プロ漫画家に必要な資質(9月14日刊行漫画演出技法書『カタルシスプラン』外伝104)
人の話をきっちり聞いて実行すると素直と言われ重宝されますが、作家に必要とされる素直さはちょっと違うような気がします。
作家には他人の意見より自分で見て感じた事を真っ正直に信じる自分の感性への素直さが大切です。
自分で感じた事だからこそ大きなモチベーションとなり、エナジーとなるのです。
担当編集者に作品について意見されても、ただ直す素直さではいけません。それ以上にしてやろうという気概が大事で、その根っことなるのが自分で面白いと感じた事は譲らない自分の感性を信じる素直さとなると思います。
だからと言って頑に編集さんからの自分へのありがたい言葉を受け付けるなという意味ではありません。
ただ残念ながら若手編集者の多くは漫画が好きで勉強してきて仕事としているわけではないのです。
だからこそ読者視点で見て貰えるわけですが、こちらの描きたい事まで見越して意見できる才人はそんなに多くはありません。「言われて直す」は当然ですが、重視すべき指針はあくまで自分の根っこからのものとすべきです。
しかし、時にはこちらの根っこから叩き潰しに来る酷い編集さんもいます。
人には相性もありますからね。仕方ない事ではあります。そんなヤバい人が担当になった時はさっさと逃げた方がいいのですが、チャンスだからどうしても逃げたくないということもあるでしょう。
そこで大事になるのは何があっても自分の根っこを守る強さと、そのためにはできる限りの事をする柔軟性です。
頑固とは似て異なる自分の感性を信じる強さと柔軟性を持ち、自分の感じた閃きを信じましょう!
編集さんがどんなに恐くても自分の思いの根っこだけは動かされちゃいけないのです。
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