凪。
凪。
瀬戸内の海は、一般的な荒々しい「海」のイメージとは違って
静かで、穏やか。
強風でもない限り大きな波は立たないし
ぴたーーーーーーーーーっとどこまでもまっすぐな水面。
鏡面のように空と雲を綺麗に映し出すときすらある。
その中にぽつぽつと浮かぶ、美しい島々。
海から上る朝日や、島の向こうに沈んでいく夕日。
浮かぶ月。
瀬戸内海で生まれ育った父も、祖母も
ずーっと、死ぬまで、実家の目の前からも見える海が大好きで、誇りにしていて
最期にあの海が見たいと寝たきりで帰宅して、瞬きもせずじーーっと海を見つめていた父の瞳が忘れられない。
大学で上京して、年に1~2回帰省する娘に
毎回のようにそうドヤってきた父や祖母に私は
と、目の前の「ある」を見ないで外へ外へ、ないものねだりのように意識を飛ばしていたように思う。
だけど。
2020年、まだ情報が錯綜していたころ、一番最初に東京で「自由に動けない」を経験した私が奥底から何よりも求めたのは
「あの海にかえりたい」だった。
静かで、おだやか
それでいて実は見えない内側では力強く生き生きとした潮が流れ渦巻いている。
どんなに世界が荒れていても
どんなに感情が揺さぶられても
わたしたちは、誰もの中にこの海のような「ぴたーーーーっ」っとした凪の場所がある。
そして、波もゆらぎも当たり前にある。
奥深くの生命力だって!
manakiをして呼吸を感じて心身をほどいて、深めて、
深い深い安心にふれたときに訪れるピタっとハマる安定感。
「ずっとこの感覚を求めていたんだ」と
「あの海にかえりたい」が合致したから。
わたしは瀬戸内に、大三島に住むことにした。
しまなみ海道にはたくさんの島があるけれど、どの島もエネルギーが違っていて。
神の島でもある大三島は他の島よりもさらにさらに静かで、包み込んでくれて、勝手にほどけていく感覚も深まる気がしている。
瀬戸内の海を見ながら、直に触れて感じながら
誰もの中にある「凪」とゆらぎと、力強い生命力の源にふれてほしい。
10/24〜26
大三島manakiリトリート 参加者受付中です。
https://resast.jp/events/740551