Avenue sakura (Nagoya,Japan) #2 | No Look Pass-Single / Sakyo
I'm Sakyo , They're called me sakura
しれっとTikTokはじめたので、時間がある時ぜひ。
ラッパー、トラックメイカーに日の当たるSNSだと思います。
Introduction
昨年11月以来、Avenue sakura #2 書いていきます
(noteはPCサイトから書いてて、スマートフォンで見ると改行している場所が若干変わってたりするので、よければパソコンからご覧頂きたい所存であります)
第二回の今回は
2021年2月24日配信 No Look Pass-Single / Sakyo
音源、作品の説明や解説、これを作っている時に考えていた事や、実際に配信してみて思った事などに触れていこうと思います。
音楽や芸術の世界だと、作品の評価などは受け手の感覚や聴き手の取り方次第みたいなところもあるので、自分で解説するのはあまり良くないかなと思っていて、しばらく時間を置いていたのですが、内容に疑問を抱いている方もいると思うので自分なりの解釈を書きます!
このSingleを作るのに、実はすごく時間を使った。ビートは2020年夏頃から作ってもらってて、ジャケット写真とレコーディングは2020年秋に撮ったもの。グラフィックは2020年〜2021年年末年始ごろ作って頂いた。
配信を決めた時から赤字になることを想定していて、自分の身の回りの状況なども相まって、不安定な心境で制作してた。2曲とも自分の極限の精神状態だった事が直接的な表現で表れている曲になってる。
歌詞の内容など、言っていることは子どもだけどやってる事は大人。
という作品かなと思います。
制作関係者
制作に携わって頂いた方を時系列順に紹介していきます。
No Look Pass-Singleの関係者はSakyoじゃなきゃ集められない人達を基準に依頼した。
ここでしか交わることのない強いメンバーです。
(勝手に紹介している部分もあるので、まずい箇所があれば編集出来ます)
Track by Manoty
トラック制作を担当してくれたのは、Manoty君
普段は愛知県名古屋市を中心にテクノやハウスなどと言った近未来感のあるサウンドを得意とするDJとして活動している。
2020年夏の少し前頃、名古屋栄女子大エリア薬膳barという場所にて
ANTI-HEROというイベントに来ていた時に直接話す機会があり、後日改めてトラックを作ってほしいと連絡送った。
自分自身、全く売れてないラッパーなので断られる事も想定していたし。
Manoty君自身そもそもDJなのでトラックを作ってもらう事自体多少無理のある頼み事にも関わらず、何度も練り直してくれたりすごくしっかり作ってくれた。
勿論、誰でもいいと思って頼んだわけじゃない。
薬膳barに初めて行った時期あたりからテクノやハウスなどといったスピード感があって歌詞がないインストのようなサウンドを得意とするDJ、そう言った音楽を中心に人が集まるイベントの存在を知った。
J-POP、ヒップホップ、ロックバンドなど割とメジャーなジャンル(ジャンルという表現が正しいか分からんけど)のイベントやライブに足を運んで来た自分にとって、Manoty君やその周囲の方々の音楽は、とても新鮮に聴こえた
何よりすごく自分の好みのサウンドだと理解できた。
それらを踏まえてManoty君の作ってくれたトラックと、自分のラップを上手に混ぜ合わせることが出来ればジャンルを超える新しい何かが作れそうな予感を感じた。(作ることが出来たとは言ってない)(ラッパーはジャンルを超えたい)(あわよくば海も飛び越えたい)
トラックを聴かせてもらって、確信。これ行ける。
一応全く知らない方のために説明すると、DJとトラックメイクは全く別物の仕事だし、どちらも簡単に出来ることではない。
それと、ラッパーにトラック提供をするのが初めてにも関わらず、ヒップホップに寄ってないトラックを作ってくれた。今回のシングルの高評価ポイントはそこにあると思う。
自分の辿ってきたルーツというか、自分自身のミュージックを持ってる。音楽だったりアートだったり、物を作る事はほんの些細なことでブレたりしてしまう。ブレと新鮮は感じ方次第だったり、そういう部分もまた一興というか、作ることの良さだったり楽しさだったりすると思うけれど、ブレない強みってのは簡単なようですごく難しい。
まとめると、
