育成カテゴリーにおけるコーチング哲学
コーチ研修に参加する中で、様々なカテゴリー(小学生からプレミアリーグまで)のコーチとディスカッションする貴重な機会を得ました。その中で、改めて育成カテゴリーにおけるコーチングの在り方を見つめ直すこととなりました。
本記事では、哲学と言うと少し大げさかもしれませんが、バレーボールの育成カテゴリーにおけるコーチングの哲学について書いていきたいと思います。
ティーチングではなくコーチングを。
コーチング哲学と書いているのだから、"ティーチングではなくコーチングを"というテーマ自体が馬鹿馬鹿しいのかもしれませんが、改めてティーチングとコーチングの違いについても整理したいと思っています。
まず、ティーチングとコーチングに違いについて整理していきます。ティーチングとは知識がある人が知識のない人にその知識を与えることだと考えています。ここには、ある種の縦関係があるように感じます(知識があるほうが上というイメージ)。
これに対して、コーチングとはプレーヤー自身に行きたい目的地があって、その人が目的地にいけるよう大切にサポートする全体の営みを指しているのだと考えます。ここには、ティーチングにあるような縦関係のイメージは存在せず、極めてニュートラルな関係性が存在しているように思います。
※ティーチングやコーチングについては様々な定義や考え方がありますので、ここで紹介している説明は私のイメージを言語化したものに過ぎません。
さて、ここからは実際に私がどのような意識をもってコーチングにあたっているのかを書いていきたいと思います。
現在、関わっているプレーヤーの多くはバレーボールを始めてまだ1年未満となるような初級者が大半を占めています。そのため、基本的な技術を "教える" 必要に駆られることは多々あります。しかし、そうした場合も1から10までを全て説明し教え込むのではなく、最低限の"教える" に留め、まずはプレーヤーがやってみる(体験してみる)ことを大事にしています。
やってみてうまくできないこともできたことも全部含めてプレーヤーに体験してもらいたいと考えます。プレーヤーはこうした様々な体験(失敗・成功体験)を通じて多くを学んでいるのだと思います。
そして、実際の体験を通じて気がついたことや感じたこと、分かったことについて、私から質問する(問いかける)ようにしています。初めはなかなか言葉にできないプレーヤーも、日々問いかけ続けられると、自然に自分の気づきや考えを言葉にすることができるようになっていきます。こうすることで、プレーヤーは自ら考え学ぶ姿勢を身につけ、自分で成長していく力を身につけていきます。
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