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一輪の華

全日本インカレ関東予選で負けた。

みんなと別れて、1人になって。

明日朝起きて、なにを思うのだろうか。
そんなことを考えながら家路についた。
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お疲れ様です。
2020年度のスナイプリーダーを務めさせていただきました、戸沢です。自分達は団体戦を代替わりのかかるレースとしているので、これが引退ブログになります。もし宜しければ、ご一読ください。
関東で負けた次の日、朝起きて思ったことは
いいチームになったな。
ってことでした。
無論、自分達の代の団体戦はこれで終わったんだっていう喪失感と、信じられない気持ちはありました。正直、関東で負けるとは1ミリも思っていませんでした。でも、これが現実で。誰が見ても明らかな実力不足でした。それでも、心の底からいいチームになったなって思えたんです。そう思えた経緯を少しだけ。

僕が昨年度レギュラーになって、スナイプチームでその年の目標を決めるとき、関東5位を目指したいって自分が言いました。それまでは関東予選通過を目指していたチームで、それをもうワンステップあげたくて自分はそんなことを言いました。それを言った時はみんなが笑っていて。でも、結果的に目標なんだからそれぐらいでいいかって話でまとまって、冗談半分で自分達は関東5位を目標に掲げました。
そして、その直後にあった春のインカレで、23年ぶりに自分達は入賞をすることになったんです。目標には届かず6位だったけれど、こんなこと起こるんだって自分達でも驚いていました。
そして、今年の秋に立てた目標は…
関東準優勝
でした。
あんな成績を取った後でも、自分達はこれを目標に立てていたって自分は胸張って言えます。それだけ、いいチームになったんです。関東予選の1週間前のミーティングで、僕が準優勝を目標に掲げたいって言った時、誰1人として笑わなかったんです。
夢のような目標を笑わないチームになった。
それが、自分にとっては本当に幸せでした。
今年スナイプは最低でも2艇を全日本個人戦に通す目標を掲げていて、変な風の中で行われたレースだったけど実際に2艇通って、実力もついてきた自信もあった。あの時は自分達2艇が通ったけど、3艇とも同じぐらいの実力で、3艇で勝ちとった通過だった。
そんなこともあって、引退の2文字が急に目の前に現れて、次の日なにを思うかなって思ってたけれど、大学から始めたヨットでこれだけの夢を見させてくれたチームに感謝しかなかった。それが、いいチームになったなって思えたことに繋がったんだと思います。
そして、これを読んでくれている、現役の子にも伝えたいのは高い目標を立てるからこそ見える景色があるってことです。目指してもなかった成績を取ることなんてないから、みんなに笑われてもとりあえず目指してみて、その目標にふさわしい努力をしてみて欲しい。
そして、自分はこんな目標立てたんですって笑いながら話してほしい。それをつまみに飲みに行こう。
自分も笑い話を用意して待ってます。
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自分個人を振り返ってみると、結構辛い4年間でした。2年生の時にスナイプチームに移動して、サポートがメインになったり、学連の仕事や怪我、更にはコロナでほとんど乗れなくて。
最近は、もう留年するって決めて、4年かけてきたヨットにかけようかなって悩んでいたら引退が先にきてしまいました。LBの方に支援して頂いて活動してるのに、そして、たくさんの方から応援して頂いているのにこんなに練習できない自分が情けなくて仕方がありませんでした。
でも、全てが自分には決して無駄ではなかったと思います。自分はこの経緯を辿れたから、一つ一つの練習を大切に出来たし、今の自分があると思ってます。
みんなに伝えたいのは
いつどんな時でもヨットが上手くなれると思って欲しいってことです。
乗れないからヨット辞めたいとか、レース運営に派遣されて、こんなことするためにヨット部に入ったんじゃないとかって言う人は多いけど、自分は4年間レース運営に携われたからこそ、いろいろな大学に友達や先輩もできて、一緒に乗ってヨットを教えてもらったし、レース運営を通じてコースも引けるセーラーになれた。

