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必要なのは「自分が求める未来」をちゃんと知ること~キャリアコーチなのになぜかクライアントが次々結婚していく高島祐子さんの理論~
私の友人に、「クライアントの恋活(婚活)成就率ほぼ100%」を誇る凄腕コーチがいる。彼女のコーチングをうけていて、真剣なリレーションシップが欲しいという男女は、必ず半年~1年以内に恋人を作っている。うち7割近くは最終的に結婚にまで至っている。
でも彼女は結婚相談所のカウンセラーでもなんでもない。自営業者やハイキャリア会社員をクライアントとする、ライフキャリアコーチだ。
なのに独身のクライアントさんが彼女のコーチングを受けると、結果として「パートナーを作る」ことに前向きになり、さらに必ず1年以内に恋人やパートナーを実際に作っている。何を隠そう、私もその一人。
彼女の婚活理論は、ことごとく「婚活」という言葉からイメージされるセオリーから外れている。今日はその彼女の理論を紹介したいと思う。
ゆうこ理論①マッチングは、採用マーケティングと同じ
もともと某人材紹介会社で企業の採用支援をしていた彼女。彼女いわく、恋人探しは採用マーケティングと同じだという。
企業が人材募集をするときの大まかな流れは例えばこうだ。
企業の経営指針の整理
(「今後こういう会社になりたい」「この事業を成長させたい」)
↓
必要な人材要件の定義
(「こういうビジョンを共有できる」「こういうスキル・経験を持っている」・・・)
↓
媒体選定・採用ページの作成
(求める人物像に出会える媒体は?)
(会社やポジションのバリューや魅力はどんな文言にすれば響く?)
↓
マッチング成功
上記の流れは、人生のパートナー探しに必要なことと全く一緒なのである。
自分のライフビジョンの整理
(「こんな風な人生にしたい」「大事な人とこんな風に過ごしたい」etc)
↓
人材要件の定義
(「どんな価値観の人?」「見た目は?」)
↓
媒体選定・プロフィールの作成
(求める人物像に出会える媒体は?)
(自分の魅力や提供できる関係性はどんな風に伝えられる?)
↓
マッチング成功
こう考えてみると、「出会い」のプロセスは奇跡でもなんでもない。
自分に採用の意思があるか?どんな人を採用したいのか?がはっきりさえしていれば、あとはやり方の問題なのだ。
(理想が高いなら、理想が高いなりの作戦を立てればいい)
ゆうこ理論②イイネをもらう数は、少ないほうがいい
採用マーケティングと大きく異なることもある。それが、n数だ。
新卒の大量一括採用などであれば、n数を沢山集めて来ることが必要になるが、人生のパートナーは、基本n=1なのである。
前者の場合、採用ページの文言も「広いターゲットに刺さる」文言にする必要がある。要は、n数を集めるために「多数モテ」も狙っていかなければいけない状態。
でも自分にとってのn=1を見つけ出してくることがゴールであるとなると、多数モテを狙うのは非効率なのである。
マッチングアプリはたくさんの母数と出会えるツールだけれど、厳選できなければ「アプリ疲れ」を起こす可能性も高い。仕事に趣味に、忙しい人ならなおさらだ。
なので彼女は「イイネの数は厳選される必要がある」という。イイネが沢山来てしまう状態は、正しい相手に出会いにくい状態だということだ。
そのためにも自分のプロフィールはしっかり意図をもって作りこむことを推奨している。
例えば仕事をがんばっている自分を好意的に見てくれる人がいいならば、自分の仕事への思いなどもしっかり伝わる文章にする。学歴なども、包み隠さず記載する。
一緒にお酒を飲む時間を楽しめるパートナーが欲しいなら、自分が好きなお酒や一緒に飲みに行けたら楽しそうなスポットの写真も織り交ぜる。
見た目ではなく中身を見てもらいたいなら、あえて自分の写真を入れなかったり、盛れていない写真にする。
贅沢を大事にしたいなら、好きなブランドもので身を固めた写真を使う。
大多数の人からは「うえーっ」と嫌煙されそうなプロフィールでもいいのだ。逆に、自分にとってのn=1の目に留まり、「この人と会ってみたい」と思ってもらえることの方が大事だから。そして、自分からも積極的に会いたい人にイイネしていく。
マッチングアプリの母数の多さは、自分と共鳴できる奇跡のn=1と出会える可能性でもある。
ゆうこ理論③見極めは1回のデートで十分
「もう少しデートしてみて判断すればいいんじゃない?」
「この人も、悪い人ではなさそうだし、好きになれんじゃないか…」
恋愛シーンで、こんなフレーズが去来したことはないだろうか。
