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子どもをかわいいと思う気持ちを邪魔する“何か”から、私を守ってくれたこと
不器用日本代表も何とか産後を乗り越え、ついに我が子も生後5ヶ月に突入した。
子どもについてはTwitterで日々つぶやいているんですが、ここで弊旦那氏の産後神対応についてまとめておきます。
ワーカホリックで若干モラハラの気がある旦那(※)を持つツイッタラーの私は、ネットに蔓延る「ワンオペ育児ネタ」のその過酷さに、妊娠前から打ち震えていた。
※超合理主義で真の男女平等主義者。同棲時、非正規雇用で生活費・家賃を折半で払えない私を「人生頑張って来なかったパラサイト」と呼称。その通りだけど言葉選びィ!
そんな旦那氏、子どもができても「うんちオムツ替えるのとか、ボク無理……」と宣っていた。
が、いざ蓋を開けてみたら「うんちしたの〜!エラいね〜!オムツ替えようね〜!」と、目が縦になるんじゃないかというくらい目尻を下げて子どもをかわいがるイクメンに変貌した。
夫がナチュラルにやってのける神対応の数々。人って分からん……もとい、感謝が止まらない。
このおかげで私は「子どもをかわいいと思う気持ちを邪魔する、何か」から守られているのだ。
里帰りなしで産褥期を乗り越え、産後2ヶ月半で仕事を再開し、一度も子どもにイラッとすることなく今日を迎えられたワケを感謝とともに書き記したい。
①朝一番の「かわいいね」
産後は夫婦別の寝室で過ごしているんですが、旦那は朝目が覚めると、トイレに行くよりも何よりも先に子どもの顔を見にくる。
「今日もかわいいねー!!」
私がではない。子どもがだ。
これが地味に、いやとてもうれしい。
夜中2時間おきの授乳や夜泣きで永遠とも思える時間を1人過ごし、意識が朦朧とする中ようやく朝日が見えても、1日は始まったばかりなのだ。
それが、旦那さんの「かわいいねー!」で、ハッとさせられる。
そう、我が子はかわいい。地獄の時間なんかじゃない。かわいい我が子との1日が、始まったのだ。
それに気づかせてもらえる。
何よりも、手放しでかわいいと思える存在を、私はまた一晩守りきったのだ。
髪はボサボサ顔はボロボロ、部屋はぐちゃぐちゃ、目を背けたくなる現実の中に確かに存在する、キラキラ輝く天使の笑顔をもう一度見つけることができる。
ズタボロになっていると、わからなくなってしまうそれを、旦那さんの「かわいいねー!」で思い出させてもらえるし、そうでしょう?この子、私が守ってるの!と誇りに思えるのだ。
②1時間の早起き
前述の通り、0時〜8時の間で眠るものの、夜間少なくとも3回は授乳で起きることになる。
ちゃちゃっと5分ミルクあげて寝るだけかなと産前の自分は思っていた。
けど実際は泣き叫ぶ子に激痛に歯を食いしばりながらパイ(これについてはまた別でnoteしたい。出産より授乳の方が私はキツかった)を30分ほど吸われ、20分ほど寝かしつけに時間を要するので、1時間×3セットは眠れない。
細切れ、かつ浅い眠りで4,5時間寝ても疲れなど取れるはずもなく、また1日が始まる。
キッツ!!え、ナポレオンかな??こんなの寝たうちに入らんよ!!
せめて子どもを気にすることなく、背中を伸ばして寝る(ソファで寝ているので身体バキバキ)ことに集中できたら……!
旦那「おはよう」
!?
旦那「ちょっと寝てきな〜」
!!!?!?
神だ!神がやってきた!
毎日わりと遅くまで働いて、家に帰ってきてからも作業して、家事もして、自分だって疲れているだろうに1時間早く起きてきて、私を寝かせてくれるんですね。
体力的にありがたい
+
どうしても思わずにいられない、「私ばっかり…」の意識を吹き飛ばしてくれる。
③ 「今日晩ごはんどうする?」
私が料理好きなこともあり、食事を作るのは基本私の役目である。
ただ、産後はていねいなご飯など作っていられない。一汁三菜はおろか、昼ごはんは卵かけご飯を3時間かけて食べるレベルに手も目も離せない。
産後はとにかく「しようとすることが、したいタイミングで一切できない」。
洗濯が終わった→干せない
玄関チャイムが鳴った→出られない
お腹すいた→食べれない
眠い→寝れない
トイレ行きたい→行けない
電話来た→やめろ!起きるだろ!
部屋ぐちゃぐちゃ→地獄
喉渇いた→死ぬ
子どもが昼寝をする30分〜1時間の間に、全てを済ませねばならない。正直顔も洗ってられない。
1日子どもの相手をしながら、だんだんと陽が傾き、そろそろパパ帰ってくるけど夕ご飯どうしよう……
と、ここでも罪悪感が湧く。
「私、一日中家にいたのに、何にもできなかった。パンツ畳むことすらできなかった」
振り返るとしょうもないことだが、ポロポロ涙がこぼれた。自己肯定感が死んでいくのを感じた。
そんな時旦那からLINEが入る。
旦那「これから帰るねー!晩ごはん、どうする?」
!!!
