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千葉ジェッツ史上最も熱い試合トップ10を吾輩が勝手に発表する記事🐱🏀

どうも、🐱(吾輩)である。

飼い主のアイメイク?のパレット?を落としたらフタが割れた。
ゴリゴリに怒られた。

むしゃくしゃするので、素数を数えて記事を書いて落ち着くことにする。

前回、「過去のジェッツ外国籍選手ランキング」の記事を書いている途中に思いついた企画なのだが、今回は「ジェッツ史上最も熱かった試合ランキング」をお送りしたい。

チームの歴史も13年を数えるようになれば、これ、マジで金とるんか?と言いたくなるような試合もあれば、観客を興奮の絶頂に導くような試合もたくさんあった。

そこで、ある程度年数が経ってもジェッツって言えばあの試合だよねと思い出されるような、激アツの試合をトップ10ランキングにまとめてみた。



◯選定基準


ランキング化にあたっては、次の項目を基準とした。なお前提として、このランキングは勝ち試合しかランクインさせていない。そのほうが吾輩が書いてて楽しいからだ。

各項目ごとに評価配分をし、それらの合計を20点満点で点数化した結果が高い順にランクインさせている。  

点数が同点の場合は吾輩の感覚で順位をつけているので、了承されたい。

なお、項目ごとの点数表示がパチンコの演出期待度っぽいがそこは察してほしい。

①接戦度(6点満点)

やはり熱い試合の条件として、接戦であることは欠かせない。

次の1ポゼッションを取れるかどうか、次の1ポゼッションを守れるかどうか。

この緊張感とハラハラ感は、「熱い試合」の定義には欠かせない。なお、接戦度はあくまで試合展開を考慮して評価するのであって、単に最終スコアの点差だけをみるのではない。例えば、ラスト1分まで1ポゼッション差でも、ファウルゲームの末に最終スコアで10点差とかになってしまうことはよくあるからだ。


②アップセット度(6点満点)

相手が順位・対戦成績的に格上とされるチームや、下馬評の高いチームであるほど、アツい試合と言えるだろう。



③大舞台度(5点満点)

例えばCSやその他上位トーナメントの試合など、一発勝負のゲームやエリミネーション・ゲーム(敗けた方の敗退が決定する試合のこと)であるかどうかは、激アツ度を測るうえで重要な要素だ。

また、レギュラーシーズンの試合であれば、その試合がレギュラーシーズンにおけるジェッツの最終順位やポストシーズン出場にどの程度影響したかなどの重要度を評価に含めている。



④レア展開度(3点満点)

これは補助的な指標なので配分を小さくしている。基本的には1点とし、思いもかけないような展開、予想だにしない展開があった場合にのみ加点する。


🌟エクストラ評価

最高段階の評価でもまだ足りねぇ!という場合に、追加で1点だけ強引に加点するしくみだ。

この場合、表記は「★」でなく「🌟」とする。


🏀第10位


2014.12.21
NBLレギュラーシーズン
vsトヨタ自動車アルバルク東京
スコア:千葉J◯82-81●トヨタ(OT)

・接戦度     ★★★★★☆
・アップセット度 ★★★☆☆☆
・大舞台度    ★☆☆☆☆
・展開のレア度  ★☆☆
🔥トータル激アツ度:10点🔥

【解説】
このシーズンのジェッツは補強がビッタビタに奏功。西村が日本人エースガードとして、リック・リカートとジャスティン・バーレルがペイントゾーンでそれぞれ存在感を発揮すれば、パリス・ホーンはドライブを仕掛ける起爆剤となるなど、明らかにチームに「強み」をもたらした。

チームは最終成績を34勝20敗(.630)としており、強豪とまではいかなくとも、侮ると喰われる危険なチームという評価が定着していた。前シーズンのドアマットぶりからは見違える変貌だ。

とはいえ、対戦相手のトヨタは当時から強豪で、このシーズンも優勝候補の一角。ジェッツがすでにこのシーズンの初対戦で破っているとはいえ、安定感を考えればまだまだ格上の存在だ。

