス・ディーモンなどのいわゆる同盟のルールは、ここで適用され、一般的なマッチ・プレイなどと基本的には変わらない(はず)。もちろん、征戦軍(戦闘序列)に含まれている必要性はある。



クルセイド・ミッションのプレイ

  • 各クルセイド本に記載されたミッションの流れに従って、プレイする。

  • とは言え、現行の『ティラン戦役』『パーリア星間結合』のクルセイド・バトルの流れはほぼ共通であるので、それに則り、間違えやすい部分を記載していく。

  • 決めたバトル規模に準じたミッションを選択する。

  • 攻撃側・防御側の決定は、クルセイド・バトルによっても異なる。
    (『パーリア星間結合』では少し複雑な過程により決定される)

  • 『思惑』というものを秘密裡に決定し、公開する。
    これは、それぞれのプレイヤーが決定する個人目標みたいなイメージで、これを満たせると、各ユニットに経験点が入ったりする。

  • 彼我のクルセイド・ポイントを比較し、『征戦の祝福』を決定する。
    これは、いわば、ハンデであり、経験の差があるクルセイド・アーミー(征戦軍)同士が戦う場合、不利な方にボーナスが付くルールだ。
    逆に言えば、経験の差があるクルセイド・アーミーであっても、バトルができるように考慮されているので、ある程度は安心してもよい。
    (実際にこれを適用してプレイしたことがないので、どれぐらい差が埋められるものなのかは正直に言ってわからない。ロスターにもよるだろう)

  • 予備戦力に関する制限がここに記載されている。
    第1バトルラウンドには予備戦力は到着できず、第3バトルラウンドを過ぎると全滅したと見なされる、という奴で、要は、リヴァイアサン・ルールと同様のものだ。

  • 片方のプレイヤーのユニットが全滅したとしても、もう片方のプレイヤーは5バトルラウンド終了時までプレイすることができる。
    たとえば、前述した思惑を達成できるように移動する、といったようなことができるように考慮されている。



クルセイド・キャンペーン

  • 一定の期間で、複数人のプレイヤーによって、継続的にクルセイド・バトルを行っていく、という中長期間の(メタ)ゲームである。

  • 『ティラン戦役』『パーリア星間結合』共に、幾つかの陣営に分かれて、バトルの勝敗によってキャンペーンのポイントを獲得し、それによって各陣営が勝敗を競う、という形になっている。
    ここで言う陣営は、キャンペーン独自のものであり、帝国・混沌・ゼノといった一般的な区別ではない。

  • クルセイド・プレイでは、自身の征戦軍を強化したり、ナラティヴな経験を得たり、というような部分が強調されているので、複数回のゲームが自然とプレイできるキャンペーンに向いた性質を持っていると言える。
    また、複数人のプレイヤーで行うため、趣味人同士の交流や、ルール・データの確認なども行いやすいだろう。


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