ラノベ賞応募に悩める方へのお返事
お疲れ様です、サイトウケンジです。
今回はライター講座(実験)を開く前に、ちょうど届いたメールにお返事しようと思いました。
以下、メールの抜粋です。
『作品を書いてる中でどうしても自分の思ったように上手くキャラクターを書くことが出来なかったり、ストーリーを書いてる途中で本当に面白いのか? と疑問を抱いてしまう時があります。サイトケンジ様は書くことに詰まった時、どのように対処されたり致しますか?』
僕のやり方で少しでも彼のお手伝いになれば、
そして同じような悩みを持つ他の人にも少しでも助けになれれば。
そう思って、お返事をnoteで書くことにしました。
(あと、メールでお返事すると文通みたいで恥ずかしいので)
たとえば「お風呂に入ると思いつく」「散歩をするといい感じ」「ドライブすると閃く」などのリラックス方法もありますよ。
というのはネットの海を探せば色んな人がアドバイスしていると思われるので、ここはせっかくなので僕のお返事をさせていただきますと。
『面白探し』
人によって「面白い」は千差万別。たとえば僕は最近だとアトリエシリーズのソフィーちゃんが大変大好きですが、お仕事をお手伝いしてくれている舞台監督さんは暗渠というとても渋い趣味をお持ちです。(どちらもどんな趣味なのかはグーグル先生に頼ってみてください)
だからってわかり合えないわけではなく、お互いに「相手の面白い」を受け入れているからこそ、仲良くできたりするわけです。
ここで大事なのは
「ソフィーちゃんの素敵さ」
「可愛さ」
「クラスメイトの中で3番目くらいに可愛いと評判の女の子が、僕みたいな男にもいつも笑顔で自然体のまま話しかけてくれるばかりか、困っていたら一緒に考えてくれて助けてくれる、みたいな雰囲気」
というのを、彼に話す時にちゃんと熱心に語れているかどうか、です。
自分が「面白い」と思ったものを、他の人に話す時。
「何がどう面白いのか」
「どういう辺りが面白いと感じたのか」
「っていうか自分はこういうのが好きなんじゃ!」
を意識すると、より相手も興味を持ってくれます。
そして、こういう独りよがりで身勝手で自分だけの面白さを他人に文章で伝えるのが、正に作家なのです。
質問者さんはキャラクターやストーリーに悩んだと書いてありますが、悩んだ時は原点に帰る、自分の「本当に好き」「めっちゃ面白いと思ってる」「むしろみんなも面白いと思え!」みたいな心の奥にある欲望と情熱を読者にぶつけることを考えてみましょう。
悩んだら、原点に立ち返る。
どうしてこの物語を書こうと思ったのか?
このお話を通して、読んだ人が「どんな風に」面白いと思って欲しいのか。
たとえば「すっごいイケメンなキャラクター」を描きたいとします。
文章で「すっごいイケメン」と描写するだけだと、まだそれがどんなキャラクターで、どう素敵で、どう面白いのかが伝わりませんね。
そこで、作家本人の価値観でいいので思いっきりぶつけるのです。
「なんと白い歯が光る」「肌がつるつるで綺麗」「顔がいいくせに僕にも優しい」「女性にモテるくせに童貞くさい」「猫が好きなのに猫に嫌われる」などなど。
これらに対して絶対に「歯が白いヤツなんかイケメンじゃない」「肌がつるつるで綺麗なヤツなんかイケメンじゃない」「とにかくお前が描くイケメンはイケメンじゃない」という人は絶対に、100%、確実に、います。
でも、そんな人の言葉は無視です。
自分が伝えたいイケメン。それを一方的に、暴力的にぶつける。
それでいいのです。それが作家性です。
誰かの意見を恐れて日和った価値観は、それはもう他人の価値観になってしまうので、他人の作品を見た方がいい、となるわけです。
長くなったのでまとめますと。
・作家は自分の価値観を思いっきり叩きつけるのが仕事だし、それが楽しい
・自分の中の価値と面白さを見つければ、サクサクいける
・試しにソフィーのアトリエをやってみる
というのが、執筆に詰まった時に有効な手段かもしれません!!
親友で戦友の編集さんと語りましたが、
「どこかの誰かのテンプレを書いて来られるよりも、新人ならではのギトギトした、その作家の気持ち悪い部分がたっぷり入ったものの方が読みたい」
というのがありました。
僕もそう思います。
作家なんて気持ち悪がられてナンボなので、どんどん気持ち悪がられましょう!!
(でもソフィーちゃんは可愛いです!)
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