この試合も前半はトヨタ優位で進み、「うーんやっぱアカンか…」と不安感が漂った中での3Qがこの試合のハイライトだ。

7点ビハインドからジェッツがジリジリと差を詰めていったクォーター終了間際、パリス・ホーンがスティールからの速攻でブザービーターダンクをぶちかますもんだから吾輩のボルテージも最高潮。最高の形で1点差まで迫ってジェッツブースターもうおおおおイケる!ってなってた。

ちなみにこのとき、ホーンのスピードに一瞬でぶっちぎられた宇都がストップファウルしたはずなのにどうしてコールしてくれないんだと審判に猛抗議してテクニカル喰らっていたと思う。

これでジェッツは勢いに乗り、オーバータイムまでもちこんだ末にラスト20秒でまたしてもパリス・ホーンがゲームウィナーのスリーを沈めて勝負あり。

ちなみにこの試合は延長に入る前にバーレルが5ファウルで退場になっていたという点もポイントだ。強豪相手に劣勢に耐えながら、ギリギリのところで最後に勝利を掴み取る、非常に見応えのある試合だった。



🏀第9位


2017.1.10
第92回天皇杯決勝
vs川崎ブレイブサンダース
スコア:千葉J◯88-66●川崎

・接戦度     ★☆☆☆☆☆
・アップセット度 ★★☆☆☆☆
・大舞台度    ★★★★★
・レア展開度   ★★★          
🔥トータル激アツ度:11点🔥

【解説】
Bリーグ初年度シーズンの合間に行われた天皇杯であり、ジェッツがチーム史上初めてタイトルを掴み取った試合だ。当然、大舞台度はMAXだが、点差的には意外なほどのブローアウトという結果になった。

1Qこそ2点ビハインドを背負ったものの、2Qで相手オフェンスを7点(フィールドゴールは2本のみ)に抑え、以降は終始15点程度のリードを保つ。

最終4Qにはファジーカスをトップに釣りだした富樫が24秒ギリギリでかなり遠目からのサーカスショットみたいなスリーを決めるなど、22点差で川崎を粉砕。

ボックススコアをみればわかる通り、ジェッツの2ポイントFGが82%とかいう正気の沙汰とは思えない高確率で決まっている一方で、川崎のスリーが20%を切っていたこともブローアウトの要因だ。

なお3Q終盤、右ウイングの藤井がトップのジュフ磨々道にパスしようとしたらジュフがしゃがみ込んで靴ヒモを直しており、パスの出しどころを失った藤井がパーカーにスティールされて速攻決められるという( ゚д゚)激レアプレイがあったことで、レア展開度を加算している。

この天皇杯で優勝を決めてから、ジェッツは「安定性に欠けるが勢いはリーグ随一で、一発勝負の試合にはめっぽう強い」という評価が定着するようになる。


🏀第8位


2017.4.15
B.LEAGUEレギュラーシーズン
vsアルバルク東京
スコア:千葉J◯87-81●A東京(OT)
・接戦度     ★★★★★☆
・アップセット度 ★★★☆☆☆
・大舞台度    ★★☆☆☆
・展開のレア度  ★★☆  
🔥トータル激アツ度:12点🔥

【解説】
Bリーグ戦初年度シーズンも終盤にさしかかり、ジェッツはカンファレンス3位につけていたものの、2位:A東京との差は3ゲー厶。残り試合数から考えて、ここで負ければ2位浮上(=CSホーム開催)はほとんど絶望という状況で迎えたのが、この試合だ。

安定感でまだまだA東京に及ばないジェッツが、一瞬の爆発力で劣勢を跳ね返して終盤で差し切るという、当時のジェッツらしさがよく出たゲームと言える。

ゲームの主導権は常にA東京が握っており、4Qではジェッツが最初の5分間で5点しか決められず、ビハインドは11点まで拡大。

さらに、残り時間的に苦しくなってきたジェッツをアクシデントが見舞う。

残り4分半、富樫がドライブを仕掛けた際ディフェンスの正中と接触し負傷、ベンチに下がるというピンチを迎える。

この日の富樫はシュートタッチが悪かったとはいえ、クラッチで最も頼りになる存在を欠いて11点ビハインド。

これは…

\(^o^)/ジェッツ先生の次回作にご期待ください!