思わぬ場所思わぬ形で最高に才能に満ち溢れてる男を発掘してしまった。(名古屋市には音楽の才能を持った人たちが埋もれてる)(埋もれすぎてる)(敏腕スカウトのような感想)(ワシが育てる)(ワシが育てた)(ワシも育てられた)(ワシは育つ)
Recording / Mix / Master by AKILLY from 路地裏Cat Walk
レコーディング、ミックス、マスタリングを担当してくれたのはAKILLY氏
2020年秋頃、Transit Studioという場所でイベントに出演させて頂いた際、話す機会があり、その中でレコーディング可能な環境があるという話をして頂いた。
名古屋市近辺でレコーディングの出来る場所をほとんど知らなかったのですぐに連絡して曲を撮ってもらう事に。
自分は、トラックを作る技術もレコーディングを自分で出来る技術を持ってない。ラップを初めてかなり早い段階で一旦後回しにすることを決めた。
普通に高校大学など音楽系以外の学校に進学すると、DAWソフトを触る機会なんてほとんどないし、学生の間バイトや勉強しながらレコーディングやトラックメイクに時間を使うのであれば、かなり過酷な道だと思う。
実際に作っている方や、DAWソフトを触った経験のある方、全く知らない方もなんとなく想像できると思うけど、宅録で音源を作るって本当にマジでめっちゃ難しい。レコーディング機材やソフトなどを自宅で揃える事自体すごくお金がかかるし、何より使いこなせるようになるまで果てしない時間が掛かる。
書いてある言葉も全部英語、しかも義務教育や高等学校など、学校教育で教わる言葉じゃなく、専門用語がびっしり並んでる。
システムも音楽未経験者が数ヶ月動画を見たり触って1人で練習した程度では分からない部分が多すぎる。一体どれくらいの割合のラッパーが宅録で制作しているのか分からないけれど、素直に凄いと思う。
ということなので、今回のSingle制作の裏側でAKILLY氏に基本的な事やミックスのコツなど丁寧に教えてもらった。自分で出来ずともある程度の知識は頭に入れておくと今後のヒントになる事もある。
実は全部で4曲録ってて、配信の2曲以外にボツになった曲も2曲ある。こちらの曲はLIVEのみ公開という形をとった。
真面目な話以外に、好きな音楽の話とか、近辺の若いラッパーの調子とか、雑談する時間もあった、自分がヒップホップに触れる前から活動している街の先輩だけど、最近の若手事情はあまり分からないとのこと。こういうところでプレイヤー同士、上手に情報を共有しあって全体で活性化していければ良いなと思った。
一通り今作ろうとしてる事が終わったらまた行きます。次はEP作りたいな。
これから音源を作ろうと考えているラッパーは連絡を取って足を運んでみることをオススメします!初心者の方にも優しく教えてくれます。
Photo:MADAM
ジャケット撮影してくれたのはMADAM
訳あってというか縁があって高校一年生の時から知り合いで、初めて会った時はお互い、ごく普通の高校生だった。
ラップ始めたばかりの時から「アーティスト写真撮りたい時は連絡して」って言ってくれてて、3年近い時を経てやっと撮影してもらえた。
名古屋市で暮らしてきた同級生くらいの方々であれば、ご存知の方は多いと思う。正直、20歳の段階でMADAMに撮影してもらえたことがどれほど大きな事実なのかは、後々わかってくることだと思う。同級生だけど何かと忙しい人物なのでなかなかこちらからアポが取れない。
(こちらが元の写真)
撮影場所はMADAMのオススメで撮りたいと伝えて、ささしまライブ駅にて集合。すこし歩いた場所、近鉄黄金駅付近の向野橋。
近鉄、JRの線路の上、東方向には名駅の高い建物が一望できる場所である。
MADAMは物事の考え方や生き方など尊敬している部分がたくさんある。数年前のMADAMの言葉で今でも自分の記憶に残っている言葉ががある。
ファッションは社会の肌
間違いないと思う。人が着る服は街によっても違うし、職業によっても違うし、社会に対する自分の在り方を示すものみたいな感じ?難しいことはわからないけど、深みのある言葉だと思う。自分は一番カッコいい服はスーツだと思ってる
正直自分は服飾関連にすごく疎い。流行など全然付いていけないし、そもそも服に対する関心が薄い。撮影の日時が決まった時、MADAMのカメラにどういう格好で写ればいいのか自分なりに深く考えてた。
そんな時YouTubeで一本の動画を見つけた。
「色盲の私が色を見ずに絵を描いてみた。」
