アップサイクルからアップアップサイクルへ!
ここでも何回か書かせて貰っておりますが、私がいつも勉強させて貰っている三重の若者チームが、またまた面白いことをやっています。
アクション名は「上回転研究所」。
英訳すると「アップサイクル”LAB.」です。
これを展開している村上さんは「素材デザイナー」。
簡単に言うと様々な廃棄物を「新素材」に変換する研究をされています。
石膏ボードから開発した「resecco」、コーヒーかすと牛乳から開発した「カフェオレベース」などなど、廃棄物から“新素材“を創出しているのです。
面白いですよね!
身近な廃棄物をまるで料理をするように新たな素材へとアップサイクルする工程はとても魅力的で、若者や企業がワークショップに集まって来ているそうです。
村上さんはこういった活動を通して、最終的にはゴミ箱が不要になる社会を目指されているとのことです。
コーヒーかすからコースターや植木鉢が!
前述の「カフェオレベース」―――
そのワークショップでは、コーヒーかすから新素材を作り、それを使ってコースターや植木鉢を作っているそうです。
ちょっと前まで廃棄物だったものが形を変えてまた使えるものになる。
そして、その新素材になっていく工程がなんとも実験的でわくわくする、とても素晴らしい体験です。
科学⁈いや化学⁈とにかく楽しいよな、と思った私の脳裏に、ふと、ある思いが過ぎりました。
それは・・・
人生で「コースターを作りてえ!」って思ったこと無いな
そうなのです。
素材作りの工程、そしてそこから生まれた新素材―――
この素晴らしさは誰しもが認める疑いの余地が無いものです。
ただ、それによって出来るものが「コースター」。。。
私、別にコースターに恨みはありませんが、素晴らしいストーリーと意義を持った素材であるが故に、最終的なプロダクトがより価値あるものにならないと勿体無い。
その最終的なプロダクトが素晴らしく価値があるからこそ、逆算的裏打ちとして、その素材の素晴らしさが客観的にも社会的にも認められるのではないか、と思ったのです。
小麦に何故価値があるのか?それは美味しいパンという存在があるからです。
美味しいパンを作るのに不可欠な存在として、小麦自体の価値が規定されているわけです。
だから、この素材でとてつもなく価値があるプロダクトを生み出せたらいいな、と思います。
“課題対象“ではなく「資源」に
価値のあるプロダクトを構成する素材となれば、その素となるものは「資源」という存在になります。
つまり、コーヒーかすは廃棄物という課題対象ではなく、「資源」となるのです。
大胆な言い方をすれば、その時点で「廃棄物」は無くなるのです。
これを行うには「アップサイクルを目的にしない」というスタンスが必要です。
アップサイクルという行為は素晴らしいです。
SDGsを学ぶ・体感する入り口としてもとても良いと思います。
でも、そこで終わらせないことが、実質的なサーキュレーションの実現には必要だと思います。
「アップサイクル出来る」ではなく「○○を作ることが出来る」
その○○に入る素晴らしいプロダクトは何なのか?
そこまで考えることが重要だな、と。
偉そうなことを言いながら、私に何か答えが今あるわけではありません。
だから、考えてみたい。
アップサイクルのその先へ、アップアップサイクル⁈
楽しそうですよね!
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