安西監督でもワンチャン諦める状況で輝きを放ったのが、すでにジェッツのシャープシューターとしての地位を確かなものにしていた千葉の綾野剛こと石井講祐だ。

タイムアウト明けに2連続でスリーを沈めて点差を一気に5点差まで詰め、諦めかけていたジェッツブースターに「いけるやつやんコレ!」というエナジーを吹き込んだ。

そして2点ビハインドで迎えたラスト7秒のポゼッションでは、タイラーストーンのドライビングレイアップがこぼれたところをヒルトン・アームストロングがティップインしギリギリのところでオーバータイムに持ち込んだ。

この余勢を駆ったジェッツは、石井→ストーン→石井のスリー3連発でA東京にトドメを刺し、CSホーム開催への望みを繋いだのだった。

なお結局CSホーム開催は掴み取れず、CS準々決勝の栃木戦では20点以上のリードを溶かしての大逆転負けでシーズンを終えるという辛酸を舐めさせられることになろうとは、このときのジェッツブースターは知る由もなかった。


🏀第7位


2016.5.1
NBLレギュラーシーズン
vs東芝ブレイブサンダース神奈川
スコア:千葉J◯98-97●東芝(OT)

・接戦度     ★★★★★☆
・アップセット度 ★★★★☆☆
・大舞台度    ★☆☆☆☆
・レア展開度   ★★☆ 
🔥トータル激アツ度:12点🔥

【解説】
NBLラストシーズン、ジェッツはHCや外国籍選手の入れ替わりがうまく機能せず、前シーズンを勝率6割台で終えたとは思えない低迷ぶりを見せていた。

上がり目の見えないままレギュラーシーズンもほとんど全日程を消化しきろうかという5月1日に迎えたのは、当時まだバリバリ全盛期のニック・ファジーカス擁する東芝。

ちなみにこの一つ前の同カード対戦で、ジェッツは57-104という高校生の県大会予選あるあるみたいなスコアで惨敗を喫している。

この試合では、序盤こそリードを奪うものの地力の差でひっくり返され、4Q残り30秒で4点ビハインド。このポゼッションを決めたらファウルゲームに賭ける感じか…と誰もが思ったとき、意外な展開を迎える。

富樫がスリーを沈めると同時に、オフボールの接触で岡田優介が東芝からファウルを引き出したのだ。

すでに東芝側のチームファウルが溜まっていたため、富樫のスリーはカウントされ、さらに与えられたボーナス2スローも決めて5点プレイを完成させたジェッツが土壇場で望外のリードを奪うことになる。

その後試合はオーバータイムにもつれ込み、1ポゼッション差の息詰まる展開が続いたが、最後は富樫のプルアップでジェッツが熱戦にピリオドをうった。

前シーズンに見せた成長が著しかっただけに、このシーズンのジェッツの期待外れ感は強く、HCの途中解任などチームに明るい材料も少なかった。それだけに、強豪:東芝相手に掴み取った勝利は、ジェッツブースターの溜飲を下げたはずだ。



🏀第6位


2020.12.20
B.LEAGUEレギュラーシーズン
vs富山グラウジーズ
スコア:千葉J◯130-129●富山(2OT)

・接戦度     ★★★★★★🌟
・アップセット度 ★★☆☆☆☆
・大舞台度    ★☆☆☆☆
・展開のレア度  ★★★
🔥トータル激アツ度:13点🔥

【解説】
点数を見た瞬間に「あの試合」だとピンとくる人も多いだろう。レギュラーシーズンの試合としては最高順位に吾輩がランクインさせたのが、この死闘だ。

小宇宙(コスモ)が高まり過ぎてセブンセンシズに目覚めた富樫と富山のマブンガ・橋本晃佑の3人が異次元のスリーを応酬させる、半ば漫画じみたこの試合はリアルタイムで見てた吾輩を興奮で過呼吸寸前にまで追い込んだ。

