学特10年分。国民年金、追納するのがお得?再受験の年金事情
学生納付特例制度(以下:学特)とは20歳になっても学生の間は国民年金の保険料納付が猶予される制度です。
私も学生なので学特申請を行っていますが、年齢が30歳を超えるにあたりある悩みに直面します。
「追納可能な10年間分の国民年金を追納する方が得なのか?」
これについて考えてみました!
学生納付特例制度とは
□ 20歳になっても申請により学生は国民年金の保険料納付を猶予される。
□ 猶予された期間は受給資格期間に入れられる。
□ 年金額には反映されない。
□ 年金額に反映したい場合は10年以内であれば追納できる。
□ 追納した場合は全額給付と同じ年金額をもらえる。
といった特徴があります。
●受給資格期間に入れられるが年金額には反映されない、とは?
ここで私は第一の壁に当たりました。
「受給資格期間に入れられるが年金額には反映されない」ってどういう意味?【受給資格】公的年金を受けるために必要な加入期間の事。
【年金額】もらえる年金の額の事。
つまり学特申請をしていれば「もらえるお金の額は少なくなるけど、色々と制度を受けるために必要な加入期間としては数えてあげるよ!」ってことです。
権利はもらえるけどお金はもらえない、って感じですかね!上手い例えを探したのですがなかなか見つかりませんでした(´;ω;`)
●追納可能な10年間分の国民年金を追納する方がお得なのか?
今回は追納可能な期間「10年分!」について考えていきたいと思います。
将来的な年金受給額は変化していくため、今回は令和2年度を元に考えていきたいと思います。
40年間(20歳~60歳まで)保険料をすべて収めた場合
年金額(満額)=年額781,700円
月金額(満額)= 65,142円 もらえます!
30年間(10年間学特で追納なし)保険料を収めた場合
年金額(30年間支払い)=年額586,275円
月金額(30年間支払い)= 48,856円 になります!
【計算式】
781,700×(保険料納付済み月数〔30年×12ヵ月〕÷480〔40年×12ヵ月〕)
追納に必要な金額
10年前:15,550 × 12ヵ月=186,600
9年前:15,340 × 12ヵ月=184,080
8年前:15,190 × 12ヵ月=182,280
7年前:15,160 × 12ヵ月=181,920
6年前:15,310 × 12ヵ月=183,720
5年前:15,640 × 12ヵ月=187,680
4年前:16,290 × 12ヵ月=195,480
3年前:16,510 × 12ヵ月=198,120
2年前:16,340 × 12ヵ月=196,080
1年前:16,410 × 12ヵ月=196,920 合計 1,892,880 円
おおよそ190万円が追納に必要になります!
学特で10年間分の国民年金を納めなかった場合の差
年額の差:781,700円 ー 586,275円 =195,425円
年金を20年もらうとすると(85歳まで生きるとする)
195,425円 × 20年 =3,908,500円
ここから追納分(10年間分を払わないとする)を引くと・・・
3,908,500円 - 1,892,880円 = 2,015,620円
約200万円の差が出てきます!!
以上の計算をもとにすると、
老後にもらえる金額が400万円多くもらえますが、
実際に追納した金額を考慮にいれると200万円多くもらえる計算になります。
これをどう捉えるのかは個人によるとは思います。
●10年間追納分190万円を20年間、分散投資(投資信託など)すると?
190万を30年間(30歳~60歳)で割ると…1年6.3万円、1ヵ月5200円の積立が可能であると考えてみます。
毎月5,200円を30年間積み立てると考えてみると…(税金は考慮せず)
リターン 30年後
2% 2,562,172円
3% 3,030,232円
4% 3,609,057円
となりました。(楽天積立かんたんシミュレーションで計算)
●結論:私は追納しないと思う・・・
私自身もどうすべきか考えるために計算を行ってみました。
結果:追納したら2,015,620円(約200万円)多くもらえる!
となりました。
同年代の人よりも学特の分、年金額が著しく低くなることを恐れていましたが、個人的な感想は10年間の学特であってもそこまで大きな差はないのではないか、と思いました。
また、学特期間の追納を行うか、否かでも迷っていましたが今回、調べてみて生活を苦しくしてまで払うのは辞めようという結論に至りました。
「そもそも190万もはらえない!」ってのが今の現状です( ´艸`)
現在、190万もないですが、その追納の代わりに月々5000円程度の投資積立を行った場合に、30年後に、「追納した場合と同じ額」を得ることが出来る可能性を見出しました。
調べるまではとても不安な気持ちでいっぱいでしたが少し不安がなくなりました。国が学生に与えてくれた制度を利用し、しっかり勉学に勤しみ、より社会に貢献できる人材になるための期間であるとプラスに捉えることとします!