【ウーリーと黒い獣たち】スピンオフ#カイサー
物語の結末は誰にもわかりません。
こんにちは。
彩夏です。
新企画に乗っかります。
『秋のつながり創作活動企画』
ウーリーと黒い獣たちの物語を一緒に考えよう!
【ウーリーと妻カイサーの物語】
「そうですよね〜」
また言ってる。
この男はどうしてそればかり言うんだろう。
私の夫ウーリーは明けても暮れても、この言葉を繰り返す。
「傾聴」という言葉をキャッチコピーに民衆のお悩みを解決する《(株)萬屋》でサラリーマンをしている我が夫ウーリー。
社内で「傾きすぎるせいで前に進まず、営業成績があがらない」と陰口をたたかれていることを、私たちが住む長屋の隣で雑貨屋《べしゃり屋》を営んでいるボーチャから散々聞かされている
「あんたがしっかりせえなアカンで!ガハハ」
流暢なターリキィ語を話すボーチャ。
ターリキィ語は昨今、使いこなせない若者が増えていると聞くけれど、ボーチャは雑貨屋をやめてターリキィ語会話教室を開けばいいのにと思う。
ウーリーは出会った頃の、私の偽りの姿だった清楚なカイサーをいつまでも求める。
「あの頃のカイサーはそんなんちごた」
これもウーリーのお決まり文句だ。
世の中に真の清楚なんてあるんだろうか。
みんな本当の姿を心の奥底に仕舞い込んでるに違いないのに、ウーリーにはそれがわからないらしい。可哀想な男。
今日も我が家の鳩時計は
清楚!清楚!清楚!
と時間を唱える。
この清楚鳩時計も、清楚好きが過ぎるウーリーがボーチャに頼み込んで取り寄せてもらったものだ。
そんなウーリーだけれど、私はまぁまぁ幸せな生活を送っている。私のお決まり文句「ごっつぁんです」に対する鬱陶しそうな顔は許せないけれど。愛娘のリトル・ソーと私のために、鈍臭いながらも笑顔の絶えない家庭を維持してくれるウーリーには感謝している。
でも。私には秘密がある。
ウーリーは私との結婚は恋愛結婚だと思い込んでいるけれど、実はちがう。私はターリキィ王国のバナンナの行商ラブコから、ウーリーとの結婚を託されたのだ。そしてリトル・ソーがいつまでもターリキィ語を話すことができないのには理由がある。
ラブコからの願いのため今まで平穏な生活をなんとか保っていたけれど。
今日、ウーリーは賢者シュミクトによってメウボーンの実を食べさせられてしまった。
私はウーリーを守ることができなかった……
この秘密を民に知られるわけにはいかない。
「カイサー!カイサー!!」
そう泣き叫ぶウーリーに
ごっつぁんです‼️
私は親指でグッドを示した。
でも。
このタイミングで良かったのかもしれない。
だって、あたぴ
DO教のトゥボ(壺)
ボーチャにローンで買わされちゃったんだよね。
しばらくウーリー帰ってこれないだろうから。
バレなくて良かった。
ウーリー
ごっつぁんです!!!!!!!
なんのはなしですか
3000本目頂きました。
#吉瀬たね@清楚ブルボンヌさんからオチ頂きました。
↓ 以下、参考資料
この企画はスタエフのみの企画ではありません。
どなたでも参加できます。
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みなさんも妄想物語の作成にどんどんご参加ください。
それでは。
最後までお読み頂きありがとうございます。
ばいなら