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社会的信用とかいう呪い

社会的信用という言葉が死ぬほど嫌いだ。
とはいえ、自分自身この社会的信用というものに守られているからこそ家を借りられ、会社で働くことができ、またクレジットカードも作れているのだ。でも正直、人間を就職先や収入でランクづけして「合格」「不合格」みたいに振り分けるの、めちゃくちゃ気持ち悪いと思ってる。

というのも自分の収入より明らかにランクが上の賃貸を申し込んだから。この2日間で、社会的信用という名の暴力をこれでもかと浴びた気がする。
結局、私はその賃貸の申し込みをキャンセルした。キャンセルするまでもなく入居審査で落ちていたと思う。私の年収を見た仲介業者さんの表情から「あ、この客はダメだわ...」という空気を感じたし、それが精神的ダメージになったのもある。
元々自分には分不相応と思いながらも、一緒に内見した家族からの強い勧めもあり申し込みを決意した。でも多分この家に住んだら家賃を払うプレッシャーに耐えきれず精神を病むだろうな…と、どこかで感じていた。
まだ契約前とはいえ審査には進んでいる状態だったので、仲介業者さんにはとんでもない迷惑をかけてしまって申し訳ないと思ってる。本当によく考えてから申し込みに進むべきだったと反省しかない。少なくとも、もう二度とあの仲介業者さんは使えないだろう…。まさしく社会的信用を失う行為をやってしまっている。

話は変わるが、家賃を10年分、先払いできるほど預金があるのに家賃6万円の入居審査に落ちたというフリーランスの記事を見た。

こうなってくると、会社員であることってそんなに大事なんかな?と思わされる。この人は正社員の私より、全然お金持ちだ。
公務員や有名企業の正社員であっても、途中で辞めて無職になったり、経営が傾いて給料が減ったり、病気になったり事故に遭ったりして働けなくなることもあるのに、どういう意味でそこまで「企業に雇われている」ことに固執し続けるんだろうと謎でしかなかった。もちろん誰に貸すかはオーナーの自由なんだけども。

あと極め付けは35億資産があるけど無職という理由で審査に通らなかった人の話。もうここまでくると信用とはなんなのか、意味がわからない。

私も、貯金だけなら、入居しようとしていた部屋の数年分の家賃を先払いできる。でも多分、それを伝えても入居審査は落ちるんだと思う。あくまでも大事なのは毎月入ってくる収入であり、肩書きであり、凝り固まった「信用できる社会人」というイメージなのだろう。

フリーランスだから、夜の仕事をしているから、外国籍だから、同性愛者だから、シングルマザーだからとか、いろんな理由で借りられない人ってたくさんいるらしい。私も会社が小さいのと、転職したばかりで勤続年数が少ないから微妙な顔をされた。ほんと家を借りるのって大変。もちろん貸す方も苦労は絶えないのだろうけど、私はやっぱり不動産業界というものがどうも苦手です。その業界の方には申し訳ないのですが。
本当は家なんか住まずに、そこらへんにテントでも張って寝っ転がって生きていけたらいいのにと思います。

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