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「さいたまんがひろば」が目指すこと①
はじめまして。
埼玉県さいたま市浦和区で漫画・イラストの教室兼作業場「さいたまんがひろば」を2024年4月からオープンした、石川といいます。
週刊・月刊誌の漫画アシスタントや漫画塾の講師を経て2024年から個人事業主として独立しました。
そんな私が立ち上げた「さいたまんがひろば」の活動理念について語らせてもらえたと想い、noteを始めてみました。
登録したのはだいぶ前なのですが、記事を書くのは初めてです。
これからたまに記事を書くかもしれませんので、何卒よろしくお願いいたします。
漫画を描く子どもが減っている?
今や漫画は大人の趣味となりつつあり、電子書籍が普及したことにより、雑誌や本を貸し借りし、学校内で回し読みするようなことが無くなり、さらには娯楽が増え、子供が漫画で盛り上がる機会が減っていると思います。また、イラストを描く人は増えましたが、お話づくりが難しいといった理由などから、漫画を描く子どもが減っているような気もしていました。
実際に数年前からも専門学校では漫画学科よりもイラスト学科の人数のほうが増えている。漫画の読み方が分からない子が増えている。といったような話を聞くようにもなりました。
しかし、そもそも漫画を描くにしても、最近の絵がうまい作品を見る機会が増えた子供たちにとっては、絵がうまくないと漫画は描けない。といった壁を感じているのではないかと思うこともあります。そのため、絵がうまくなりたいといった願望が強いことで、漫画学科よりもイラスト学科へ通う方が増えている可能性もあるかもしれません。
そしてYoutubeといった無料動画で学べるような内容も増えてきているので、描いていくだけでいえば、一人でやっていくことも難しくはない時代だと思っています。
ではなんで、そんな状況の中で漫画・イラスト教室を構えたのか。
漫画・イラスト教室をはじめた理由
私自身は技術が優れていたり、何か特殊な才能があるといったものもありません。
少し漫画の絵がかけて、少しCLIP STUDIO PAINTやデジタルの環境設定の知識があるくらいなものです。Webや動画編集、経理業務経験があったことで、一人でもなんとか教室運営をやっていけるかなぁと思っただけでした。
前職も同じ漫画塾の運営をしていたのですが、もっと人に寄り添ったサービスを始めたいと思ったのが独立のきっかけでもあります。
漫画やイラストで商業活動をしていくためには、営業力やコミュニケーションがとれることが大事です。そのうえで、売れるには少なからずとも運や時代性が絡んできてしまうため、作品作りの点では私自身も明確な答えはなく、迷いながら進んでいます。(漫画については、わかりやすく・読みやすくするということだけは心がけていますが。)
そんな迷いながらの創作活動でも、一つ答えとしてあるのは、続けていくためには楽しんで続けること。だと思っています。
自分が楽しめなくなってしまっては、精神的に疲弊してしまいます。
一人でも趣味として楽しんでいられることが絵を描くことでもあるので、わざわざ教室や学校に通うほどでもないかもしれません。しかし、やはり描く人が身近にいて刺激し合うことが出来ることは、楽しく、新しい発想に広がる可能性があるものです。
そこで地域に密着して、お花の教室や茶道教室のような交流もしながら、お習い事のように通える漫画教室があってもいいのではないかと思い、はじめたのが「さいたまんがひろば」です。
単純に言ってしまえば、学校外の漫画・イラストのクラブ部活動みたいなもので、石川が顧問をしていると思っていただければと思います。
教室では、老若男女問わず、ご利用いただけるような形をとり、少しでも多くの方に、漫画・イラストに触れてもらえるような機会を作ることが出来ればと思っています。
特に、デジタル化が進む中で、実際のアナログ漫画の道具に触れる機会も減っていると思われる子供たちにとっては、できる限りプロでも使う道具や機材に触れてもらいながら、絵を描く・漫画を描くといった環境づくりを整えていければと考えます。
大人の方にとっても、これから漫画を描いてみたい、昔漫画を描いていたけどまた描き始めたい、単純に交流をしたい。といった方にも通っていただけるような場になっていけたらと思っています。
ぶっちゃけると
単純に学ぶ。といっただけの理由であれば、教室に通う必要はなく、最近は優れた技法書がたくさん発売されていますので、それを読んで、描くことを続けることが出来れば、確実に絵はうまくなります。
ただ、絵を描くコツをつかむのは、自分自身で何を意識すればいいのか気づきながら、習慣化させ、描き続けるしかありません。
遠回りのように思えるかもしれませんが、結局地道に毎日何時間かでも描いていく。そして、できればラクガキではなく、完成された絵を描くことです。そのため、単純に絵の技術を上げていきたいのならば、個人的にはアシスタントやアニメーターになるのは一つの手段だと思っています。
ちなみに、ラクガキが悪いわけではなく、ラクガキはストレッチ運動のようなものなので、絵を描く感覚を衰えさせない筋力運動としては大事な運動だと思っています。
手癖で描いていると自分の悪いところには気づきにくいため、どこかで矯正される必要があります。それが仕事としてやっていると、プレッシャーはあるものの、確実に矯正されながら描き続けることが出来ます。
しかし残念なことに、10年近く前から漫画アシスタントの現場はリモートが増え、先輩の技術を学ぶ機会が減り、即戦力が求められるようになってしまっている現状です。作家さんにとっては良い部分もあると思うのですが、業界的に良い方向に向かっているのかは、正直なところわかりません。
そのため、さいたまんがひろばが、少しでもそのようなアシスタント活動をされたい方や、アナログ技術が優れたアシスタントさんの技術継承の助けになるような場としての活動にもつながれば良いなとは思っています。
他にもいろいろと想うことはあるので、段階的に「さいたまんがひろば」が目指す想いを語っていってみようと思います。
少しでも興味を持ってもらったり、似たようなことを考えているような方と繋がって一緒に何かできたら嬉しいです。
次回は、漫画を福祉活動につなげれないか。といった内容で記事にしてみたいと思います。
引き続きよろしくお願いいたします。
さいたまんがひろば 代表 石川洋平
〒330-0063
埼玉県さいたま市浦和区高砂3丁目10−4
埼玉建設会館1階南側
https://saitamanga-hiroba.jp/