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錦松 Nishikimatsu

登録年:昭和16年
葉形:楕円形、表面は平坦
葉肉の厚い毛葉
葉色:薄緑色(逆芸)
斑芸:霰斑(鉄色)、胡麻斑(薄緑・鉄色)、砂子斑(鉄色)
   流れ斑(鉄色)、浅斑(若緑)、要斑(鉄色)
斑芸変化:各種の斑の多少
特記:霰斑・胡麻斑・砂子斑が流れ斑となる
   要斑の中にも白色の斑が入る
青軸素心
襟合わせ:普通

表現できない斑模様
斑芸説明では非常にシンプルに表現していますが、実は、その模様・色合いは実に複雑です。薄い色に散らばる鉄色の斑、その中間色である浅斑は浅緑。ですが、よく見るとその3色だけではなく、浅斑がグラデーションとなり様々な色合いに変化し、葉の上で自由自在に流れます。また、斑ものによくあることで、同じ株でも毎年ずいぶん違う雰囲気になります。
それもあり、言葉ではなかなか完全に説明することができません。なので、錦松を認識するにはポイントを押さえた上で見慣れていくしかありません。

毎年の変化を比べる
ここ数年の分ですが、同じ株の毎年の葉を載せていきます。
これでも間違いなく全部錦松で全部同じ株です。「今年はどんな葉になるかな。」そんな毎年の楽しみが錦松を育てる醍醐味かもしれません。

2019年
2020年
濃い緑の地色に薄い緑の斑が入った状態になっています
いわゆる、逆芸品種の逆芸状態
2021年
少しモザイク模様にも見えます
2024年
2022年は芋が傷んで新芽出ず、2023年はしょっぱい幼葉だけ
葉のサイズこそ小さめですが、鮮やかな葉になりました

色数の違いを比べる

千代の寿
細かな違いはおいといて、どちらも逆芸品種の斑のみ
「薄い」と「濃い」で構成された千代の寿と、中間色が入った錦松で見比べるとその違いが分かります。
コントラスト強くシンプルな千代の寿に比べ、錦松はコントラストこそ弱いが、鮮やかで複雑に見えます。この、色の複雑さ・鮮やかさが錦松の長所であり特徴です。

似た品種
見た目が似ていて間違えやすく、また、実際に間違えられる品種です。斑の出方によってはそっくりになることもあり、見極めの難易度が一気に上がります。ポイントは、錦松は一番浅斑が多く、かつ、鮮やかなところ。個人的な感想としては、錦松はどの葉も斑の色や滲み具合がクリーミーで、まるでメロンミルクのようです。

舞鶴
舞鶴
舞鶴はコントラスト強く、切り斑メインで構成されるため非常に美しい見た目になります
金舞鶴
舞鶴より浅斑が多く、光の当たり方によっては葉が金色に見えます(名前の由来)
敷島
細辛の中では数多く、わりとよく見かける品種です。
浅斑もあるけど、色使いはシンプル
斑の色が濃い為コントラスト弱く、全体的に暗い印象です
(左右の株は見た目がまるで違いますが、どちらも間違いなく敷島の本芸です)

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