毒と創作
作用があれば反作用がある。
創作に毒が必要となるのは毒の反作用として人の心を浄化するからだ。
だから毒を理解する者が作家や芸術家として成功しやすいのは当然のことだ。
完全な人間がいたとしたら、その者は作家や芸術家としても名を残すことはできないだろう。
創作は弱き者に寄り添うものだから
毒を持つ者は持たなければ生きられない弱き者でもある。
大き過ぎる毒は人も傷つけるし自らも滅ぼすけれど…
毒は往往にして少量なら薬とも(心を救う)快楽物質ともなる。
そもそも表現は比較無しにできるものではなく、醜き澱みあってこそ美は輝くのだ。
まったく毒にならない薬は効くこともないんだよ。
創作を抹殺しようとするのでなければ、創作に必要な毒とどう付き合うかを考えるべきで、排除しようなどとは決して考えない事だ。