見出し画像

料理本を読む②ヨーガン レールの社員食堂

私の大好きな料理本の一つが「ヨーガン レールの社員食堂」です。もう十数年前の刊行になるんですよね。どなたかのブログで紹介されていたのを見てすぐさま購入した覚えがあります。「ヨーガン レール」というブランドには元々憧れがあったのですが、果たして自分に着こなせるかというのと、お値段的に手が届きにくいのもあって手にするのを諦めていました。そんな時にこちらの本と出会い、ヨーガン レールの世界観を少し知ることが出来ました。

それまで社員食堂、というイメージに正直良いものはありませんでした。たまたま私が正社員なり派遣なりで勤めた会社がそうだったのかも知れないけれど、冷凍のミートボールや春巻き、乾いた千切りキャベツや具がスカスカの味噌汁ばかりを思い出してしまいます。安いので文句は言えませんが。

しかしこちらの本に載っている社員食堂のメニューはこだわりが凄いです。オーガニックの食材を使い、肉、魚、砂糖はいっさい使わないことを徹底しています。料理はワンプレートに5品以上載っていて、本当に美味しそう。こういった食事は女性は好きですよね、と思いつつも男性社員はどうなんだろう。オフィス街では高カロリー、ボリューム重視のランチに男性たちが引き寄せられていくのを日常的に目にしていたので、果たして満足できるのだろうか?という疑問が拭えずにいました。

創業者の故ヨーガン・レール氏は肉、魚を摂らないベジタリアンだったそうです。オーガニック食材を使用すること、すべて土にかえるものを使用することがポリシー。それに賛同できる社員が集まるであろうことは想像に難くありません。もちろん食堂の利用は強制でなく自由。前日申し込みで1食500円(2007年当時)。しかも男性社員が率先して、重たいスープ鍋を運んでくれるというエピソードも。いや正直、この会社入りたいと思いました。むしろこちらの厨房で働きたくなってしまい求人を検索したことも白状します(恐らくこういう人一定数いたのではと思う)。

今はkindleでも手に入るそうです。

表紙が既にレシピになっています。分量の記載のない2、3行レシピ。はい、私の好きなパターンです。決して難しい手の込んだ献立ということではない、「なすのにんにく炒め」や「焼ききのこのおろしあえ」「厚揚げとゆで卵の煮物」といったおかずの数々。これなら家でも出来そうで、我が家でも副菜のレシピに使わせてもらっています。もちろん、前記事の「手書きレシピ」にもいくつも書き写しています。

若い頃とは逆に、野菜づくしの食事を贅沢なごちそうだと感じるようになりました。しかしまだまだうちの夫はお肉が大好き。お肉がないと不機嫌になるわけではないし、近年になってようやく玄米や雑穀米のごはんを受け入れるようになってきたけれど、メインディッシュがお肉になるととても喜びます。まあ今のところ健康なので、うまく食材を組み合わせながら献立を考えていく感じかな、と思っています。現在の住まいはJAの直売所が近くにあるので、旬の新鮮な野菜には事欠きません。都心に通勤するとなると不便ではあるけど、食に関しては恵まれてると思っています。

もちろん今も外食はするし、肉も魚も甘いものも大好き。徹底した食生活管理なんてしていません。でも外食続きだったり不規則な食生活でちょっと食べ疲れしたな、という時にこの本のレシピを拠り所の一つにしています。


いいなと思ったら応援しよう!

南城さいき
読んでいただきありがとうございます。いただいたサポートは記事を書くための燃料とさせていただきます。