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【Σリーグ3期】白石太陽自戦記 第18節第2試合
皆様Σリーグおよび M kingdom の応援いつもありがとうございます。
登板8回目、自戦記も8つ目です。
全20節のレギュラーシーズン、そのうち第18節。全体を一つの半荘とするならば、このあたりでオーラスに入ります。本格的に「レギュラーシーズン最後の出番」になる選手も増えてきます。自分がそうかどうかは、もちろんまだ言えないのですが。
この日の開始時点での順位は、8位。セミファイナルへのカットラインである10位以内は、下位半分ぐらいのチームが気にしながら戦う状況です。
試合前 - ステージを降りているとき、自分は一番下手だと思え
「ダニング・クルーガー効果」をご存じでしょうか。
ある領域において能力が低い者は自分の能力を過大評価する傾向があるという認知バイアスの仮説である。また、能力の高い者が自分の能力を過小評価する傾向がある、という逆の効果を定義に含めることもある。
(中略)
この場合、誤りの原因は自分のスキルの自己評価ではなく、他者のスキルに対する過剰な肯定的評価、すなわち「他の人々が自分の信念、態度、行動を共有する程度を過大評価する」という偽合意効果の一形態として理解することができる。
いわゆる、初心者・初級者が「完全に理解した」つもりでいたものが、実際にある程度経験を積んだら対象の奥深さの前に「なんもわからん」気持ちになってしまう、というあれです。
自分の麻雀がそうかどうかはわかりませんが、試合前の VC で「最近本当に成長してるんだろうか、わからなくなることがある」といった話をこぼしていたら、ひげくじらさんにこれじゃないかと指摘されまして。
配信終了しました
— 白石太陽🌞🍃5/2VTuberデビュー (@SaitamaSUN) July 27, 2024
お越しいただいた皆様ありがとうございました!
4344
運と腕の両方が悪かった😭
明日15時、同じ時間にリベンジします😡
画像は配信中最後の聴牌二択です
6s で対面に放銃して終了しました pic.twitter.com/mTuj7QRJd0
これまでずっと豪1と豪2をループしていたのですが、前回登板の後に豪3に初昇段。で、自信をつけた直後の配信でまあまあやらかした(内容も悪かった)ので、自己評価がようわからん状態で本番の日を迎えました。
ともかく出番はやってくるわけで。第1試合はのあさんが前半貯金して、後半耐えに耐えての3着。ここで自分の着順がレギュラー通過確率にかなり影響するのは当然として、他チームの動向を見る必要があるのかどうか。
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第1試合の結果を加算すると……
Luna de esperanza 第1試合2着・9.2pt → 通算 454.4pt
Pleiades 第1試合4着・△62.7pt → 通算 △109.8pt
M kingdom 第1試合3着・△11.0pt → 通算 △109.6pt
縁 第1試合1着・64.5pt → 通算 △74.0pt
開始直前の私は「今回もフラットに打ちます」と宣言しました。
通算成績が上に抜けている Luna de esperanza はさておき、レギュラー通過カットラインを争う3チームが、第1試合の結果でほぼ横並びになりました。であれば、特定のチームに厳しく/甘く……などとややこしいことを考えるよりも、自分の着順期待値を最大化する方が良い、と判断しました。
試合中 - ステージに上がったとき、自分が一番上手いと思え
東家 - アルシー選手(Pleiades)
南家 - 白石太陽(M kingdom)
西家 - げんぶ選手(Luna de esperanza)
北家 - 狂犬まさG 選手(縁)
東1局0本場
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🌞「打 9m です。混一色をいったん見てツモに聞きます。筒子で3ブロック作れないこともない。字牌多め。萬子・索子が全部中寄りになっているならまだしも、9m の価値は通常の手でも北と大差ない」
🐳「賛成!」
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いいぞ。これこそ私がΣリーグで学んだ手順だ。發が鳴ければ 8000 の先制パンチが見えてくる。
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🐳「ここで打發とした思考を教えて」
🌞「親リーチが入りました。自分は打点はあるとはいえノーテンです。6s はダブル無スジ。押すには見合いません。發發を落とした後で、回りながら清一色になったときだけ、6s を押し直すに見合うとは思っていました」
🐳「確かに 6s は今は押せない。だけど 7p は通るよね?(チーした牌を指さしながら)」
🌞「アッーーーー!!」
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東1局1本場
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親の副露がたたごとではない。河も相当キている。萬子で放銃したら 12000 以上、18000 も覚悟か。そこに対して、打点も待ちも良くないリーチをぶつけていいのか。
🌞「取りダマとしました。聴牌外しの南南はもう親に嫌だな、というのと、4p がフリテン。曲げるかどうかは……待ちが良くなるのが先か、いよいよ親から萬子が余るのが先か、もう少し見たかった」
🐳「難しい。難しいけど、僕はここで即リーチかな。南は他の誰も使えないから、出てくることもあるし。あと単騎にしか当たらない南に対してその意識はちょっと怖がりすぎかも。ただ、ダマにしたい理由もよくよく理解できる。間違いとは決して思えない。本当にどっちもあるね……」
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🌞「曲げました。見た目3枚→8枚への増加。親が萬子なら 25s は持っていない。対面と下家はわからないけど、総合的にはかなり手ごたえがある。打点は無いけど、今度は待ちの良さで戦えると判断しました」
🐳「わかる。この 25s は相当良いから、確かに行きたい。一応今度は『親への対抗を下家に任せる』手もある。実質的な2軒リーチに対して、役無しで追いかけるデメリットもある。でも、これも間違いとは決して思えない」
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曲げていなければ止めたか?
