【斉藤光学製作所×ナノテラス】
いかがお過ごしでしょうか。斉藤光学製作所の齊藤大樹です!
「斉藤光学製作所note再始動。」から二本目の記事となります。
さて今回の記事は、とある新技術と、実際に電気新聞に掲載された
内容をまとめてご紹介したいと思います。
「電気新聞」に掲載されました!
実ははこの度「電気新聞」にて、弊社の取り組みのひとつである次世代放射光施設”ナノテラス”について記事が掲載されました。
「電気新聞」とは100年以上の歴史を持つ電気・エネルギー業界で唯一の日刊紙であり、全国で約70万人ほどの購読者がいる新聞となります。
弊社HPにも掲載しておりますのでそちらもご覧いただけると幸いです。
(下記リンクよりアクセスできます)
ナノテラス?
電気新聞において掲載された記事は「ナノテラス」という次世代放射光施設についての内容がメインになっています。
この「ナノテラス」とは、一言でいえば、放射光技術を用いた最新鋭の顕微鏡施設です。
昨今頻繁に話題となる「半導体」は、今や世の様々な機器の部品として組み込まれており必要不可欠な代物ですが、特に今注目されているのが次世代パワー半導体と呼ばれるSiC基板(炭化ケイ素)です。
しかし、この半導体の性能を左右する要因の一つに、基板表面の滑らかさがあります。この半導体表面を平らに滑らかにする工程を平坦化といい、凹凸のある表面を磨いて滑らかにします。
これが半導体基板における品質に大きく関わってきます。
さて、ここで弊社は何を得意とする会社でしょうか?
正解は「磨くこと」を得意とした会社です。つまり弊社の得意分野であるわけです。
先ほど、半導体表面の平らに滑らかにすることが性能に左右することをお話ししましたが、その「滑らかさ」をとんでもなく細微に見られるのが、放射光技術を用いた顕微鏡施設「ナノテラス」なのです。
我々はこのナノテラスを用いて、半導体基板の表面状態の観察や評価技術の研究を行い、「磨くこと」が基板の品質向上にどれほどの効果を生み出しているのか?分かってきました。
放射光技術、及びナノテラスの詳しい内容については、以下のサイトを参照していただくとご理解いただけると思います。
放射光技術、及びナノテラスに挑む意味とは
今まで放射光技術とその次世代施設「ナノテラス」について綴ってきましたが、そもそも弊社斉藤光学製作所がこの新技術に挑む理由についてお話していきたいと思います。
もとより、共同研究を行っていた秋田県産業技術センターより、最新鋭の放射光施設であるナノテラスについての声かけがありました。
当初はこの最先端の技術に対して、私は投資効果や経営的メリットをうまく詰めることができませんでした。
ですが、「このナノテラスはこれから先、斉藤光学製作所にとって重要な意味をもたらすかもしれない」という直感と、「面白そうなことに挑戦し続ける」という弊社の社風も相まって、このナノテラスを実験的に利用し始めました。
そこから秋田県産業技術センターと共に研究を進め、材料表面の欠陥の見分けやすさ向上、仕上げ研磨における工程時間の大幅短縮の可能性、研磨治工具の開発支援等に様々な具体的メリットを得られることが分かりました。
技術の掛け算、止まらぬ進化
このナノテラスの利用に踏み込んだのは、具体的なメリットがあるからだけではありません。
まず、弊社の社風である「面白そうなことにチャレンジする」こと、そして新しい技術分野に飛び込んでいくこと自体が、弊社の「技術に挑む」という意思表示になります。
これにより、最先端技術に挑戦している企業としてブランディング効果も生まれ、多分野のエキスパートたちとのネットワークも構築できるのではないかと考えています。
また、その姿勢を見た学生が「地域にこんなトップレベルの技術を持った企業があるんだ」と強い関心をもっていただき、未来の技術者たちの心を揺さぶるきっかけにもなるかもしれません。
こういったナノテラスのような最新技術を扱える人材を育て、自分たちの技術をブラッシュアップしていくことが、地域産業の技術力を向上していくために必要なことなのではないかとも考えています。
まとめ
今回の記事は電気新聞に取り上げていただいた弊社と次世代放射光施設”ナノテラス”、そして新規技術への挑戦をテーマに綴ってきました。
斉藤光学製作所は秋田県のリーディングカンパニーとして県内外の企業とオープンイノベーションで技術開発を行っています。
そのうえで今回電気新聞に掲載された記事から、ナノテラスという次世代放射光施設と、弊社の技術に対する好奇心が読者の皆様に伝わってほしいなと思います。
ここまで記事を読んでいただきありがとうございます。
引き続き弊社note記事を更新していきたいと思います。
次回の記事をお楽しみに!
斉藤光学製作所 齊藤大樹