Jabra Evolve2 85 ワイヤレスヘッドセット レビュー
こんにちは。齋藤です。
今回は、Jabra Evolve2 85 ヘッドセットのレビューです。
リモートワークやWEB会議のためにヘッドセット(ヘッドホン・イヤホン)の新調を検討されている方のご参考になれば幸いです。
●購入のきっかけ
最近、リモートでの法律相談・打ち合わせなどが増えてきて、通話の相手により良い音質で声を届ける必要性を感じるようになり、ヘッドセットの購入を検討していました。
さらに、電話でのやりとりのメモ等をクラウド上で管理しているため、ハンズフリーで通話するにはワイヤレスのほうがいいよな、と思い、
加えて、一つのヘッドセットで、オフィスの固定電話、スマートフォン、PC全てに接続できるほうが便利だと考えるようになり、
そして、様々なヘッドセット(ヘッドホン・イヤホン)を検討するうちに、ノイズキャンセリング機能が付いていて、装着することで集中して仕事ができるようになればもっと良いとの思いが芽生えました。
色々な製品を調べ、そして、ヨドバシカメラで数あるヘッドホン・イヤホンの実機を確認した結果、この、①通話品質の向上、②ワイヤレス、③他の機器(特に固定電話)との接続、④ノイズキャンセリング機能付、の4つのニーズを同時に満たせる製品としては、「Jabra Evolve2 85」がベストであるとの結論に達しましたので、今回購入した次第です。
というわけで、本製品の良い点、悪い点を忌憚なく語っていきたいと思います。
↑↑↑外箱です。派手さはないミニマルなデザインです。
↓↓↓箱を開けるとキャリングケースに本体が入っています。
↓↓↓内容物はこんな感じです。
●良い点
① 指向性マイクでこちらの声がクリアに聞こえる。
これは自分が直接受けられる恩恵というわけではないのですが、通話の相手に届く自分の声はかなりクリアになっています。
例えば、当事務所は、パーティションによって各弁護士あるいは事務員が区切られているわけではないため、PCの内臓マイクでは、ともすれば他の弁護士や事務員の話し声や電話の声といった周囲の雑音がどうしても入ってしまうわけですが、その点が指向性マイクによって大いに改善されます。
② 優れたノイズキャンセリング機能
ノイズキャンセリング機能は、おおむね以下のシーンで役立ちます。
ⅰ 自身の通話中に、周囲の人の話し声や電話の声が邪魔で通話の相手の声 が聴き取りにくいとき
パッシブノイズキャンセリング=いわゆるオーバーイヤー型ヘッドホン(耳全体を覆っている形状)であることにより、イヤーカップで物理的に耳が覆われていることによって、外部の音が遮断されますので、それだけでも通話相手の声は聴き取りやすくなります。
加えてANC=アクティブノイズキャンセリング=本体に内蔵したマイクで周囲の音を継続的に拾いながら、ノイズ(騒音)だけにスピーカーから逆位相の音をぶつけて消す方法により、周囲の音がさらに遮断されます。
本製品のノイズキャンセリング機能がどのくらいかと言いますと、自分のキーボードのタイプ音はほぼ聞こえなくなります。
さすがに4~5メートルくらいの距離(同じオフィス内)の他人の声が聞こえなくなるわけではありませんが、普通の声で話されると何を言っているのか良くわからない、といったレベルです。
また、ヘッドホンによっては、ANCを作動させるとホワイトノイズを感じるものもありますが、本製品では少なくとも私は、ホワイトノイズを全くと言っていいほど感じません。
さらに、AirPods Proのようなインナーイヤー型のイヤホンのANCは、鼓膜?がグッと押されるような違和感を感じますが、オーバーイヤー型のヘッドホンである本製品ではその圧迫感のようなものはあまり感じません。
ⅱ 集中して仕事をしたいとき
上述のように、かなり周囲の音を軽減できるため、デスクワークに集中することができます。
音楽等を出力させないとANCが作動しないヘッドホンもあるようですが、本製品は、音楽を流さなくてもANCだけ起動することができるので、無音のままANCを作動させてノイズのみ軽減させることができます。