YouTubeで検索してみてほしい
色盲(色の判別ができない)の方が絵を描くという動画。
これをヒントにジャケットの構成を考えた。
色盲の方は目に映る世界の色が白黒の濃淡で見えているとのことだった。自分にとっては衝撃的だった。服に限らず、無意識のうちに色に左右されて決定している事は多いと思う。
世の中にはそれができない人も居る。頭では理解していたつもりだったけれど実際に当事者の動画を見るとより一層分かってくる
自分は色という概念が好きである。物事をわかりやすく判断する手段の一つだと思う
色盲という世界の存在を表現するというのも込めて白黒で挑もうと考えた。全身黒い服で揃えたのは、先ほどのMADAMの言葉を踏まえた上でこの文化の本場に対する敬意と言うか、少なくとも日本国内でこの音楽していて肌の色を気にしてる人は居ない。と言うことと、言語や国籍などが違っても根本の部分は通じるものがあると信じてこの色を選んだ。
ニット帽は坊主を表現する意味合いも込めてグレー。基本長髪の時期が長いけれど、小学生の時は坊主だったし、高校3年生の時にも坊主を経験しているので、抵抗ない。パーカーはストリートのスーツ。
こういう感じです、何度も言うように自分はファッション的なことは疎いし、TPOを気にせずいられるならあんまり周りの人が来てない服を着たい。なかなかそう言うわけにもいかない時もあるけど、派手な服着て見たいけど勇気が出ないみたいな方はMADAMのInstagramを見てみるべき、服だったりメイクに対する考え方の良い刺激になると思う。
MADAMの活動だったり動きは個人的に追っていきたいなと思ってる、同じ街で出会えた事自体すごく光栄。
Graphic: DrorAirp DROUP
以前の紹介通り、フライヤー、サムネイル制作して活動しているのを見て自分から連絡してグラフィックの依頼を頼んだ。
DROUP君へジャケット制作を頼んだのは、いくつか自分の思いがある
ヒップホップの4大要素と言う言葉を見たり聞いたりしたことがある人は多いと思う。(実際もっと沢山の要素がある事は実際に経験してみるとよくわかるけれど、ここでは割愛します)
ラップ、DJ、ダンス、グラフティ
この四つがこれに当てはまる。自分はその中でも特にラップとグラフティに興味を持って始めた。けれども日本のヒップホップはラッパーにスポットが当たってばかりだなと思うことがよくある。じゃあ、この中でラップ出来る人が一番凄いのか?と聞かれると、そうじゃない。
ラッパーもDJもダンサーも、それを披露するにはイベントやパーティーを開く必要がある。そのイベント自体の宣伝力や集客に直結するのがフライヤーの役割だと思う。
どれだけ有名なゲストを呼んで大きな箱でイベントを開いたとしても、フライヤーのデザイン次第でその結果は大きく変わってくる。YouTubeなどでも同様に、どれだけ面白い動画やタメになる内容の動画だったとしてもサムネイルのデザイン次第で再生数は大きく変わってくると思う。
フライヤー、サムネイルをデザインする仕事ってのは最も作品が人目に付く仕事であり、最もセンスの問われる仕事であり、最も大衆の評価を受けることが難しい仕事なんじゃないかなと自分は思う。
このジャケット自分も少し手を加えている。
先ほどの写真を横向きにして色味をブルーな感じに変えてみた
枠と線を書いてみた、口元に煙のようなのを付け加えた(これたまたま出来た、どうやって作ったか自分でもマジで分からん)
この状態でDROUP君へパス出してみた、
伝えたことは
・白い文字でタイトルを入れてほしいこと(Apple Musicだとリリックが白い文字のため)
・顔の部分が隠れるようにしてほしい
・大雑把なデザイン案の写真
完成したジャケットがこちら。
たかだか画像に文字を書いてるだけのように思うかもしれないけれど、一概に文字と言っても大量にあるフォントから選ぶところから始まり、配置を考え、数十通りのデザインを提案するという作業工程が含まれてる。
何より、絶妙な色味のAの文字と、逆向きのKの文字が、この仕事がデジタルアートデザインであることを決定付けてると思う。
なので自分は、フライヤーデザインやサムネイル制作、ジャケット制作もグラフティーの一種、つまりヒップホップじゃないかと考えている。(ヒップホップと思っている)(ヒップホップである)
曲の内容についてはまた次回
結構な文字数書いたので、一旦ここまでにします。
ここまで読んで頂きありがとうございます。
サクラ