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森美術館「マシン・ラブ:ビデオゲーム、AIと現代アート」展

めちゃめちゃ久しぶりにこちらに書きます…!今回は、ゲームという言葉に惹かれて、森美術館「マシン・ラブ:ビデオゲーム、AIと現代アート」を訪れました!実はめちゃめちゃゲームが好きなのです

この展示では、ゲームを含むデジタル技術を使った作品を展示している(ゲームの形をした作品についてはプレイ可能なものとして展示されていました)のですが、驚いたのは、入口から生成AIを使った解説パネルがあったことです。もちろん人の手による編集が入っているのですが、芸術を展示する場ではなかなか見られない試みのように思いました(もしかしたら私が知らないだけかもしれませんが)

このようなプロンプトで出力されたそうです
アドリアン・ビシャル・ロハス《想像力の終焉》シリーズのうち1点
時間の経過が彫刻にどのような影響を与えるのかをシミュレーションした結果が出力されたものです。
これ、亀の上に世界が載っているというあの世界観になんとなく似ているように思い、未来はこういう創世神話になったりするのかなあ、なんて思った

佐藤暸太郎《アウトレット》で、見えない壁に向かって歩き続けるアバターを見たとき、ああゲーム特有の表現だ、と、思わずくすりと笑ってしまいました。良質なゲームでは、どのような形であれ、現実にはあり得ないことをプレイヤーたる私の手で起こすことができます。このことを通して、現実の重たさから解放され、軽やかな気分になれる、というところに、私がゲームを好む理由の一つがあるのでしょう。ただ一方で、キム・アヨン《デリバリー・ダンサーズ・スフィア》のような、物体の重みがほとんどないように感じられるような、ゲームのような現実世界にはまだなってほしくないかも、もう少しこの現実の重たさを大切にしていきたいかも、とも思いました

ケイト・クロフォード&ヴラダン・ヨレル『帝国の計算:テクノロジーと権力の系譜 1500年以降』の一部
テクノロジーの発展と権力の関係が視覚的に描かれています。この記事のヘッダーは、同じ作品の別の部分です。
ずっと眺めていられる系の図表っていいですよね。ここに掲示したのは、私が関心のあるエリアです。この周辺の情報も含めて頭に入っていたら、もっと学生時代の自分の研究は、広い視野を持って様々なことを論じることができたかもしれない、と思いました

全体を通して、見応えのある、楽しい展示でした!しばらく閑散期(暇とは言っていない)なので、楽しめるものを楽しんでおきたいです


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