家族とのエピソード

エピソード2015年、母は体調が悪かった。悪性ではなかったが、腫瘍が見つかり、手術をして自宅で寝込んでいた。いつも元気な母はすっかり落ち込んでいた。

そんなある日、「ねえ、このユニフォームかわいいね。」とテレビで見ながら母が話しかけてきた。

テレビには、TV神奈川(TVK)のアナウンサーが「横浜ガールズフェスティバル」のユニフォームを着て、ハマスタのリニューアルを紹介している映像が映っていた。

そういえば、雨天中止の振替の試合でもらえるはずだと思い、「おかんでももらえるから、行ってみる?」と何気なく声をかけると「うーんじゃあ行ってみようかな」と答えた。

前日、いや当日まで調子が悪そうだったが、球場でチケットと引き換えにユニフォームをもらい、席に着いた母は「ねえ、なんかすごく楽しい、来て良かった」と笑顔を見せた。

試合は#25筒香選手の同点ホームラン、#52バルディリス選手のサヨナラホームランで、周りの人達とハイタッチをして喜んでいた。

また、その日は偶然にも、中日の谷繁選手の引退試合で、同世代の母は「おつかれさま〜、ありがとう〜。」と、身を乗り出して、手を振り続けていた。

その日から、母の調子はどんどん良くなり、今でも「あの日があったから元気になれた、ありがとう」と言ってくれている。

あれから6年、あの日もらったユニフォームには、大好きな#19山崎康晃選手のサインが刻まれ、ファンクラブにも入り、毎年スタジアムに足を運び、少女のようにはしゃいでいる。

母を元気にしてくれた野球の力に感謝!

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