基本的には千葉がリードしていながら、「この一本止めればイケる!」というポゼッションでマブンガか橋本がことごとくスリーを決めて追いすがる展開が続いた。

橋本はこの試合88.9%(8/9)とかいう調子いいときのシンジ君のシンクロ率でもそうはならんやろという確率で、ディープな位置だろうがお構いなしにスリーを刺してきた。

さらにジュリアン・マブンガもこれに触発されたのか、4Q最後とOT1の最後に超ロングスリーを決めて同点に持ち込むという鬼クラッチプレイヤーぶりを発揮し、船アリの隅でおしとやかに座るマダム系ジェッツブースターにもクソがああああああ!という罵声を吐かせた(たぶん)。

とくに4Q最後のスリーは原のシュートファウルを誘っていたこともあり、エンターテイナーマブンガがAND1のフリースローを外していなければ、間違いなく富山の勝利で決着していたはずだ。

一方のジェッツも富樫がスリー9/12(75%)を含む40得点とかいう何かの間違いみたいなスタッツで応戦。

疲れもピークに達してたであろうOT2残り1.9秒1点ビハインドの場面では、橋本をシュートフェイクで飛ばしてファウル誘うという冷静極まりない判断を見せる。ここまでスリーを決めまくってアドレナリン垂れ流しの橋本ならヒーローになりたい色気に誘われて必ずブロックに跳んでくるはずという心理を読み切った(かどうかは知らないが)富樫の駆け引きは素晴らしかった。

とんでもないプレッシャーのフリースローも2本冷静に決め、Bリーグ史上に残る伝説的な激戦は幕を閉じた。バスケが好きでよかったと思わせてくれる、最高の試合だったよ。

ハイライト見るだけでも、この試合のヤバさは伝わってくると思う。



🏀第5位


2024.3.10
EASL決勝
vsソウルSKナイツ
スコア:千葉J◯72-69●ソウル

・接戦度     ★★★★★☆
・アップセット度 ★★★★☆☆
・大舞台度    ★★★★☆
・展開のレア度  ★☆☆
🔥トータル激アツ度:14点🔥

【解説】
EASLはBリーグファイナルに進んだ2チームに贈られる罰ゲームと揶揄されるほどキツイ日程で行われる東アジアクラブチームのリーグだ。

フツーにBリーグシーズンの合間にアジア各国のチームとホーム&アウェイ形式でやるんだから疲労も溜まるし、移動時間の兼ね合いもあって練習時間も削られる。

特に懐具合のせいで理想とだいぶ違う補強に終わってしまった2023-2024シーズンのジェッツはBリーグの戦績も思わしくなく、ぶっちゃけEASLやってる場合か?と吾輩は危機感を持っていた。

しかし、このEASLの優勝チームに送られる賞金はなんと100万ドル(約1億4500万円)。Bリーグの年間優勝チームの賞金5,000万円の3倍近い額であり、早々に見切りをつけてBリーグに集中するにはぶら下げられたニンジンがあまりにデカい。

そして、ジェッツは勝った。
この罰ゲームリーグで勝ちまくった。

グループステージから無敗を守り、気づけば決勝にまで勝ち進んでいた。

そして決勝の相手は、韓国の強豪ソウルSKナイツ。普段対戦がないので分かりにくいが、試合を観ている感じでは、ジェッツよりも格上だ。

フィジカルを活かしたハードなディフェンスからスティールを連発し速攻につなげるあたりは、敵ながら流石の一言。おまけに、ジャミール・ウォー二ーとかいう強い・速い・上手いという吉野家みたいな自己解決系スコアラーがいる点も相当厄介だった。

