雀魂と鷲巣麻雀と伝説の夜とオープンリーチと

2021年10月30日 10:50

不合理こそ博打・・・！
それこそが博打の本質・・・！
不合理に身を委ねてこそのギャンブル・・・・・・！

令和 3年 10月 29日─────

オンライン麻雀対戦ゲーム「雀魂」─────
現在開催中のイベント対戦モード「明鏡の間」・・・
所謂『鷲巣麻雀』・・・
ゲームに使用する牌は各種四牌づつ・・・その内の三牌が透明になるというこの特殊ルールにより疑心暗鬼が疑心暗鬼を呼び、危険が安全に、安全が危険に見える魔のゲーム・・・
とある友人部屋で開催された『鷲巣麻雀』は、日付を跨ぎ10月30日・・・
深夜1時を過ぎ闘いは苛烈を極めていた・・・・・・

南三局　打手　斎藤ゆづる
現在の点数は２０５００。トップとの差は７８００点。（現在のレートで換算すると-7800点差）
そして配牌は最悪・・・全ての牌が「透明牌」・・・

自身の配牌は全て相手に筒抜け・・・ドラの四萬を２枚抱えているのは幸運とはいえ、周りからの警戒値はＭＡＸ・・・！この状態では和了を行うことはまず不可能に近い・・・まずは透明牌で無い牌をツモらなければ勝負の土俵に立つことすら許されない・・・

がっ・・・・・・！早くも２巡目・・・ここでテンパイッ・・・！
八索待ち・・・！

無論このテンパイに意味は皆無・・・なぜならばこのテンパイ、
そして危険牌自体が相手全員に知られている・・・
放銃を期待する事は０％に近い・・・有効手はツモ和了のみというか細い蜘蛛の糸・・・当然勝負を継続するならばテンパイを崩し通常牌が何牌か手元に来るのを待つしか無い・・・

その考えが駄目っ・・・！南３局で最下位・・・！
お前は既に死んでいる・・・！たわば・・・！
このテンパイを崩し新たな手牌に整える・・・？

それは死人の考えや・・・・・・

いく時なんだよ今は・・・！勝って・・・勝って勝って勝ち尽くす・・・
絞り取る・・・！生き血のように点数を・・・！最後の１点まで・・・！

こんなもんオープンリーチと何も変わりが無い・・・！だが・・・・・・

面白い・・・狂気の沙汰ほど面白い・・・！

そして迎える５巡目・・・

きたぜ。ぬるりと・・・

この暗槓により三索がドラに。立直ドラ３・・・！
要素だけで言えばたぶん良い感じ・・・！
点数計算はよくわからないがたぶん満貫くらい・・・！
裏ドラが乗ればもっと高得点・・・一位浮上も夢物語ではない・・・！
ていうか暗槓したとき一番右の牌が裏面透明だから白かと思った・・・マジャンかな・・・？

残る八索は山に２枚・・・！
他の者の手が進み立直がかけられれば放銃の可能性がある・・・！
何よりこの巡目での立直・・・ツモ和了も十分に期待できる・・・！
この勝負・・・！まだ終わっていない・・・！！！

あっ・・・・・・・・・（下家）

あっ・・・・・・ああああぁ～～～～～・・・・・・（上家）

俺「八索を出したら俺がロンすると思っているからみんな八索を出していないんだと思うんだけど、それは間違いだよ。八索を放出することはリスキーじゃない。確かにみんなご察しの通り八索を出した時点で俺の画面には『ロン』ボタンが表示される。でもそれは『八索を放出するとロンされる』と同義ではないんだ。なぜならその際に俺としては『ロンボタンを押下する』『キャンセルボタンを押下する』『時間切れになる』の３つの選択肢の中から平等に任意の決定をすることになる。つまり『八索を放出し、ロンされる』という結果になるのは1/3の確率、33%というわけなんだ。こう言えばみんなが感じているよりロンの危険性が極めて低い確率であるということがわかったかな？ということで八索出してみよ？」

周り（無視）