月と八島と「佐伯城」。
最近、グッと見晴らしの良くなった佐伯城。
その「満月の夜景」に初トライ!
・・・ということで、夕方、城山を駆け上がります。
そこには月がなくても、十分にきれいな佐伯城からの眺めがあります。
だけど、やっぱり月がほしい。
すると、そこそこ高い位置から、月が現れました。
それは海面からではなく、
鶴見大島の山越しに、月が上がって来たからです。
月が登っていくにつれ、徐々に赤くなる満月。
そして、海にも月明かりが射し始めます。
月影に浮かぶのは、
「鶴見大島」と「佐伯の街」のあいだにある「八島(やしま)」です。
八島は文字通り、漢字の「八の字」をした末広がりの無人島。
「チョビひげ」的な形をしています。笑
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そして、名前の由来と推測されるもうひとつが、八島の「龍神社」です。
龍神社には八大竜王が祀られています。ここにも「八」があります。
佐伯城から見る月は、まさに龍神で、八島から天に登っていきます。
月は水面(みなも)を照らし、
「海の神」、「漁業の神」の様相を呈します。
ありがたや~。
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さて、誰が八島に龍神社を祀ったのか?
それは、300年前の佐伯城の主、6代目の毛利高慶。
1711年のことであります。
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山の上の「佐伯城」からだけ見える城下町と海。
そして、八島を照らす月。
本当に美しいです。
この景色を前に「八島に龍神社を!」と、
毛利高慶は思い立ったのではないでしょうか。
(当初は、八島山頂に神社を設けたとされています。)
佐伯城からの眺めは、特別な眺め。
「地上の城下町の明かり」、「海を照らす月明かり」、「天の満月」。
三拍子そろった最高の夜景です。
穏やかな海であれ。大漁であれ。無事の航海であれ。
いにしえの藩主の月に託す願いに、思い馳せる夜でありました。
(2018.10.25 佐伯城跡にて)
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