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イラスト感想戦その1 サロウ=サン


どうも皆さんご機嫌よう。私、エンガワと申す者です。今、イラストと小説を修行中の身であり、今回は自分が描いたイラストについての振り返りを記事にしてみようと思い立ち、こうして筆を執った次第です。

第一回目の振り返りということで、今回は私がイラストを描くに至った経緯から軽く語らせて頂きます。興味の無い方は目次から本編へとすっ飛ばして貰って構いません。それではやっていきましょう。

1.絵を描くに至るまで

一年前のこの頃、私は長編連載のオリジナル小説を書いていました。きっかけは下記の記事”逆噴射聡一郎先生のパルプ小説講座”シリーズ。

PROの小説家であり、過酷なメキシコの荒野で生き抜く真の男である先生の書く、熱くそして滅茶苦茶タメになる講座は一発で私のハートをぶち抜き、私はボンヤリと憧れていた小説家への道を再び目差し始めました。

しかし私は成し遂げられなかった。自分が面白いと信じたアイデアと共に見切り発車で始めた小説の連載は、気づけば苦痛に変わっていました。週一の更新日が訪れるたびに刻限ギリギリでアップロードされるソレは、自分が頭の中で思い描く理想の小説とは遙かに乖離していて、読み返す度に胸にこみ上げるのはちゃんと仕上げられなかったという悔しさばかり。”俺が俺の作品をダメにしていく”。そんな思いは連載を続ける程に強くなっていきました。

その思いを乗り越え、反省を次の作品に生かしてこそ成長できる。逆噴射先生が強く仰っていた言葉を分かっていたつもりでした。でも私は耐え切ることが出来なかった。既に自分が完成度に見切りをつけてしまった小説が、完成までにまだまだ膨大な時間を有するという事実に。ざっと計算すると連載終了までにかかる期間は半年。気の遠くなるような月日を意識しつつ”面白くない……面白くない……”と呪詛のように呟きながら連載を続ける日々の苦しみに負け、去年の4月18日、とうとう私は連載を辞めてしまいました。一攫千金を狙いメキシコの荒野に躍り出たガンスリンガーの目は過酷な現実に耐えかねて輝きを失い、私はBARの片隅で酒を呷りながら背中を丸め、周囲の喧噪にひっそりと耳を傾けるROM専坊やへと成り果てたのです。

小説から逃げたことに不思議と罪悪感は無く、あるのは肩の荷が下りたという安堵の気持ちだけ。”エンガワ名義での信用は地に堕ちたけど、別に信用なんて実力が付いてから取り返せばエエわ、ガハハハ!”みたいなコスい気持ちもあり、数少ない読者の方々の期待を裏切った私は何食わぬ顔で連載前の穏やかな生活を取り戻していました。そんなある日、私の脳内に突如として一つ考えが浮かんできたのです。それは、こんなの。

小説だけじゃなく絵も描ければ最強では?????

……は? 小説一つ完成させられなかった奴が、小説に加えて絵まで描く?麻薬(ヤク)でも摂取(キメ)てんのか? 皆さん、そうお思いでしょう。私もそう思う。でも体は正直でした。思いつきから電撃的な早さでwacomの液晶型タブレットを買った私はその日から絵の勉強を始め、社畜生活の合間を縫って小学生の落書きレベルの絵を、描き上げたそばからPixivに放り投げる生活を始めました。

毎日のように続けたお陰か、この一年で絵のレベルは何とか人に見せられる程度にまでは成長させられたと思います。Practice Everyday. やはり逆噴射先生は正しかった……! ただまあ、コミュ症すぎてTwitter上で誰とも絡めなかったのと、絵を描く行為が想像の100倍は時間を食うお陰で、一年間SNSで誰とも会話出来ないまま終わってしまいましたが……(あと自分の描いてた絵が洗脳悪堕ち二次創作という超絶地雷ジャンルだったので、あんま人に言いづらかったというのもあった)

以上が私がイラストを描き始めるに至った経緯です。一敗地に塗れはしたが、荒野の片隅で新たに手に入れた俺のこのGUN……絵と小説、二丁拳銃のワザマエを鍛え上げ、再びメキシコに挑んでやるぜーッ! 

前置きが長くなりましたが、ここからイラストの振り返りをやっていく次第です。キッチリ反省点を炙り出し、更なる成長に繋げるのだ……!

2.イラストのコンセプト

サロウ=サン 完成

今回のイラストは忍殺の推し忍サロウ=サンのファンアート。登場間もなく描写もまだまだ少ない彼だが、その何ともいえないフワフワ感がツボに刺さり、今回ファンアートを描くに至りました。頼む、生き残ってくれ……!(多分死ぬ)絵のコンセプトは以下の通り。

サロウ=サンの持つ無邪気さ、あどけなさ
人を躊躇無く殺せる残虐性
世間知らずで夢見心地のままに街を漂うようなふわふわ感

あと、背景作画の経験値がまだまだ足りないと感じているので街の背景も描くことに。

3.ラフ~下書き

サロウ 構図線

まずは画面を縦横にそれぞれ3分割する線(黄色)と4分割する線(赤)を引く。これらの線が交差する場所がイラストでよく目立つ場所になるので……

サロウ ラフ

それらしい所にメインのモチーフを配置してみる。このぐにゃっとなった奴が将来的にサロウ=サンになる感じです。こいつを目安に実際の頭身や姿勢を描いていく訳ですが…………そういえば肌面積の狭い女の子の絵しか描いてこなかったわ。男って、どう描くんだ……?