また、ヘッドホンをしているのに無音というのもなんとも気持ち悪いと感じる方には、スマホアプリで操作して「サウンドスケープ」というものを流すこともできます。「波の音」や「雨の音」、「せせらぎ」など10種類以上のサウンドから選択できますので、気に入ったものが見つかるかと思われます。
私は、中でも「洞窟」という、鍾乳洞で雫がポタポタと落ちているような音が聞こえる「サンドスケープ」がもっとも集中できる気がします。
③ 複数デバイス同時接続
いわゆるマルチペアリングに対応しているワイヤレスヘッドホン・イヤホンはたくさんありますが、同時接続できる機種は多くはありません。
ZOOM会議をしている最中にスマホの着信を受けるためには、PCとスマホに同時に接続できる必要があります。
さらに、固定電話とも接続するためには、別売りの「Jabra link 950」↓↓↓を使う必要があるのですが、この固定電話との接続と固定電話のハンズフリー化については別の記事で書かせて頂こうと思います。
なお、この固定電話とも接続できるワイヤレスヘッドセットというものを発売しているのは、私が探した範囲では、JabraとPoly( 旧Plantronics及びPolycom)くらいのもので、さらに、ステレオヘッドホンとなると、もはやJabraからしか発売されていないように思われます。
④ メガネOK
私のようなメガネユーザーがヘッドホンの購入を検討するにあたって、メガネとヘッドホンが干渉して耳のあたりやこめかみが痛くなったりしないか、というのはとても気になる部分です。
いろいろなヘッドホンを試してみたのですが、モノによっては、やはりメガネをかけてヘッドホンをしていると、メガネのつるが当たっているところが痛くなります。
他方で、本製品は、メガネをかけていても全く問題ありません。
一日に多ければ6時間ほど本製品を着けて過ごしているのですが、メガネとヘッドホンとが干渉して頭が痛くなったことは全くないです。
一方で例えば、同じJabra製品でも、toC向けの商品である「Elite 85h」だと、メガネとヘッドホンとが干渉して耳が不快でした。
本製品「Evolve2 85」と「Elite 85h」とは、形状はほぼ同じなのですが、この部分↓↓↓の伸ばせる長さが異なっており、「Evolve2 85」では、なぜか「Elite 85h」よりも長く伸ばせます。
左右それぞれ約3.5cmずつ伸びます。
これによって、イヤーカップの上のほうがメガネのつるを強く押し付けず、痛みがでることがありません。
それでいて、もちろん耳にはフィットしていますので、音漏れが生じたりということもありません。
⑤ バッテリーが長持ち
本製品のバッテリー持続時間は37時間であり、8分の充電で15時間バッテリーが持続します。
他のヘッドセットを使用している同僚によりますと、少なくとも、15時間程度の持続時間では、WEB会議等で使おうとするとバッテリーがほとんどない、というようなことが起こるようです。
あと、オプションの充電スタンド↓↓↓を使うことで、ヘッドセットを使用しないときにスタイリッシュにデスクに置いておけます。
充電スタンドが用意されているヘッドホンはほとんどありませんので、机の上にヘッドホンをポンと置いておきたくないという方には重要な要素になります。
⑥ 北欧デザイン(おまけ要素)
「Jabra」はデンマークのメーカーということで、北欧デザインだと言われると、何となくオシャレに感じてしまいます。
バング&オルフセン(Bang & Olufsen)も同様にデンマークのメーカーだそうで、ソニーやBOSEのものとは少し異なり、独特の雰囲気があります。
⑦ プロ仕様(おまけ要素)
「Jabra」は、どうやら、toCよりもtoBに力を入れているようで、この「Evolve」シリーズも「業務用ヘッドセット」であることを謳っています。
