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ママになったら、好きな服が着られない?
「母親のくせに、なんて格好してるんだろう」
ママタレントがSNSにファッションの投稿をすると(それがメインの投稿ではなくても)、どこからともなくわいてくる批判。
母親になったら、”恥ずかしくない格好”を私もしなくちゃいけないなぁなんて漠然と思っていた。
私にとってファッションは、自分らしさを表現するものではなくて”TPOに合わせて、相手にどう見られるかを演出する要素”だったのであまり抵抗がなかった。日本で義務教育を受けてきたんなぁ〜という感じの価値観の持ち主だ。
でもその母親になったら〜は、自分が想定していたよりもずっと早く訪れた。
妊娠初期、ヒールが履けなくなった
単純に、転んだら危ないから。シラフでもなにもないところでつまずくような身体能力の私は、ペタンコ靴しか履けなくなってしまった。
スネの短さにコンプレックスを持つ私は、ヒール絶対だったのに。
私は白いスニーカーを1足買った。
妊娠中期、デニムが入らなくなった
お腹の大きさは個人差(ベビーの個体差)があるけれど、私は7ヶ月くらいでデニムが履けなくなった。
マタニティデニムはどこも出しているけれど、どれもお腹部分がゴム製になっておりトップスがインできない。
これは骨格ウェーブである自分には死活問題だった。よくある”チュニック”みたいなやつは、めっっちゃ胴が長く見えるのである。
絶対にハイウエスト、それが無理でもトップスの真ん中はズボンに突っ込まねばならない体型である。(同族には伝わるはず)
私は、2サイズ上の”普通の”パンツを数着買った。
妊娠後期、手持ちのワンピースが着られなくなった
お腹が前にせり出してくると、手持ちの膝丈スカートやワンピースが着られない。めっちゃミニになってしまうからだ。
もうハイウエストはとうに諦めていたが、骨格ウェーブの民。フェミニンなスカートが履きたかった。
私はマキシ丈のカジュアルなワンピースを数着買った。
新生児期、服が着られなくなった
産後1ヶ月、頻回授乳と睡眠不足で、私は服が着られなくなってしまった。振り返るとめっちゃウケる。家に誰もいないときは結構上裸だった。
「授乳は1回15分程度、3時間おき」
「赤ちゃんは一日15~20時間寝る」
って聞いていたのに、うちの子はトータル8〜10時間くらいしか寝ないタイプの赤子だった。大人かよ。私のほうが寝るわ。
起きているときはずっと泣いているので、母親レベル1の私は一旦授乳してみるしかなかった。
結果、上裸orブラトップで過ごすことになった。
産後3ヶ月、久しぶりに服を着た
容赦ない栄養供給(授乳)でみるみる痩せていった私は、三ヶ月後には産前に体重が戻っていた。
テレビを音量5で聞かないと目覚めてしまうような繊細BOYの息子を連れてお出かけするべく、産前の服を着て出かけたある日。
大変なことになった。
浮かれていた。出先でも授乳せねばならないのだ。”前開きの服”を着なければならないのに、わかっていたのに忘れていた。
私は授乳室でパンイチになって授乳をした。
かぶりのワンピースを着ていた私は上半身だけ脱ぐことができず、上手に子供だけ服の中に入れることもできず、ええい脱いだほうが早いわ!というマインドになっていた。
個室が空いていて、本当に良かった…ありがとう二子玉川ライズ!ありがとう東急グループ…!
もう妊婦じゃないのに、私はマタニティワンピースを着て過ごした。
物理的に、着たい服が着られない
とまあ何が言いたいかというと、”世間の目”なんてものがなくても、割と母親は自分の着たい服が着られない上に、大して服が好きでなくても情けない思いをするシーンが結構ある。
お気に入りの服にゲロを吐かれるなんて当たり前だし、ママ〜と可愛く呼ばれて抱っこしたらお手々がかぼちゃナイズされていることもあるし、そんな量する!?さっきしたばっかじゃん!という、突然のアウトプットにやられることもある。
まあ別に子供はかわいいからそんなことで怒ったりしないし、笑っちゃう変な強さも身につけられた。
お母さんってかわいそう〜とか、そういう話がしたいわけではない。
▲こんな天使がいるんで!全然かわいそうじゃないです!!
ママになる過程は、裸になっていくみたいだった
お腹に子どもがやってきた時から、地味〜に!地味〜に「コンプレックス」とか「見せたい自分」とか「ちょっとしたこだわり」とか、自分の外側が剥ぎ取られていく感じ。
これまで「自分」として表面にあったものが、逃れられない身体の変化と圧倒的プライオリティの「子ども」出現により、強制的に削り取られていく。
その結果として、「まあ仕方ないよな」「それどころじゃないしな」という諦めスキルがグングン上昇。
育児でいっぱいいっぱいなので、他のこと(世間からのあれこれ含め)にリソース割いてる余裕ないんですね。なので買いやすく・洗いやすく・無難な服になっていく。(化粧もな)
これが、母になるということ……??
え!!めっちゃイヤだ!!!!
そんな洗脳みたいな、ノミの実験(伝われ)みたいな、自分が自分でなくなっちゃうみたいなの、すごい嫌だ!!!(突然の語彙不足)
私、ファッション好きだったんだ
ファッションを”TPOに合わせて、相手にどう見られるかを演出する要素”だと思っていた。
母親になり、選択肢が制限されたことで、自分にとってファッションが何であるか気付かされた。
「ファッション」は、私にとって
”コンプレックスを昇華するもの”であり、
”自分を表現するもの”であり、
”意思をもって選びたいもの”だった。
と、裸になっていく過程でようやく気付いたわけです。
服も、美容も私好きだわ。知らなかった!
おまけ:かわいいマタニティ服、授乳服通販サイトのまとめです
カジュアルで優しくて、”お母さんらしい”マタニティ服っていっぱいあるんですけど、かわいい感じのってあんまりないんですよね。。自分が見つけた中で、この3つはデザインかわいくて実用的なものがたくさんおいてありました。
特にオススメは授乳ブラです。かわいいのにちゃんと授乳ブラ。ビビる。
授乳ブラって引くくらいかわいくないんですよね。新生児期は可愛さがどうとか言ってられないのでUNIQLOのブラトップ一択なんですけど、半年もすれば余裕出てくる(よれよれになるし)ので、かわいいやつはココで買ってください。
▲あと、ワンピースもかわいい。
はい出ました韓国系。韓国系の通販サイトってちゃんと届くか不安なんですけど、ここは大丈夫です。
縫製も普通だし、何よりデザインがかわいいです。産後も普通に着れるのと、授乳もできるよというワンピースが多いので長く使えます。鬼安い。
私モデルさせてもらったことあるんですけどひいきじゃないです。ここのオススメはフォーマルウェア。
妊娠期〜授乳期って案外長くて、その間の冠婚葬祭結構あるんですよ。全然マタニティに見えないかわいいフォーマル服がたくさんおいてあるのでおすすめです。
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どんなに辛くても、永遠に続くかのように思われても、振り返れば本当に一瞬です。もううちの子は赤ちゃんじゃなくなってしまった…成長は嬉しいけど切ない。
みなさま、今しかない素敵なマタニティライフを、自分らしく楽しんで!