しかし厄介という意味ではソウルにとっての富樫も同じこと。抜群のハンドリングて相手を揺さぶりながらのスリーありアシストありでチームを牽引。

一進一退でほとんど2ポゼッション以上の差がつかない息詰まる展開が終盤まで続く中(100万ドル💰️)、残り1分半にはアイラがウォーニーとのトップからの1on1で値千金のスティールを決めたり(100万ドル💰️)、1点差の場面で富樫がMVPチャントの中フリースローを2本決めるなど(100万ドル💰️)ラストポゼッションまでどちらに100万ドルが転ぶか分からない状況で(100万ドル💰️)、最後はウォー二ーのスリーが外れ、ジェッツが見事100万ドル(100万ドル💰️)をゲットした。



🏀第4位


2019.1.12
第94回天皇杯準決勝
vsアルバルク東京
スコア:千葉J◯80-79●A東京

・接戦度     ★★★★★★🌟
・アップセット度 ★★★☆☆☆
・大舞台度    ★★★★☆
・展開のレア度  ★☆☆
🔥トータル激アツ度:15点🔥

【解説】
第94回天皇杯はジェッツが3連覇を賭けて挑んだ大会であり、史上屈指の神大会と言える内容だった。そのひとつが、この試合だ。

このころのA東京との試合にしては珍しくジェッツが序盤からリードを保ってゲームを進めたものの、4Qに逆転を許してからは1ポゼッション差でリードチェンジを繰り返すクロスゲーム。

A東京には当時田中大貴・馬場雄大・安藤誓哉が在籍しており、バックコートのオフェンスもディフェンスも抜群に良いチーム。この試合でもこの3人で37得点と、バランスよく的を絞らせないオフェンスでジェッツを追い詰める。

一方のジェッツも富樫とギャビン・エドワーズで40得点を挙げて終板までの鍔ぜり合いを演じたが、残り1分を切ってからクラッチ劇場を開幕させたのはマイケル・パーカーだった

3点ビハインドの場面で馬場のターンオーバーから速攻を決めて1点差とすると、残り30秒A東京のポゼッションでは、ショットクロックを目一杯使い放った安藤誓哉のフローター気味のレイアップを豪快にブロック。こぼれたボールは富樫の手中に修まる。

漫画「SLAM DUNK」の山王戦、最後の湘北のオフェンスで選手の動きにあわせてゲームクロックが減っていく描写が読者に緊迫感を与えたが、ジェッツのラストワンプレイはまさにこれだった。

富樫のボールプッシュとともに一気に敵陣までコートを駆けあがったパーカーは、ロブパスを空中で受けてそのままショット。

これが外れて万事休すと思われたが、こぼれたボールをリバウンド争いからパーカー自身がティップイン。

まさに漫画じみた残り0.5秒というまさにギリギリの場面でジェッツが逆転での決勝進出を決めたのだった。

一発勝負にめっぽう強いジェッツはなお健在というところを、改めて世に知らしめた。




🏀第3位🥉


2021.6.1
B.LEAGUE CS決勝第3戦
vs宇都宮ブレックス
スコア:千葉J◯71-62●宇都宮

・接戦度     ★★★★★☆
・アップセット度 ★★★★☆☆
・大舞台度    ★★★★★🌟
・レア展開度   ★☆☆
🔥トータル激アツ度:16点🔥

【解説】
ジェッツが初のBリーグ年間チャンピオンに輝いた、宇都宮との激闘だ。初優勝を賭けたこの上ない大舞台なので、エクストラ評価を加えている。

基本的に、ジェッツはレギュラーシーズンでの宇都宮戦を滅茶苦茶に苦手としている。このシーズンも対戦成績を1勝3敗としており、下馬評では宇都宮有利の声が大多数だったと記憶している。

CSに入っても宇都宮がQF・SFを無敗で勝ち進む一方、ジェッツはSFで琉球を退けるのに第3戦までもつれており、疲労度の蓄積の意味でも宇都宮の優勢は揺るがないかのように思われた。