この間、学連のみんなには言ったけれど、その与えられた環境のなかで自分が何ができるのかをしっかり考えていれば、どこにいたって上手くなるチャンスがあると思って欲しい。乗れてない分だけ、他の人より乗れる時間を大切にできる。それさえ心掛けていれば、誰だって絶対自分より上手くなれるから。頑張って。
僕で良ければ、是非一緒に乗りましょう。
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以前、「ヨット部に入って良かったこと」というテーマでブログを書きました。
このブログの中で自分は
ヨット部に入ると【Chance】が得られるということを書きました。
具体的には
1. 夢を叶えるチームの一員になるチャンス
2. 成長するチャンス
3. 大切なものを得られるチャンス
の3つでした。
1. 夢を叶えるチームの一員になるチャンス
自分達は夢を叶えることは出来ませんでしたが、自分達の後ろには頼もしい後輩達が続いてくれています。現段階で自分達のこの時期よりみんな上手いんです。こんな幸せなことはありません。自分達より絶対上手くなってくれると自分が保証します。引き続き、応援ほどよろしくお願いします。
現役のみんなは頑張ってな。自分達がすべき事を考えて、焦らず1つずつ潰していけば、絶対自分達が戦いたい舞台で戦えるから。

2. 成長するチャンス
振り返れば、2年生の春の関東インカレから学生のレース委員長をやらせてもらって、3年生の時から全日本学連の委員長を2年間、4年生ではスナイプリーダーを務めさせていただきました。
みんなに迷惑かけたことも多かったと思うし、こんな欠点だらけの自分についてきてくれて本当にありがとう。自分1人ではマークひとつもうてないのに、良くも悪くも評価されるのは自分で。本当に最後まで何事もなく終われたのはみんなのサポートのおかげだと思ってます。
そして、今週末から全日本学連の仕事で和歌山行ってきます。精神的にきそうだけど、これも成長するチャンスだよね。

3. 大切なものを得られるチャンス
得られたものは第2の家族でした。今は自分にとって、かけがえのないものです。
そして、4年目は合宿がなくなって、海にでないマネージャーとは一緒に活動出来なくなったけど、年間180日活動する部活でご飯を食べ続けたんだから、このインカレを戦った身体はみんなのサポートの証だと思ってます。
ほんとにありがとう。
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長いっすね。
あと少しだけお付き合い下さい。
自分が4年間引退する人に聞き続けてきたことがあります。
それは、
「引退が決まった時に何を思ったか」
ということです。
自分達の代のほとんどが答えた答えは
「練習不足を感じた」
ということでした。
これは1番悲しい事だと思います。コロナもあり、4年目にやりきることが自分達には出来ませんでした。それまでやりきっていたって、4年間でいったらほんの少しの期間活動出来なかっただけで、そのように感じてしまうんです。きっと、どこで負けても目標を達成する限りはどこかで後悔するんだと思います。たった1度の妥協ですら、きっと。
だから、みんなには一瞬一瞬を大事にして欲しい。こんな後悔はして欲しくないから。
ちなみに余談ですが、1番感動した答えをされた方は2017年に引退された470クルーの中田さんでした。
「引退が決まった瞬間、これまで練習する場所であった海がそうではなくなって、純粋に海が綺麗だなって思った。」
って仰ってました。
先週、自分も引退後に初めて海にでた時に、海が綺麗だなって思ったのを覚えてます。ただ、4年間やりきった人は引退が決まったその瞬間にそのように思うんだろうな。みんなにはそうなって欲しい。
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最後に、、
本当に4年間ありがとうございました。
4年間を通して、入部前に自分が思っていたよりも成長出来た気がします。
この4年間で出会ってきた全ての人に感謝しかありません。そして、この活動を支えてくれて、家で応援し続けてくれた自分の家族にも。
また、
全日本個人戦が11月末に残ってますので、応援のほどよろしくお願いします。

ps...
読んでくれているか分からないけど、少しだけ。今回は横国と東工が通って、波乱が起きたって言う人もたくさんいるけど、決してそんなことはなかったし、あの速さは本物でした。
関東代表として相応しいと心の底から思ってるし、是非自分たちの分まで走ってくれ。そして、何より楽しんで。検討を祈ってます。

それでは。
2020/10/29
戸沢

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