だが、この点については一つ解決策が。私には生まれ持った”男の武器”がある。そう、全裸自撮り写真という武器が。

サロウ 下書き

写真を元に誕生した全裸下書き男性がこちら。ヒョロいね……顔を面長にして肩幅を広く取ることで男性らしさを出せている……筈。

4.線画

サロウ 線画その1

下書きを元に線画を描き、その上から服を着せて全裸を卒業。眉ピアスの左右を間違えていたことに気付いたので途中で修正しました。ふわふわ感のある髪型を目指したのですが、なんかジョルノ・ジョバァーナっぽい感じがしますね……

サロウ 線画その2

ここでようやく遠景に着手。この段階ではビルがめっちゃ高く、マグロ・ツェッペリンが目から光線を放っていました。

サロウ 線画その3

空が見えやすいように建物の位置を調整しつつ、大枠を描き……

サロウ 線画その4

パースに合わせて3、4等分して複数のビルに改造。

サロウ 線画その5

あとは看板と窓を貼っ付け、空にマグロを浮かべます。……機械要素がまだ少ないので本当にただのマグロだなコレ。直近でBlenderの紹介記事を読んだのですが、看板を付ける前までの工程はBlemderの力があれば凄まじい時短が出来そうですね。やはり勉強してみるべきか……

ともかくこれで線画は一応終了。こう、四角い物体が規則正しく並んでるだけのシンプルな構造なのにワクワクしちゃうのは不思議ですよね。

5.色塗り


サロウ 下塗り

この絵はTwitterに進捗報告としてアップしたやつですね。中央のビルがやたら黒かったりサロウ=サンの周辺がめっちゃ明るかったりするので、それを直しつつ陰影を付けていきます。

サロウ 塗りその1

「服のシワ分っかんねェーよ!」とキレつつも何とかそれらしく影を付けました。基本的にノースリの女子しか描かなかったツケが回ってきたな……

ネオン看板や屋内灯の反射も追加。この辺のぼやけ具合がサロウ=サンのふわふわ感につながってくる筈。

サロウ 塗りその2

右下に居るのはナイフを持ったヤベー奴。サロウ=サンのジャックインを受けて人を襲っている感じですね。サイバーゴーグルを虹色に光らせ操られている感を演出したつもりですが、遠目だとサッパリ分からんですね。ともあれ、この部分がコンセプトの”残虐性”を担わせている部分になります。位置的にも最後に目がいく”右下”に配置してあるので、絵を見た人が「この絵ふわふわしてんなァ~」と思った矢先に黒い人影が視界に入ってギョッとする感じになっていてくれたら嬉しい。

サロウ 塗りその3

ネオサイタマと来れば重金属酸性雨! 降らせます。

サロウ 塗りその4

雨が降ると遠くの景色が霞がかって見えるのが自然らしいので、自然にします。その後マグロの電飾・サーチライトとサロウ=サンのゲーミング髪の反射光を描き、線画に色づけして周囲と馴染ませます。

サロウ=サン 完成

あとは色調補正機能でコントラストをかけ、画面にノイズをうっすらと走らせて完成。キャラの塗り方や顔パーツの描き方はヒプノシスマイクを参考にしました。いやあ、イケメンを描くって中々楽しいですね……!

6.感想戦

コンセプトのあどけなさについてはサロウ=サンの表情や仕草で、残虐性は右下のナイフマンで、ふわふわ感は全体の色調やネオン看板の文字などで表現したつもりです。ネオン看板や電飾などで暖色系のカラーを多用したので絵から受ける大まかな印象としては意図通り柔らかいものになっている筈。

反省点としては背景の書き込みが足りない点がまず一つか。ネオン看板は色の付いた板にテキストをぶち込んだだけ。街の写真を集めた結果、実物もそんなもんっちゃそんなもんと分かってはいるのですが、店をイメージしたロゴ2つくらい作っても良かったかもしれない(特にコケシマート看板)

そして服のシワに対する理解度を上げること。線画段階からキッチリ皺を意識するのが大事っぽい?

細かく気になる点としては、髪の色がドギツ過ぎること。薄々感づいてはいたのだが、改善案が上手く思い浮かばなかったのでスルーした部分。この点に関しては”髪が七色に光るキャラ”がサロウ=サンぐらいだろうから、これから増えるであろう彼のファンアートをたくさん見て知恵を拝借することにします(既存の他作品だともっと大まかな部位に分けて七色発光させていた。色変化が細かすぎるのも目がくらむ原因かも)

あとはマグロツェッペリンをもう少し明るくゴージャスにしてみるとかかな。全体的に描き込みを増やす系の反省点を思いつくけど、2週間かけてやっと描けたのが今のイラストなので、描き込みを増やす余裕を作るためにももっと時短テクを収集する必要がありますね。(あとは一杯描いて慣れる)

7.未来へ……

とりあえず今回の記事で、以前から私を知っていて下さった方への生存報告は出来たかなと思います。すんません、その、死んでた訳じゃないんスよ~

今後は隔日で思いつきのイラストを描いてTwiterに投稿(こっちは早く描くのとツイート癖を付ける練習)しつつ本命のイラストを1~2週間かけて描いて投稿し、反省記事をnoteで書くというスタイルでしばらくやっていくつもりです。目指すぜ、商業レベル! ……合間を縫ってどうにか小説書く時間も捻出しないとな……逆噴射ワークショップの締め切りも近いし。まあ、やるしかないっすね。Practice Everyday.……未来へ……!

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エンガワ
お読みいただき有難うございました。 サポートは記事にて返し候。頂ければめっちゃ嬉し候。