そんな中、第1戦は意外にもジェッツが85-65というブローアウトで勝ち切る。お互いスリーの確率が30%を切るなかで、リバウンドで優位に立ち2ポイントを堅実に決めたジェッツが後半入って宇都宮を突き放したのだ。

しかし、「この勢いで、案外このまま押し切れるのでは…?」というジェッツブースターの淡い期待は、第2戦で粉砕された。あとがなくなった宇都宮に前半だけで20点差をつけられ59-83で蹂躙されたのだ。

「やっぱりダメなのか…?」という雰囲気が漂う中で迎えたのが、雌雄を決する第3戦だ。

第3戦までもつれた疲労度の影響は平均年齢の高い宇都宮に色濃く出たのか、1Qに9本放ったスリーを全て外すなど、第2戦ほどの勢いが見られない。

これに助けられたジェッツは2Q途中で一時は2ケタのリードを奪うが、前半と3Q終了時点では同点と、お互い一歩も引かない展開。

勝負の第4Q、これはどちらも我慢の時間帯だった。残り8分から残り1分まではずっと1ポゼッション差。両チームが放った10本スリーはすべて外れ、2点が重くのしかかるロースコアな展開が続く。

残り40秒、シャノン・ショーターが放ったジャンプショットのこぼれ球をサイズが押し込み、後半以降最大の5点リードを奪ったジェッツ。

次のポゼッション、宇都宮:遠藤がピックを使って放ったオープンスリーはエアボールに。これでほぼ勝ちを手中にしたジェッツが、ファウルゲームをしのいで初優勝の栄冠を手にしたのだった。

Bリーグファイナル史上に残る名勝負の明暗を分けた僅かな差は、吾輩は「経験」だと思っている。ただ、それは優勝決定を賭けたプレッシャーのかかる試合の経験があるかどうかという話ではない。

宇都宮はQF、SFともにホームのブレックスアリーナで、それぞれ2戦2勝で勝ち抜けている。

決して大きなハコではないブレアリから横浜アリーナに移ったことで、会場の大きさと奥行きから生まれる感覚の狂いが最後までシュートタッチに影響してしまったのではないかというのが、吾輩の考えだ。一方のジェッツはSFを沖縄アリーナという大箱で戦った経験があり、これが一日の長を生んだと思っている。

また、CSに入ってから第3戦という経験も、宇都宮にはなかったものだ。ベテランの多い宇都宮には、決勝にして初めて経験した短期間での3戦目の疲労が重くのしかかったのだろう。

そう考えると、SFの相手が琉球でなかったなら、決勝の結果は違っていたかもしれない。



🏀第2位🥈


2019.1.13
第94回天皇杯決勝
vs栃木ブレックス
スコア:千葉J〇71-69●栃木(OT)

・接戦度     ★★★★★★
・アップセット度 ★★★☆☆☆
・大舞台度    ★★★★★
・展開のレア度  ★★☆
🔥トータル激アツ度:15点🔥

【解説】
残り0.5秒の逆転でA東京を破り(第4位参照)、3連覇をかけて最後の相手:栃木に挑んだのがこの試合だ。

この試合、ジェッツは終始劣勢に立たされていた。1Qから10点ビハインドを背負い、2Qでは最大12点差を許す苦しい展開。

しかし、ジョシュ・ダンカンが撃たされ気味のミドルジャンパーを確実に決め、ギャビン・エドワーズもフリースローを顕実に沈めて致命的な点差にさせず、前半を1桁ビハインドで終える。

試合の流れを見れば15点差くらいはついててもおかしくない展開だっただけに、千葉としては望みをつないだ格好になった。

3Qにエドワーズの活躍もあって試合を振り出しに戻すと、勝負どころで栃木がフリースローを決めきれないラッキーもあり、試合はオーバータイムへ突入する。

そして信じがたいことに、この時点で富樫の得点はゼロ。乗らせると厄介な男を封じ込めることができていたという意味で、栃木のディフェンスは間違いなく奏功していた。

それだけに栃木とっては、前半、ディフェンスとしては成功していたはずのところで、ダンカンにことごとくミドルジャンパーを決められたのが、後になってボディブローのように効いてしまったと言える。