たらればを語っても仕方ありませんが、止めたでしょうね。
なお、局後にいただいた NAGA の判定は、この局はすべて私の判断支持でした。
この後しばらく私は何も手出しできない横移動が続く。耐え耐え。
東3局0本場
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🌞「打 4s。3巡だけ頑張ってみたけど、バッド配牌バッドツモ。もう普通の手は無理です。100回に2回ぐらい、チャンタか七対子になるときだけ頑張るつもりで、危険牌先切りに回りました」
🐳「賛成!」
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ゴ○手からの攻守のバランスにも修行の成果が出ています。
こんな局をピックアップするぐらいには、逃げ惑う展開が続いています。
東3局1本場
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🐳「ここから打 5s を見てたけど、良いバランスだった! どんなことを考えてた?」
🌞「正直、こう……きついなぁ、と……愚形だらけ、鳴けもしない、うまくいってリーチのみになりそう。2段目に入って、そんな状況で安牌候補の中を手放すほどの価値は感じられなくて。聴牌したときに最低でも平和はつけたかったので、それに寄与しない 5s を切りました」
直後に対面・狂犬まさG 選手のリーチが飛んできて、一も二も無く撤退。持っててよかった安牌。
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東4局0本場
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🐳「ここから打 3s は疑問手だったな。なんで?」
🌞「対面への先切りです。相当染まっていそうで、間に合わなくなりそうだったので」
🐳「わかるけど、それでもここは 8p から行こうよ。索子は 34s の受けがあるから、ベストのツモ 3p のときかなり大きな差がつく」
🌞「ううむ確かに。これは怖がりすぎた」
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リーーーーチ!!
この 69m はさすがにもろたで工藤。
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東4局1本場はげんぶ選手のダブルリーチに必死オリ、南1局0本場は聴牌を模索するも親のアルシー選手の 2000ALL が先。私の番はまだ来ない。
南1局1本場
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形は苦しいが、ドラドラ赤が使い切れる。こんなときは、何でも鳴けばよいの精神で 8000 目指してまっしぐらに進みます。
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ツモと副露が綺麗にまとまり、狙い通りこの速さで 8000 の聴牌。ならば当然、ちのはてプッシュです。
……なのですが。
🐳「ちなみに、このときの親の手ってどんな感じだと思う?」
🌞「え? うーん、まああんまり染まってないかな? 役牌バックとか、高ければトイトイがありそう。でもこんなときに他家の推測なんてしても仕方ないので、ほとんど見てませんでした」
🐳「もちろんそれでいいんだけど。一応、手を開いてみ?」
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🌞「知るかこんなの!!!」
🐳「無理無理、あの河からこれは予想できない! ちょっと意地悪に言っちゃったけど、太陽さんの手順でいいです」
ちなみに、この時点で『親の 12000 聴牌』という情報がもしあったとしても、ゼンツが正しいと思います。今の点数状況で、こんなチャンスで日和ったらラスでしかありませんからね。
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南2局0本場
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🌞「スルーしました。相当迷いました。でも、鳴いたとて結構發バックの 1500 になりそうで。それでいてそこまで速いわけでもない。安くて遠い鳴きかと思って」
🐳「どっちでもいい。ただし、仕上がる形が發バックの 1500 とは限らない。ここからトイトイを見る意識は持ってほしくて、そのうえで鳴く鳴かないの判断をしてほしい。だとしても七対子を優先してのスルーもあって、結果としてどっちでもいい。それぐらい」
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結局は、狂犬まさG 選手の1段目リーチを受けて撤退、からの横移動。こんなんばっかだな。
南3局0本場
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アルシー選手を警戒したわけですが、打 4s はちょっと日和った。
ここはドラ東をまっすぐ切ればよかった!