どうする??って、なんて主体的でステキな言葉なんだ!!
これが帰宅して「え!ご飯ないの!?」や、「晩ごはん何?」だったり「えー、じゃあ素麺でいいよ」だったりしたら、私は叫び出して窓からジャンプしていたかもしれない。
ご飯を作っていないことを責めず、何か買ってくることを頼みやすく、場合によっては作って欲しいとお願いもできるという……!
主体性の塊……!
④晩ごはんを一緒に食べてくれる
1日赤子とだけ接していると、「会話」ができないので言語能力が著しく低下する。
大人としゃべれないこと、誰かとコミュニケーションを取れないことがこんなにも辛いなんて思わなかった(基本一人が好きなインドア派)。
朝9時に旦那が家を出てから12時間は子どもと2人きり。
朝晩合わせても2〜3時間しか言葉のキャッチボールが出来ない。
驚くほど孤独である。
旦那さんの飲み会で一緒に晩ごはんが食べられない日が続くと、
ほとんど「1日1人で音を発生させている状態」になる。
子どもはかわいいのであやしている時にそんなことは思わないが、ふとした瞬間(主に旦那が飲み会で26時を回っても帰ってこず、子どもが泣き止まないとき)に、地獄を感じた。
満足にごはんも食べられず、眠れず、おしゃべりすら許されない…世界から分断されてる…(産後のホルモンで引くほど悲観的)
弊旦那氏は産後、出来る限り21時には帰宅して一緒に晩ごはんを食べてくれた。
この時間が私を、乳と音を出すだけの物体から人間にしてくれていたんだと思う。
⑤ママがいなくても大丈夫
産後わりとすぐに、保育園見学やら復帰面談やらで子どもを置いて出かけなくてはならないタイミングがあった。
まだ月齢が低いので預かってくれるところもなく、実母も仕事をしているので頼れるのは旦那しかいない。
産前に子どもを任せて出かけることを想像した時は、もっと不安になるかと思った。
実際は、抱っこも、ミルクを飲ませるのも、オムツ替えも、泣いている意図を汲むのも、旦那さんの方が上手だった。私がへこむほどに……!
これは日頃から育児参加してくれている賜物だと思う。
子どもは正直なので、いくらパパを認識できても母親と数時間離れるのは結構難しい。
育休を取っているわけではないのに、限られた時間の中でPDCAを回して(本当に、何があってもイラつくことなく試行錯誤して)いた。
旦那さんはこの半年、「泣いてるよー!」とか「オムツみたい!」とか、私に子どもの世話を促すことがただの一度もなかった。
⑥タスクの一連のフローを理解している
⑤に関連して、「ミルク」「お風呂」などの育児タスクに紐付く前後のフローを全て理解して、アシストないし一人で完結できているのがすごすぎた。
例えば「ミルクをあげる」にしても、
①粉ミルクの置き場所
②調乳方法、適温
③授乳の仕方
④ゲップのさせ方
⑤哺乳瓶の洗い方
⑥消毒が必要なこと
⑦ミルクをあげていい時間
を最低限知っていないと「ミルクをあげる」ことができない。
「お風呂に入れる」も、一緒にお風呂に入って体を洗うだけではないのだ。
それを理解して、私がお風呂に入れている間に、ベビーローションやら綿棒やら着替えやらタオルやらオムツやらを準備し、ほいっと渡すだけでその後のことを全て済ませてくれる。
逆ももちろん出来る。
すごすぎる……!!
超合理主義な旦那が愛を知った日
ここまで旦那さんの神対応を紹介(もはや自慢)してきましたが、彼も決して元々マメで思いやりに溢れた対応を常にしてくれるタイプというわけではありませんでした。
彼も普通の、朝まで連絡なしで飲み歩いて家を閉め出されたり、ポッケにティッシュを入れたままズボンを洗濯機に入れて怒られたり、待ち合わせ時間にやって来ないと思ったらジャンプを立ち読みしているような人でした。
いや、きっと今もそうでしょう。
それでも彼がこの私への神対応を続けてくれているのは、子どもがかわいいからに他なりません。
子は鎹(かすがい)とはよく言ったもので、この半年で旦那さんの背中が大きく頼もしく見えるようになりました。
本当にこの人と結婚してよかったーーー!!
**
……と、思えるか、真逆のことを思うかはこの産後数ヶ月の対応次第で180度違うだろうなと容易に推測できます。
世の中のプレパパさんにおかれましては、できる限りママさんに寄り添ってあげてほしいなと思うのです。
半年を乗り越えられた新米母の祈りです…(拝)