でも彼女は、「1回のデートでピンとこないなら、二度目のデートはするべきではない」と、上記の考えを一蹴する。
彼女いわく、上記のようなモヤっとした状態が起きるのは「自分の判断軸や理想の相手のイメージが明確になっていないこと」から起きる。その状態でデートを重ねても、自分の判断に自信が持てないまま疲れてしまう。
なので、上記のようなことが起きたら、「何がピンとこなかったのか」という点をしっかり考えて、人材要件の見直しをかけ、選び方や出会い方を見直す必要がある。要はマッチングのPDCAを回す必要があるということだ。
自分の判断軸やパートナーのイメージが明確になっていれば、そこに合致するかどうかの判断は容易い。だから1回のデートで「なんか違ったな」と思ったらガッカリするのではなく、「自分のことをまた知る機会だった」と思えばよい。
ゆうこ理論④自分を否定する自分では、正しい相手選びはできない
彼女は、「準備が整うまで、マッチングアプリは始めないで」という。クライアントにもアプリを始めるまで大体3か月近く準備期間を設けるという。
それはこれまで書いたように、パートナーのイメージがちゃんとついていなかったり、魅せ方が不十分なまま始めてしまうと疲れてしまうから・・・、ということだけではない。恋愛に踏み込もうとするクライアントにとって、「自分のことを認めてあげる訓練」が正しい相手選び&関係性作りに必要だからだという。
「自分は、XXな所がダメな人物だ」
というコンプレックスは、自分の認知や判断を狂わせる。
「そんなダメな自分を評価してくれる人は他にいない(だからしっくりこなくても応えよう)」
「自分のダメな部分を補ってくれる人じゃないとダメ」
自分を認め、相手を認め、肯定しあえる関係性を求めるのであれば、コンプレックスからの相手選びではなく、自分の特性を否定しない関係性をイメージできるようになることがすごく大事なことだったりする。
この自己受容のプロセスは自己の認知の癖と向き合う必要があったりするので、自分ひとりでするのは難しいそうだが、「関係性のイメージの書き換え」は、例えば憧れの夫婦を調べたりすることや、その夫婦のどこかいいと思ったのかを考えたりすることでできるので、おすすめの方法だ。
彼女から私が学んだこと
私は彼女のコーチングを受けなかったら、誰かと生きる選択肢については真剣に考えなかったと思う。(それについてはこちらの記事に)
彼女のコーチングを受けたのも、どちらかといえば「独立する」という彼女を応援したいから、という友人へのご祝儀的な気持ちだった。最初の頃に自分の理想の在り方を100個書き出すワークをした時も、恋愛については、ほとんど書けなかった。
でも彼女とのセッションを重ねるうち、私にとっての幸せのビジョンに、恋人(パートナー)という存在が初めてはっきり出てきた。
そこからは自分が求める関係性や人物像を言語化したり(自分の育った家庭や過去の恋愛に向き合わうことになり、死ぬほど泣いた回も)、実際に探し始める段階になったら、ライザップよろしくPDCAをごりごり回すように指導されて、なかなかの鬼コーチだった。
彼女の理論の好きなのは、「結婚をゴールに自分を迎合させる」ことは明確に否定してくれた上で、「自分が本当に幸せだと感じる状態・なりたい姿」を大事にしてくれること。
また、心理学の知識×人材採用領域でのノウハウを織り交ぜて、パートナー探しについても理論的に話してくれることもあり、仕事脳な人たちにも相性がいいと思う。
私たちはどうしても恋愛を「運命」という概念に任せたくなる。
でもなかなか運命が向こうから歩いてきてくれることはないし、
仮に運命が歩いてきてくれたところで、
私たちはそれを「運命」だと認識できるのだろうか?
「運命」の姿・形を、知らないなら。
彼女のコーチングは、そんなことを教えてくれた。
最後に(告知です)
今年3月に彼女を講師に「マッチングアプリ準備講座」というものをやった。参加者は友人知人中心の小さなオンラインウェビナーだったけども、この記事に書いたような内容を含めてお話してもらい、参加者の方からは「勇気をもらえた」「巷の恋愛指南と全然違って目からうろこだった」などの声をいただいた。
なので今回、続編を企画した。できれば今回は、私達を全く知らなかった人たちにも参加してもらって、そういう人たちにちゃんと届くのかどうか、どんずべりするのか、検証してみたいと思う。
この記事を読んでもっと詳しく知りたい、本人から話を聞きたい、と思った人は、ぜひこちら☟から参加してもらえたらうれしいです!!
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