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聴牌外しルートは 2p がフリテンになるのと、9m → 7m と切っていくのがあまりにも危ない。カン 8m の場況は……相当悪い。こちらはリーのみ。アルシー選手は見るからに高い。
というわけで、オリの余地を残してダマ。
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🐳「いやーーーーー難しい……僕もこれ実戦でやってたら曲げられないかもなぁーーーーー……。ただね……ラス目なんだよね……ここでオリるってことは、余程都合のいい横移動が起きない限り、今より点差の開いたラス目でオーラスを迎えることになる。このリーチの分が悪いのは百も承知で、それでも行った方がいい……いいだろうなぁ……」
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この後は危険牌ばかり来たのでオリ。オリる余地を残していたぶんだけ助かったともいえますが、それも結果論か。カン 8m 聴牌の時点では実際には他の誰も聴牌していなかったので、「ラス目に放銃するわけにはいかない」と他家が慎重に動いてくれる展開もあり得なくはなかった。
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南4局1本場
東家 狂犬まさG 選手 37700点
南家 アルシー選手 23000点
西家 白石太陽 17000点
北家 げんぶ選手 22300点
流局は全部ラス。5200 または 6400 以上の都合の良い横移動がない限り、自力でラス回避するしかない。
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さあどうする。とにかくめいっぱい広げる。それしかない。
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打 6s 。暗刻が出来たのでトイツ固定。間違えるわけにはいかない。
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当然の打 2m 。最後の最後でツモが応えてくれる。このままこのまま!
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![](https://assets.st-note.com/img/1722479453136-C01O5Jr8FD.png?width=1200)
いや、わかってる。赤578 の形は赤を切るのが最善。
でも、これに着アップのための打点条件が絡んだら?
一打60秒のΣリーグルール、残り8秒まで読まれて私は
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迷ったら上振れを引きに行け。第3期Σリーグ、私のテーマを実行しました。
が、検討の結果は、やはり赤 5p が優っていたようです。副露を含めたどのパターンでも着アップできるように赤を使うことにこだわりましたが、69p で構えてもリーチ or 4m から鳴けば着アップ条件を満たすので、最終的な和了率の差の方が大きそうでした。
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血の気が引く、とはこういうことです。
ラス目に放銃するわけにはいかない他家から、6p がこぼれる可能性は低い。その中でこの 9p を逃した意味は、さすがにわかります。
すなわち、この後奇跡の 6p ツモがない限り、ラス。自分のミスで、ラス。
レギュラー通過カットライン争いの只中に叩き込まれる、ラス。
一方その頃。正確には、私が地獄を見る一瞬前の、下家・げんぶ選手の視点。
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これ、押せますか。
2p は2枚切れ。ラス目のリーチ一発に対して押す勝負打牌は、ダブル無スジの 5s。
押せますか。
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私も無理です。
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もし、私の聴牌が一巡遅かったら。先制ならリーチに踏み切られていたかもしれない。いや、トリダマでさえも。その瞬間、全てが終わっていました。
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![](https://assets.st-note.com/img/1722480422922-M8UZ0FcKnm.png?width=1200)
死神の鎌は――
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気まぐれに、振り降ろされる。
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試合後 - そしてまた、ステージを降りて
「自分が一番上手いと思え」とは、ただ押せばよいということではなく、全ての選択を最適と信じて打ち、その結果を受け入れること。
丁寧に切り抜けるべきを切り抜け、勝負すべきを勝負し、最後は相当ぐらつきましたが――紙一重で、カットラインに対して優位な状態をキープしてバトンを繋ぐことが出来ました。
できるならば、もはや悲願と言える初トップを持ち帰りたかったのですが、さすがにそれが出来る余地はありませんでした。序盤の放銃が痛く、以後もらった牌に対して最善の着順ではあったと思います。
次の登板でトップを取れる展開が来るのを信じて、そして「麻雀、ちょっとわかる」と言える日のために、今日も練習に帰ります。
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狂犬まさG 選手
縁デイリーダブルおめでとうございます。第1試合の月冴音類選手も、私と同じく初トップを目指し、ついに達成されました。王国と同卓では素直に喜べませんが、良き日になったことと思います。
この対戦では隙なく立ち回られ、終始追いつける気がしませんでした。
アルシー選手
お互いの聴牌が激しくぶつかり合う局が多く、今回一番バチバチやりあいましたね。この局の裏テーマについて、登板直前の配信で私は「第1試合とは別の意味でアイドル卓なので、真のイケメンを決めに行ってきます」と言い残しての出場でした。いい勝負でした。
げんぶ選手
ラストシーンはちょっとこちらでも取り上げさせていただきました。トップ以外の着順は、どう転んでも紙一重でした。次に対戦できるとしたら、ファイナルでしょうか。行くので待っていてください。