夏のカモメと「佐伯湾」。
夏のお盆が過ぎてゆく。
暑さも、朝晩少しずつ和らいでいきます。
夕方の佐伯湾は、今日もきれいです。
この佐伯湾は、たくさんの方々が愛してきた海であります。
佐伯湾は、かつて海軍航空隊が必死に生きた海。
1934年、佐伯に佐伯海軍航空隊が開隊し、
日々、厳しい訓練を重ね、
日中戦争では佐伯からも部隊が派遣されています。
太平洋戦争中は、豊後水道のパトロール活動を行い、
戦艦大和の最後の出撃でも護衛につきました。
その頃と、この海は変わってしまったでしょうか。
同じ海を私たちは見られているのでしょうか。
佐伯市は、佐伯防備隊なども設置され、
真珠湾攻撃においては直前の演習地となり、
戦時体制の下で軍事都市としての役割を果たしました。
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しかし、終戦の年、1945年。
アメリカ軍の空襲を受け、
基地は破壊され、多数の犠牲者が出てしまいます。
佐伯湾は、悲しみも包み込むような優しい海。
いつも波穏やかです。
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鶴見の大島、上浦の蒲戸、彦岳、大入島などの山々を眺めながら
海を走ると、スッと癒されます。
この海を舞台に、古くはどんな歴史があったのでしょう・・・。
カモメは、遠くの空に帰っていきます。
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参考資料:佐伯市平和祈念館やわらぎ
http://www.yappa-saiki.sakura.ne.jp/saiki-kankou/pdf/booklet/saiki/yawaragi_m4c.pdf