本製品の外箱にも「WELCOM TO PROFESSIONAL SOUND」と書かれており、こうした宣伝文句に思わずグッと来てしまうのは私だけではないはずですww
⑧ ビジーライト(おまけ要素)
こんな感じ↓↓↓で通話中に赤く光るギミックが用意されています。
また、集中して作業しているので話しかけてほしくない、というときに手動で点灯させることもできます。
これは、まさに本製品だけの特別なギミックと言えます。
残念な点は、ZOOMを起動しただけではビジーライトは点灯しないことです。また、LINEで通話している場合も点灯しません。
おそらく、いわゆるソフトホンでは自動で点灯はせず、スマホからの着信の場合でなければ自動で点灯することはないようです。
●悪い点
ここからは、悪い点(あるいはイマイチな点)ですが、正直それほど気にするほどではない要素が多いかもしれません(ただし、⑤の値段の高さは購入に際しては結構ネックになるかと)。
① 若干重い
スペック上、本体の重さは286グラムとなっています。
ソニーの「WH-1000XM4」ヘッドホンが約254グラムとなっていることからしますと、30グラム以上重いことになります。
この30グラムがどれほど影響するのかはわかりませんが、少なくとも使い始めた当初は、4~5時間つけっぱなしでいると、何となく首が疲れた感じがしていました(約1か月以上使用した今では慣れからなのかそうした感覚はなくなっています)。
② 夏は若干暑い
この記事を書いている6月末の30℃ほどの気温ならば、私はそれほど気になりません。
ただ、やはり暑い気はしますし、クーラーを入れなければ、耳のうらの汗でイヤーカップがじっとりしてしまいます。
③ 音質が特に良いわけではない。
コーデックはSBC、AACですので、ハイレゾ音源を楽しめるわけではありません。
もちろんオーバーイヤーヘッドホンですので、イヤホンよりも立体感のある音ではあるのですが、とりたててイイ音という感じはありません。
このあたりが、音楽を聴くためのものではなく、通話するためのガジェットだということなのだと思います。
ですので、ヘッドホンで音楽を聴くことをメインにするのであれば、本製品を選ぶべきではないかと思われます。
④ オンイヤー検出の誤作動
オンイヤー検出というのは、ヘッドセットを外すと音楽が止まり、通話がミュートになる、というものなのですが、時々、ヘッドセットがずれたり、姿勢を変えたりしただけでヘッドセットを外したと認識され、音楽が止まったりすることがあります。
ファームウェアアップデート等で解消されるものなのかはよくわかりません。
⑤ 値段が高い
本製品を購入する際の一番のネックと言えます。
充電スタンド込みで購入しますと、Jabraのオンラインストアであれば6万1600円(消費税込)とかなりの金額です。
他方で、こちらのサイト↓↓↓であれば、6000円ほど安い価格で購入することができます。
https://www.monotaro.com/p/5433/7448/
本当に高いのですが、他方で、上記の①指向性マイク、②ワイヤレス、③他の機器(特に固定電話)との接続、④ノイズキャンセリング機能付、というニーズを満たせるヘッドセットはほかになく、まさに唯一無二の機能を持つヘッドセットと言えます(ゲーミングヘッドセットならば指向性マイク+ワイヤレス+ANCというニーズは満たせるのですが、固定電話と接続することはできないものと思われます)ので、投資する価値は十分にあると思われます。
↓↓↓こちらのレビュー記事も大変わかり易くなっていますので、購入を検討されている方は是非。
本製品に関して、日本語でのレビュー記事は上記2つだけのように思われ、もしかしたら私のこの記事が日本3例目なのかもしれません。だから何だというわけでもないのですが。
長々とお読み頂き誠にありがとうございました。
ヘッドセットの購入を検討されている方の参考になりましたら幸いです。
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