オーバータイムではお互いが2点ずつ取り合ってリードチェンジを繰り返すなか、残り17秒1点ビハインドでジェッツのラストポゼッション。

エドワーズのピックで栃木:遠藤のファイトオーバーと竹内のスイッチが遅れた一瞬のスキを見逃さず、残り2秒の時点で富樫がこの日最初かつゲームウィナーのスリーを沈める。

ここまで全く当たりがこなかった富樫が外したら負け確定のポゼッションを自分で撃ち切るあたりのメンタルお化けぶりと、決めきる集中力はさすがの一言。

しかしながら、この試合のMVPは前半で終わっててもおかしくなかった展開をつないだダンカンとエドワーズだと吾輩は思っている。

ちなみに、現在に至るまで栃木(宇都宮)ブレックスは天皇杯で一度もジェッツに勝てていない。




🏀第1位🥇🏆


2024.5.13
B.LEAGUE CS準々決勝第3戦
vs宇都宮ブレックス
スコア:千葉J◯103-93●宇都宮(2OT)

・接戦度     ★★★★★★
・アップセット度 ★★★★★★🌟
・大舞台度    ★★★★☆
・レア展開度   ★☆☆
🔥トータル激アツ度:18点🔥

【解説】
栄えある(ないけど)吾輩的第1位は、Bリーグ史上初めて第8シードが第1シードを破ったというCS宇都宮戦だ。

単にシード順の話だけでなく、レギュラーシーズン4度の直接対決でもジェッツは宇都宮に惨敗を喫しており、ブースターは宇都宮の名前を聞くだけで震え上がるトラウマを植えつけられた。ひとまず、その内容をご覧いただきたい。

 ①千葉J●65-78◯宇都宮
 ②千葉J●70-93◯宇都宮
 ③千葉J●55-82◯宇都宮 
 ④千葉J●74-85◯宇都宮

見ての通り、ボコボコだ。

それもそのはず、シーズン当初の編成発表時点で色々と察してしまったジェッツとは対照的に、宇都宮はDJニュービル、ギャビン・エドワーズというビッタビタの補強で完全にwin-nowチームを作りあげてきていた。

また、各試合の内容を見ても、宇都宮というチームはジェッツを本当によく研究しており対策をバッチリ仕掛けてきている。オープンショットが入らないというのではなく、負けるべくして負けているという試合ばかりだ。

なんとかギリギリ8位でCSに滑り込んだものの、対戦相手が宇都宮と分かった吾輩はすでに次シーズンのことを夢想し現実逃避していた。

そんな絶望感の中、意外にも第1戦を取ったジェッツだったが、第2戦では宇都宮の逆襲を許し、"win-or-go-home"の第3戦にもつれ込んだ。

この試合は宇都宮が比江島・ニュービルのダブルエースで50得点を挙げれば、ジェッツも富樫・スミスで56得点を叩き出すという人外魔境ゾーン

お互いにベストプレイを選択しながら、僅かな隙をついて死力を尽くして得点を奪い合う姿は感動的ですらあった。

吾輩は、ジェッツに勝って欲しいという気持ちから、少しでも長くこの試合を観ていたいという気持ちになっていた。

4Qラスト25秒では、スミスがクロスオーバーでエドワーズを振り切ってフローターを沈めて試合を振り出しに戻す。そして、相手のミスから得た残り2秒のポゼッションでスミスが放ったスリーはわずかにリングに嫌われ、決着はOTに持ち越される。

OT1は常に宇都宮にリードを許す展開が最後まで続いたが、残り25秒でムーニーが親の顔より見た得意のミドルジャンパーをきっちり決めて同点にすると、クロックマネジメントの甘い宇都宮が残り9秒を残して放ったショットは外れ、リバウンドをジェッツが確保。

