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【2024.12】冷静かつ客観的に対処する


一定のペースで

先日、ハーフマラソンの大会に出場し楽しく走ることができました。私の場合、記録を狙って普段からストイックに練習を積み重ねるということは行っていないので、ファンランの域を脱することはありません。それでもいざ走るとなるとコツコツと練習をしておけば良かった、スタート後に周囲の勢いに巻き込まれずに一定のペースで淡々と走ったほうが良かった、など反省点が出てきます。

特定の期間だけ集中して練習をしても効果は限定的ですし、安定したペースでないとリズムが乱れてしまい成果が低下しがちです。これは資産運用と共通するところがあると思います。特に長期投資、積立投資に重なる部分があるように思います。成果を出すには少しずつでも一定の取組みを長くコツコツと継続することが重要であることは、身の回りにある他の様々なことにも当てはまりますね。

経済への影響

さて、話は資産運用の話に変わります。

2012年末の第2次安倍政権で打ち出された経済政策はアベノミクスと呼ばれ、それを市場参加者が好感したことなどをきっかけとして、日本の株式市場には10年以上にわたる長期上昇相場が訪れました。

そして今年2024年1月には34年ぶりに日経平均株価がバブル後の最高値を更新し、同年3月には史上初の4万円台をつけました。上昇の勢いは同年7月まで続き4万2千円台を突破しましたが、以降は一定のレンジで上下を繰り返す動きが続いています。

直近での出来事としては10月の第50回衆議院選挙において15年ぶりに自民・公明の連立与党が過半数割れとなりました。

企業経営の変化

政治の安定は株式市場に対して一定程度の影響を与えますが、長期上昇相場は安定与党によってのみ、もたらされたものではありません。

経済を担う人々はデフレマインドから脱却してきたように思います。企業の多くはコスト削減や事業縮小を主軸とした舵取りから、株主から調達した資金をどのようにして効率的に活用し持続的な事業成長に繋げていくか、に流れが変わってきています。

そして顧客や株主、従業員だけでなく、取引先、社会、環境などステークホルダーにも配慮した経営へと企業の姿勢も変わりました。金利においても日本では17年ぶりにゼロ金利が解除されました。

このように変化する項目が多くなると影響を受ける部分も必然と増えてきます。けれど、今後の政権運営次第では、従来と異なって政策がすんなり決まらない、あるいは進められない事象が出てくることが考えられます。

金利の上昇によって企業財務に影響が生じ、負債の利払いが苦しくなる、資金調達コストがあがる、事業の拡大や将来の研究開発に十分な予算を割り当てることができなくなる、などを考慮する必要もあるかもしれません。

これまでのように市場全体が上昇するステージから、銘柄を選別して投資をする運用が優位性を発揮する可能性が高まってくるでしょう。

投資先を厳選する

我々の投資哲学においては、政治や金利情勢がどうであろうと強固なビジネスを構築している企業、人々や社会が必要としているモノやサービスを提供している企業であるか否かを大切にしています。

利便性の追求だけでなく、私たちが安全で平和に暮らすことができるよう事業に取り組んでいる会社が存在します。同時に世の中がその価値に気付いていない、または価値が評価される手前のステージにある企業を日頃の丁寧な調査を繰り返すことで運用のポートフォリオに採用していくのが「セゾン共創日本ファンド」です。

このファンドは市場全体ではなく、そのような企業に対してのみ投資を行うことで、お客さまが長期にわたって安心して保有いただける投資信託として運用を続けています。おかげさまでファンドの考え方、運用方針を評価いただく販売会社もあり、直接販売のチャネル以外でも購入できるようになりました。

環境が大きく変化したことを冷静かつ客観的に捉えることで日本株式市場においてはアクティブ運用の魅力がこれまで以上に高まりつつある。これからも必要な情報を必要なときにわかりやすく、そして正しくお伝えしてまいります。
(2024年11月25日)


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