ゲームウィナーなるかというスミスのラストショットのミドルジャンパーはまたしても外れ、試合はダブルオーバータイムに。

4Q、OT1と2回ともラストショットを託されなかった富樫は苛立ちを露わにする。どんな強心臓なんですか。

OT2では富樫が最初のポゼッションで怒りのスリーを沈める。ここからはジェッツが終始リードを保ち、残り1分15秒ではトップややディープな位置からまたしてもスリーをぶち込んで7点差とし、勝利を掴み取った。

決して順風満帆ではなかったというよりもむしろ苦しいこと続きだったレギュラーシーズンを乗り越えて、圧倒的不利の予想の中でダブルオーバータイムの末ライバルの宇都宮を倒したという、ジェッツブースターにとっては忘れられない最高の試合となった。



🏀(特別枠)超カムバック賞


2024.2.14 
第99回天皇杯準決勝
vs宇都宮ブレックス
スコア:千葉J◯78-72●宇都宮
・大逆転度 😈鬼😈

強烈なビハインドでKO寸前の状態から大逆転した試合を、特別枠で紹介したい。

【解説】

第1Qの出だしから0-16というランを喰らい、ジェッツブースターが駆けつけた船アリは試合開始前の盛り上がりから一転、お通夜会場と化す。

6-24とかいう死に体で終えた1Qから状況は改善せず、2Q残り3分ではこの日最大の21点ビハインドを背負う。

こんなんどうしようもないやんけ草ともはや笑いが出てしまうくらいに打つ手の見えないジェッツだったが、富樫の積極的なアタックでAND1を獲得したりと少しずつファイトバックし始め、わずかにビハインドを縮めて16点差で前半を終える。

3Q早々にアイラがスリーを決めて13点差に縮めると、流れが一気に変わり始める。
シュート確率が落ち始めた宇都宮をジェッツが猛追し、このQだけで13得点とやる気スイッチがおかしくなっている富樫はラストポゼッションでブザービータースリーも沈め、3点差に詰め寄る。

あまりの落差に前半はもしかして幻だったのだろうかと錯覚する吾輩。

そして4Q残り7分、富樫が26点目となるスリーを決め、ジェッツが最大21点差をひっくり返してこの試合初めてのリードを奪う。

そして残り5分からは、ベテラン西村が今は富樫の控えに回ったとはいえかつてのジェッツのエースガードのなんたるかを見せつける。 

相手の2大エースの1人:比江島をオフェンスファウルからのファウルアウトに追い込み宇都宮の片翼をへし折ると、同点で迎えた残り1分40秒ではタフなスリーを決めて貴重なリードを奪う。

さらにその直後の宇都宮ポゼッションでは、リバウンドに素早く飛び込み鵤からファウルを誘ってフリースローを獲得。すご。

最後はのこり20秒ほどでリバウンドを拾った富樫が、走り込んでいたムーニーにロングパスを供給しダンクを演出して勝負あり。

今年こそ天皇杯でジェッツに勝てると前半で確信していたはずの宇都宮ブースターは失意の底に落ち込み、ジェッツブースターは歓喜に沸いていた。

試合後のHCインタビュー最中に抜かれた両ブースターの目に浮かんだ涙が、この試合を物語っていたと言えよう。


まとめ


いかがだっただろうか。

いや、言いたいことはわかる。

3位から1位、特別枠に至るまで宇都宮(栃木)との試合ばっかりなのはすまん。意図してこうなったわけではないのだ。

めぼしい試合をピックアップし、点数をつけて並べ替えたらこうなってしまったに過ぎない。

とはいえ、吾輩が宇都宮というチームに対して特別な感情があることもまた事実だ。

というか、千葉ジェッツブースターに「ライバルチームはどこだと思いますか?」と尋ねたら、かなりの人数が宇都宮ブレックスと答えるのではないだろうか。

そして、多分それは宇都宮ブースターにとっても同じことだと思う。

そこで次回は、千葉ジェッツと宇都宮ブレックスという2チームのライバル性を追ってみたい。 



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